オンラインゲームを快適にプレイしたいなら、やっぱり「有線接続」。
でもルーターが1階、ゲーミングPCが2階という家庭は多く、「どうやってLANケーブルを引けばいいの?」と悩む人も多いですよね。
この記事では、二階の部屋でゲーミングPCを有線接続するための実践的な方法や、おすすめの配線ルート、失敗しないためのポイントを、できるだけ分かりやすく解説します。
なぜ有線接続がゲーミングPCに向いているのか
まず前提として、なぜ「有線接続」なのか。
理由はシンプルで、安定性と遅延の少なさにあります。
Wi-Fiは電波状況や壁の厚み、家電の干渉などで通信が不安定になりやすく、ゲーム中に「ラグ」や「瞬断」が起きやすい。一方、有線LANは電波の影響を受けず、速度のムラがほぼありません。
特にFPSや格闘ゲームのような対戦系タイトルでは、1秒未満の遅延が勝敗を分けることも。通信の安定は「快適さ」ではなく「実力の一部」と言っていいでしょう。
まず確認すべきポイント
二階で有線接続を考える前に、次の3点をチェックしておきましょう。
- ルーターの位置と空きポート
LANポートが空いているか、ルーターがどの部屋に設置されているかを確認します。 - 家の構造
壁の中にLAN用の空配管(ケーブルを通せる管)があるか、階段や廊下にケーブルを這わせられるか。 - 配線距離とケーブルの長さ
1階から2階までの距離をざっくり測っておくと、必要なLANケーブルの長さが見えてきます。
これらを押さえておくと、後で「ケーブルが足りない」「通せなかった」といったトラブルを防げます。
二階までLANケーブルを通す主な方法
家庭の構造や予算、作業のしやすさによって、現実的なルートは大きく4つに分けられます。
1. 壁内・床下の空配管を通す
新しい住宅やリフォーム済みの家なら、LANケーブル用の「空配管(CD管)」が通っている場合があります。
通線ワイヤーを使ってケーブルを通せば、壁の中を通してスッキリ配線が可能。
メリットは、見た目が美しく安全で、長期的にも安定して使える点。
デメリットは、配管がなければ難しいことと、作業の難易度が高いこと。自分でやるのが難しければ、電気工事士やLAN工事業者に相談するのもありです。
2. 階段・廊下を使う露出配線
もっとも現実的でDIY向けなのがこの方法。
ルーターから階段の手すり沿い、または壁の隅を這わせて二階へ配線します。ケーブルモールや配線カバーを使えば、見た目もそこそこ整います。
手軽でコストも低め。ただし露出配線なので、見た目や安全性には少し気を使う必要があります。ケーブルが足元を横切らないように、固定位置を工夫しましょう。
3. 外壁を使って屋外経由で通す
屋内でルートが取れない場合は、外壁に沿って屋外用LANケーブルを這わせ、二階の壁や窓付近から引き込む方法もあります。
耐候性や防水性のあるケーブルを使えば、外でも問題なく使えます。ただし固定や防水処理をきちんと行わないと、雨風でケーブルが劣化することも。
屋外ルートは見た目より実用性重視の人向けです。
4. 工事なしで有線化する代替手段
どうしてもケーブルを通せない場合、「Wi-Fi中継器」や「PLCアダプター(電力線通信)」を使う方法もあります。
これらは手軽で壁に穴を開ける必要もありませんが、通信の安定性は直接ケーブル接続に劣ります。
「配線が不可能な場合の最終手段」と考えると良いでしょう。
ケーブル選びで失敗しないために
配線方法が決まったら、次はケーブル選びです。ポイントは3つ。
- カテゴリ(CAT)を確認
「CAT6」以上を選ぶと、1Gbps以上の通信速度に対応。10Gbps対応のCAT6Aなら将来も安心。 - ケーブル形状
床下やドアの隙間を通すなら薄型(フラット型)LANケーブルが便利。
屋外なら耐候・防水タイプを。 - 長さに余裕を持つ
ピッタリすぎると取り回しが難しくなります。ルートに余裕を見て、少し長めを選ぶのがコツ。
また、複数機器を有線接続する場合は、スイッチングハブを使ってポートを増やせます。
配線作業の進め方
1. ルートを決める
実際にケーブルをどう這わせるか、目視でルートを確認します。階段や廊下、壁の隅を通す場合は、家具の配置や動線もチェック。
2. ケーブルを固定する
結束バンドや配線モールを使い、ケーブルを壁や床にしっかり固定します。
ケーブルがたるんでいると足を引っかける危険があるので注意。
3. 機器に接続して動作確認
ルーターとPCを接続したら、通信速度をテストして安定性をチェックします。オンラインゲームを起動してラグがないか確認すると安心です。
安全に作業するための注意点
- 作業中は電源コードやブレーカーをオフにする。
- 壁内や床下を触る場合は、釘や電線に注意。
- ケーブルを無理に曲げたり引っ張らない。
- 賃貸住宅では、壁や床に穴を開けないよう配慮する。
もし難しそうだと感じたら、無理せず専門業者に依頼しましょう。LAN配線工事は数千円〜数万円程度で請け負ってくれることが多いです。
具体的なおすすめ配線ルート例
- 階段ルート型:最短距離でケーブルを上階へ。DIYで簡単にでき、コストも安い。
- 壁内ルート型:空配管を使って見た目スッキリ。長期的な安定運用に向く。
- 外壁ルート型:屋内を避けたい場合に有効。外観を気にしない人におすすめ。
- 代替ルート型(Wi-Fi中継器・PLCアダプター):賃貸や工事不可の環境向け。スピードより手軽さ重視。
自宅の構造と優先順位(見た目・コスト・速度)を踏まえて選ぶのがポイントです。
ゲーミングPCでの有線接続は「一度やれば長く快適」
一度きちんと配線してしまえば、毎日安定した通信でストレスなくゲームが楽しめます。
ラグがなくなるだけでなく、配信やボイスチャット、アップデートのダウンロードもスムーズ。
「手間がかかりそう」と思うかもしれませんが、実際にやってみると意外とシンプルです。配線ルートを決め、ケーブルを固定してつなぐだけ。
有線接続は、一度整えればずっと使える“ゲーム環境への投資”です。
まとめ:二階の部屋でゲーミングPCを有線接続する方法とおすすめ配線ルート
最後に要点を整理します。
- 有線接続は安定性・低遅延でゲーミングに最適。
- 配線ルートは「壁内」「階段」「外壁」「代替(Wi-Fi中継器・PLCアダプター)」の4択。
- CAT6以上のLANケーブルを選び、距離に余裕を持たせる。
- 安全に作業し、見た目や動線にも気を配る。
二階でも「ラグのない快適なゲーム環境」は作れます。
最初のひと手間をかけて、有線接続の安定感をぜひ体感してみてください。
