ランニングウォッチの定番ブランドといえば、やっぱりガーミン。
そして2025年、ついに登場したのが「Forerunner 570」だ。
このモデルは、上位機種の高機能を引き継ぎつつ、価格と性能のバランスを絶妙に仕上げた“ミドルレンジの実力派”。
今回は、このガーミン Forerunner 570の性能や新機能を、上級者ランナーの視点でじっくり紹介していく。
Forerunner 570とは？ミドルレンジの完成形と呼ばれる理由
Forerunner 570は、ガーミンのランニングウォッチシリーズの中でも中価格帯に位置するモデルだ。
42mmと47mmの2サイズ展開で、AMOLEDディスプレイを搭載。
デザインは軽量で高級感があり、ランナーの腕にもしっかりフィットする。
特徴的なのは、ランニング特化型でありながら「日常使い」も考えられていること。
スピーカーとマイクを内蔵し、スマホを取り出さずに通話ができる。
通知機能や音楽再生にも対応しているため、ビジネスシーンでも違和感がない。
要するに、走る時も、普段使いも、この1本で完結するのだ。
高精細AMOLEDディスプレイで“見やすさ”が進化
従来の液晶モデルに比べて、AMOLEDディスプレイは圧倒的に見やすい。
直射日光下でもペースや心拍数がくっきり表示されるので、夏場のトレーニングでもストレスがない。
画面サイズは47mmモデルで1.4インチ、解像度は454×454。
42mmモデルでも1.2インチ・390×390と十分な視認性を確保している。
ディスプレイの鮮明さが、練習中の集中力維持にもつながる。
また、素材にもこだわりがあり、Corning Gorilla Glass 3を採用。
傷に強く、長く愛用できるのも魅力だ。
最新心拍センサーと精密データ分析で「走り」を科学する
上級者ランナーが注目すべきは、やはりデータ分析機能の充実だろう。
Forerunner 570には最新の「Elevate V5」光学心拍センサーが搭載されており、心拍計測の精度がさらに向上した。
これにより、トレーニング中の心拍変動や負荷レベルをより正確に把握できる。
測定できる主なデータは以下の通り：
- VO₂max（最大酸素摂取量）
- トレーニングステータス（生産的・維持・過負荷など）
- リカバリータイム
- トレーニングレディネス（その日のコンディション評価）
- PacePro（コース戦略に応じたペースガイド）
- ランニングパワー・リアルタイムスタミナ
これらを組み合わせることで、「今どのくらい走れるか」「どれだけ回復すればいいか」が可視化される。
データを頼りに練習を組み立てれば、効率的に走力アップが狙えるのだ。
トレーニングプランの自動提案がすごい
Forerunner 570は、単にデータを記録するだけでなく、練習メニューまで提案してくれる。
Garmin Coachを使えば、目標タイムやレース距離に合わせて最適なトレーニング計画を自動生成。
「今日はスピード練習」「明日はリカバリーラン」といった流れをAIが作ってくれる。
この機能は、仕事や家庭との両立で時間が限られるランナーにもありがたい。
自分で考えなくても“今やるべきこと”がわかるため、トレーニングの質と継続性が格段に上がる。
マルチスポーツ対応でトライアスリートにも最適
Forerunner 570は、ランニングだけでなく、スイム・バイク・トライアスロンにも対応。
アクティビティごとのプロフィールをワンタップで切り替えできる。
防水性能は5ATM（50m防水）で、水泳トレーニング中も安心して使用できる。
これ1台で、マルチスポーツの計測が完結する。
トライアスロンなどの複合競技を行うアスリートにもぴったりの設計だ。
バッテリー性能と使いやすさのバランス
スマートウォッチモードでは最大約10〜11日、GPSモードでは最大18時間。
この数字だけ見ると、上位機種よりは控えめだが、AMOLEDディスプレイや常時接続機能を考えれば十分な性能だ。
フルマラソンやハーフマラソンならバッテリー切れを気にせず完走できる。
日常使いでも、充電は週1ペースで済む。
軽量ボディのおかげで、睡眠中も装着しやすく、睡眠スコアやストレスレベルの記録も自然に続けられる。
Forerunner 970との違い ― どっちを選ぶべき？
同時期に発売された上位機種「Forerunner 970」と比較すると、違いは以下のようになる。
- 970：チタンベゼル、サファイアレンズ、地図機能、ECG対応
- 570：アルミベゼル、Gorilla Glass、地図なし、ECGなし
つまり、570は上位モデルの“地図ナビ機能”や“心電図”を省きつつも、走るために必要な機能はほぼすべて搭載している。
価格差を考えれば、コストパフォーマンスは非常に高い。
特に「ロード中心」「トレイルはしない」「データ重視で走りたい」ランナーには、Forerunner 570がちょうどいい選択だ。
体調管理・リカバリーを支えるライフログ機能
ガーミンといえば、トレーニングだけでなく日常の健康管理にも強い。
Forerunner 570も例外ではない。
心拍数・睡眠・ストレス・Body Battery・消費カロリー・呼吸数など、24時間データをモニタリング。
「最近疲れが抜けない」と感じた時に、客観的なデータで確認できる。
このライフログ機能が、トレーニングの質を落とさずに継続するための鍵になる。
ここに注意！万能ではない部分も理解しよう
Forerunner 570はバランスが取れたモデルだが、万能ではない。
注意すべき点もある。
- オフラインマップ非対応（山道・トレイルには不向き）
- ECGや皮膚温などの高度な生体測定は未対応
- 長時間のGPS利用ではバッテリー管理が必要
このあたりを理解して選べば、後悔のない買い物になる。
「地図も使いたい」「ウルトラマラソンでも使いたい」という人は、上位機を検討してもいいだろう。
ガーミン Forerunner 570の性能が上級者ランナーに刺さる理由
上級者ランナーがForerunner 570を選ぶ理由は明確だ。
タイム短縮や練習効率化を目指す人に必要な情報が、すべて手元で見えるからだ。
特に魅力的なのは、次の3点。
- トレーニングデータの精度が高く、走力分析ができる
- 回復・コンディション管理でケガを防げる
- デザインと使いやすさで“走らない日”も着けたくなる
ランニングは「量」だけではなく「質」が問われる時代。
Forerunner 570は、その質を高めるための最良のパートナーになる。
ガーミン Forerunner 570の性能まとめ：走りを変える次世代ウォッチ
ガーミン Forerunner 570は、上級者ランナーだけでなく、これから本格的にトレーニングを始めたい人にもおすすめできるモデルだ。
AMOLEDディスプレイ、精密な心拍データ、トレーニング分析、マルチスポーツ対応、そしてスマートウォッチとしての快適さ。
これらが一体となって、走る時間も、休む時間もサポートしてくれる。
「もっと速く走りたい」「効率的に練習したい」「日常でも使いたい」
そんな欲張りなランナーにとって、Forerunner 570は理想的な一本だ。
走るたびに、自分の可能性が見えてくる――。
その感覚を体験したいなら、ガーミン Forerunner 570を手に取ってみてほしい。
