最近、ゲームをプレイしていると「なんだか動作が重い」「ロードが遅い」と感じることはありませんか?
その原因、もしかするとメモリ(RAM)が足りていないのかもしれません。
この記事では、ゲーミングPCのメモリ増設による効果や注意点、そして実際にどのくらい快適になるのかを、わかりやすく紹介していきます。
そもそもメモリ(RAM)って何をしているの?
メモリは、PCが「今まさに使っているデータ」を一時的に置いておく作業台のようなものです。
ゲームを起動すると、マップやテクスチャ、効果音などが次々とメモリに展開され、CPUやGPUがそれを処理します。
この作業台が狭いと、頻繁にデータをストレージに出し入れしなければならず、結果として動作が遅くなります。
つまり、メモリはゲーム体験の“滑らかさ”を左右する重要なパーツなんです。
特に近年の3Dゲームやオープンワールド作品では、メモリの要求量が一気に増えています。
快適にプレイするためのメモリ容量の目安
では、どのくらいの容量があれば快適に遊べるのでしょうか。
- 8GB:最低限のライン
軽めのゲームやインディー作品なら動作しますが、最新のAAAタイトルでは厳しく、バックグラウンドアプリを起動するとすぐ限界に達します。 - 16GB:今のスタンダード
ほとんどのゲームで快適に遊べます。録画やボイスチャット、ブラウザを同時に使っても安定します。 - 32GB以上:配信・動画編集も視野に
配信や録画を同時に行う場合、または重めのMODを入れたゲームではこのあたりが安心です。
メモリ使用量は、Windowsのタスクマネージャーで「メモリ」タブを開くと簡単に確認できます。
ゲーム中に使用率が90%を超えるようなら、増設を検討するサインです。
メモリ増設で得られる効果
実際にメモリを増設すると、どんな変化があるのでしょうか。
ここでは代表的な効果を紹介します。
ロード時間が短くなる
マップやテクスチャが事前にメモリに読み込まれるため、ゲーム起動や場面転換の待ち時間が短くなります。
カクつき・フリーズが減る
メモリ不足の状態では、データのやり取りが追いつかず「一瞬止まる」現象が起こります。
十分なメモリがあると、こうした不快な引っかかりが解消されやすくなります。
マルチタスクに強くなる
配信ソフト、ブラウザ、チャットツール、録画アプリなどを同時に起動しても安定。
「配信しながらプレイ」や「攻略サイトを見ながらプレイ」も快適です。
将来のゲームにも対応できる
最新タイトルはどんどん重くなっています。
余裕をもってメモリを搭載しておくと、数年後の新作でも安心してプレイできます。
メモリ増設の注意点
「メモリを足せば早くなる」と思いがちですが、いくつか気をつけたいポイントがあります。
規格の違いに注意
DDR4とDDR5では形状も互換性も異なります。
マザーボードの対応規格を確認してから購入しましょう。
混在させるなら仕様を合わせる
違うメーカーや速度のメモリを混ぜると、認識しなかったり安定しないことがあります。
できれば同じ型番・同一セットでそろえるのがおすすめです。
デュアルチャネルを意識する
メモリは2枚1組で使うと転送速度が上がります。
たとえば16GBなら「8GB×2枚」にするほうが効率的です。
静電気対策を忘れずに
増設作業は簡単ですが、静電気でパーツを傷めるリスクがあります。
作業前に金属に触れて放電しておきましょう。
増設の流れをざっくり解説
- PCの電源を切り、コンセントを抜く
- ケースを開けてメモリスロットを確認
- レバーを開いて、メモリをカチッと挿し込む
- 電源を入れてBIOSまたはWindowsで容量を確認
増設後に容量が正しく認識されていない場合は、スロットの挿し方や設定(XMP/EXPO)が有効かを見直しましょう。
実際にどれくらい快適になるの?
体感として多いのは、「ゲーム起動が速くなった」「カクつきが減った」「配信ソフトを起動しても安定した」といった声です。
ただしFPS(フレームレート)が劇的に上がるわけではありません。
CPUやGPUがボトルネックの場合、メモリ増設だけでは性能向上に限度があります。
つまり、メモリ増設は“体感的な快適さ”を底上げするチューニング。
ストレスを減らし、安定したプレイ環境を作るための投資と考えるといいでしょう。
よくある落とし穴
- 相性問題:メーカーや仕様が違うと認識しない場合がある
- 過剰投資:16GB→64GBなど、必要以上に増やしても体感差はほぼなし
- 設定ミス:高速メモリを買ってもBIOSでXMPを有効にしなければ性能を発揮しない
また、HDDなどストレージが遅い場合は、メモリよりSSD化のほうが効果的なこともあります。
パーツ全体のバランスを見ることが大切です。
快適さを最大化するメモリ選びのコツ
- 自分の用途を明確にする
FPSをプレイするだけなのか、配信や編集もするのかで最適容量は変わります。 - マザーボードの対応を確認する
DDR4かDDR5か、最大容量、対応クロックをチェック。 - セットで購入する
同一規格の2枚組を選ぶことで相性トラブルを防ぎやすくなります。 - 信頼できるメーカーを選ぶ
Crucial、Kingston、Corsairなど、実績のあるブランドがおすすめです。
メモリ増設後に確認しておきたいこと
- BIOSまたはWindowsで容量が正しく表示されているか
- タスクマネージャーで使用率が改善しているか
- ゲーム中にカクつきやフリーズが減っているか
- 長時間プレイしても安定しているか
これらを確認して問題なければ、増設は成功です。
動作が安定しない場合は、差し込み不良や相性を疑いましょう。
まとめ:ゲーミングPCのメモリ増設で動作が快適に!
メモリ増設は、PCの動作を根本的に“快適化”する効果的な方法です。
特に、最近のゲームはメモリ使用量が大きく、16GBがスタンダード、配信も行うなら32GBが安心というのが現状です。
ただし、増設すれば何でも速くなるわけではありません。
マザーボードの規格、デュアルチャネル、相性、そして全体のバランスを考えて導入することが大切です。
適切に増設すれば、ロード時間が短くなり、プレイ中のストレスも軽減。
「もう少し快適にゲームを楽しみたい」と感じたら、ゲーミングPCのメモリ増設を検討してみてください。
