オンラインゲームを快適に楽しむために、「ゲーミングPCを有線接続するために必要なもの一覧とおすすめ機器」という選択は多くのプレイヤーにとって重要なポイントです。ラグが少なく、通信が安定し、勝敗を分ける瞬間で差を生む。そんな有線接続の魅力と、実際に必要な機器・環境をわかりやすく解説します。
なぜゲーミングPCは有線接続がいいのか
まず最初に伝えたいのは、「無線でも遊べるけど、有線のほうが圧倒的に安定する」という事実です。Wi-Fiは便利ですが、電波干渉や距離、壁の影響を受けやすく、通信速度や遅延が変動しがちです。
一方、有線接続(LANケーブルを使った接続)は、信号を直接伝えるため「遅延が少ない」「通信が安定している」「切断が起きにくい」といったメリットがあります。特にFPSや格闘ゲーム、MOBAなど反応速度が勝敗を分けるタイトルでは、有線接続がほぼ必須といえるでしょう。
また、有線にすることでPing値(応答速度)も安定します。たとえば、Wi-Fiだと40〜60msのPingが、有線では10ms前後まで下がるケースもあります。たった数十ミリ秒の違いでも、オンライン対戦の世界では体感レベルで差が出るのです。
有線接続に必要なもの一覧
実際にゲーミングPCを有線接続にするには、以下のものを揃える必要があります。
- 高速で安定したインターネット回線
- モデム/ONU(光回線などの終端装置)
- ルーター(有線LANポート付き)
- LANケーブル(カテゴリ5e以上推奨)
- 必要に応じてスイッチングハブ
- PC本体のLANポート
ここから、それぞれの役割と選び方を順に見ていきましょう。
高速で安定したインターネット回線
いくら有線でも、そもそもの回線が遅ければ意味がありません。オンラインゲームに適した回線は、**光回線(1Gbps以上)**が基本です。特にPing値(遅延時間)は重要で、目安としては以下が快適ラインです。
- FPS・TPS:30ms以下
- MMO・RPG:50ms以下
- カジュアルゲーム:100ms以下
また、回線業者やプランによっては「夜になると遅くなる」「不安定になる」というケースもあります。口コミや回線速度計測サイトなどをチェックし、安定したISP(プロバイダ)を選ぶことが大切です。
モデムとルーターの基本構成
家庭のネット回線は、多くの場合以下のような流れで接続されています。
壁の光コンセント → モデム(ONU) → ルーター → PC
モデム(ONU)は、光信号をデジタル信号に変換する装置です。そしてルーターがその信号を家庭内に分配します。ここで重要なのが、ルーターの性能です。
ルーター選びのポイント
- LANポートがギガビット(1Gbps)対応であること
- ゲーム優先モード(QoS)を搭載していること
- 安定動作のためにファームウェア更新が続いていること
ゲーミングルーターと呼ばれるモデルには、通信の優先制御機能や低遅延モードが搭載されているものもあります。ASUS、TP-Link、NETGEARなどのゲーミングモデルが定評です。
LANケーブルの選び方と違い
有線接続の“命綱”ともいえるのがLANケーブル。実は、どのケーブルでも同じではありません。ケーブルの種類によって通信速度やノイズ耐性が異なります。
代表的なカテゴリは次の通りです。
- Cat5e:最大1Gbps、コスパ重視
- Cat6:最大10Gbps(短距離)、おすすめの標準
- Cat6a:長距離でも10Gbps対応
- Cat7/8:業務用レベル、将来を見据えるならあり
一般的な家庭環境ならCat6かCat6aで十分です。数百円〜数千円で購入でき、取り回しや耐久性にも優れています。
また、ケーブルの長さも注意が必要です。長すぎると信号が弱まり、短すぎると設置が難しくなります。必要な距離を測って、少し余裕のある長さを選びましょう。
スイッチングハブを使う場合
ルーターのポートが足りないときや、別の部屋にも有線接続を伸ばしたい場合は、スイッチングハブを使います。
ただし、スイッチにも性能差があります。ゲーム用途では必ず「ギガビット対応(1000Mbps以上)」を選びましょう。
100Mbpsの古いハブでは、通信速度がボトルネックになります。
また、ハブを経由するとわずかに遅延が増えることがあります。できる限りシンプルな配線(ルーター→PC直結)が理想です。
PC側の設定も忘れずに
ケーブルを差し込むだけで終わりではありません。PCの設定面でもチェックしておくポイントがあります。
- LANドライバが最新か
- 「省電力モード」で速度制限されていないか
- 通信速度が「1.0Gbps」でリンクしているか
Windowsなら「ネットワークアダプターの状態」から、リンク速度を確認できます。もし「100Mbps」と表示されているなら、ケーブルやポートの規格が合っていない可能性があります。
配線と設置の工夫
有線接続のデメリットといえば、ケーブルの取り回し。部屋の景観を損なうのが気になる人も多いはずです。
そんなときは、次のような工夫でスッキリまとめられます。
- ケーブルモールやスパイラルチューブで配線を隠す
- 床や壁に沿わせて配線し、つまずきを防ぐ
- ルーターをPCの近くに設置する
- 必要なら中継機(LAN延長)や電源タップ付きルーターラックを活用
最近ではインテリアに馴染む黒・グレー系のケーブルも多く、見た目を気にする方でも導入しやすくなっています。
有線接続でもラグがあるときの原因
有線だから完璧、というわけではありません。もし有線接続でもラグや切断が起きる場合、原因は以下のどれかにある可能性があります。
- ケーブルの断線や接触不良
- ルーターやハブのポートが壊れている
- 回線自体が混雑している(夜間など)
- 他デバイスの通信が帯域を圧迫している
- ルーターの設定不備(QoSがOFFなど)
この場合は、ケーブル交換→ポート変更→回線速度計測と段階的にチェックしましょう。特にケーブルは安価なので、まず交換してみるのがおすすめです。
有線接続で得られるメリットまとめ
ゲーミングPCを有線接続にすると、次のような効果が得られます。
- ラグや遅延が大幅に減る
- 通信が安定し、切断が少ない
- ダウンロード・アップデートが高速になる
- ボイスチャットや配信が途切れにくくなる
- 対戦での反応速度が上がる
つまり、単純な「便利さ」ではなく「パフォーマンスの土台」が変わります。勝ちたい人・安定した配信をしたい人ほど、有線化の恩恵は大きいのです。
有線接続を快適に使うためのチェックリスト
最後に、環境を整えるための確認ポイントを簡単にまとめます。
- 光回線など高速なインターネットを契約しているか
- ルーターのLANポートが1Gbps以上対応か
- ケーブルはCat6以上を使っているか
- 配線が長すぎたり折れ曲がっていないか
- PCのリンク速度が1.0Gbpsで表示されているか
- 他デバイスが同時に通信を使いすぎていないか
このチェックをひとつずつクリアしていけば、ゲーム中のストレスは確実に減ります。
ゲーミングPCを有線接続するために必要なものを整えよう
ゲーミングPCを有線接続するために必要なものは多くありません。
光回線・ルーター・LANケーブル、この3つがしっかりしていれば、環境は格段に向上します。
Wi-Fiの手軽さも魅力ですが、勝負どころで回線が不安定になると、一気にテンションが下がりますよね。
一方、有線なら安定した通信で「常に実力を発揮できる」状態を作れます。
少しの手間と投資でゲーム体験を劇的に変えられるのが、有線接続の魅力です。
今日から少しずつ環境を整えて、“ラグのない世界”を体感してみてください。
