ランナーにとって、「走る時に必要な情報を瞬時に確認できるか」はとても大切ですよね。
ガーミンの最新モデル「Forerunner 265」は、その点でこれまでのモデルを大きく進化させています。最大の特徴は、ついに搭載されたAMOLEDディスプレイ。鮮やかで見やすく、屋外でもくっきりとした視認性を実現しています。
今回は、実際の使用感や前モデルとの違い、他機種との比較を交えながら、Forerunner 265の魅力を詳しくレビューしていきます。
Forerunner 265の基本スペックと位置づけ
Forerunner 265は、2023年に登場したランナー向けのGPSスマートウォッチ。
シリーズの中では「中〜上級者向け」の立ち位置で、上位機種に迫る性能を持ちながら、価格やサイズのバランスが取れたモデルです。
まず目を引くのが、AMOLEDディスプレイ。これまでのMIP（メモリインピクセル）液晶よりも鮮明で、カラー表示が圧倒的に美しい。日差しの強い屋外でも見やすく、夜間でも文字がくっきり浮かび上がります。
さらに、操作はタッチとボタンの両対応。走行中に汗や雨で画面が反応しにくくても、物理ボタンで確実に操作できます。
防水性能は5ATM（水深50m相当）で、水泳や雨のランでも安心。
バッテリーはスマートウォッチモードで最大約13日間、GPSモードで約20時間前後。AMOLEDを採用しながらこの持続時間は驚異的です。
価格帯は4万円弱と、性能を考えればコスパはかなり良い部類といえます。
AMOLEDディスプレイの実力と使い心地
Forerunner 265最大の特徴といえば、やはりAMOLEDの美しいディスプレイ。
従来の反射型ディスプレイは省電力で実用的でしたが、色味が淡く見づらいという声もありました。AMOLEDではその欠点を完全に解消。カラフルなトレーニング画面やグラフが一目で分かります。
昼間の強い日差しの下でも文字が沈まず、夕暮れや夜間のランでも明るさが自動調整されるため視認性は抜群。
「ペース」「心拍」「距離」「時間」といったラン中の主要情報を、瞬時に確認できるのが何よりの快適さです。
一方で、AMOLEDはMIPに比べて電力消費がやや多い点には注意。
常時点灯モードをオンにすればより鮮やかに見えますが、バッテリーの減りは早まります。ラン用途では必要に応じてオン／オフを切り替えるのが賢い使い方でしょう。
ランニングを支える多彩な機能
Forerunner 265は単なるGPSウォッチではなく、トレーニングから健康管理までをトータルにサポートします。
特筆すべきは、以下のような高機能な分析項目です。
- トレーニングレディネス（Training Readiness）
睡眠、回復、ストレス、トレーニング履歴を総合的に判断し、今日の運動適性をスコア化。走るか休むかの判断が数値でわかります。 - ボディバッテリー
体のエネルギー残量を見える化。疲労度や回復状態を直感的に把握できます。 - HRVステータス（心拍変動）
自律神経のバランスを測定し、回復状況やストレスを把握。 - PacePro／レース予測
設定ペースでの走行支援や、フルマラソン・ハーフマラソンなどのタイム予測が可能。 - デュアルバンドGNSS
GPS、GLONASS、Galileo、日本の「みちびき」にも対応し、高精度の位置情報を実現。高層ビル街や林間でも安定したトラッキングが可能です。
また、音楽保存＆再生にも対応。Spotifyなどのプレイリストを同期して、スマホを持たずにランニング可能。Bluetoothイヤホンをペアリングすれば、音楽と共に快適に走れます。
通知機能や天気表示、スケジュール確認など、日常使いのスマートウォッチ機能も十分。
「ランの時だけ使う」ではなく、「一日中着けていられるウォッチ」として設計されています。
バッテリーの実力と実用性
AMOLEDを搭載しながら、ここまでバッテリーが持つのはガーミンならでは。
スマートウォッチモードで約13日間、GPS連続使用でも20時間程度は動作します。
実際のユーザーの声でも、「1週間走ってもまだ余裕」「出張や旅行でも充電器を忘れがちなくらい」と高評価。
AMOLEDの美しさとバッテリーの長持ちを両立しているのは、他社製品ではなかなか見られません。
ただし、常時点灯や音楽再生を多用すると持続時間は短くなります。
ランナー目線でいえば、週3〜4回のラン＋日常使いで1週間に1回充電するペースが現実的です。
Forerunner 255との違いを比較
前モデルのForerunner 255と比べると、265は明確な進化を遂げています。
- ディスプレイ：MIP → AMOLEDで視認性が劇的に向上
- 操作性：物理ボタンのみ → タッチ＆ボタンの両対応
- デザイン：ベゼルが細く、より洗練された印象
- メニューUI：カラー表示による情報整理が分かりやすくなった
一方で、基本的なGPS精度やランデータのトラッキング精度は大きく変わっていません。
そのため「255を持っていて、表示や操作性に不満がない人」は無理に買い替えなくてもOK。
ただし、画面の美しさやUIの快適さは一度使うと戻れないレベルです。
上位モデル・他シリーズとの比較
上位機種であるForerunner 965やFenix、Epixシリーズとの違いも見ておきましょう。
965やFenixは地図表示、ナビゲーション機能、トライアスロン対応など、よりプロフェッショナルな要素が充実しています。
その分価格は高く、サイズや重量も増します。
対してForerunner 265は、「ランニング中心＋健康管理＋普段使い」を想定した“ちょうどいい”モデル。
機能の充実度と軽快さ、価格のバランスを取った設計になっています。
アウトドアや登山までこなしたい人はFenix、ロード中心のトレーニング派は265。
この線引きが選び方の目安になります。
実際の使用感とユーザーの評価
実際のランナーからは次のような声が多く見られます。
- 「画面が圧倒的に見やすく、日差しの中でも迷いなく確認できる」
- 「トレーニングレディネスが便利で、疲労が溜まっている日を無理せず休めるようになった」
- 「タッチ操作が快適。スクロールもスムーズ」
- 「音楽をウォッチに入れて走れるのが最高」
- 「バッテリーが長持ちで、毎日充電しなくていいのが楽」
一方で、「雨の日にタッチ操作が反応しにくい」「上位機種ほどの地図機能がない」といった指摘も。
とはいえ、総合的な満足度は非常に高く、特に“見やすさ”と“トレーニング管理機能”の両立が評価されています。
どんな人におすすめ？
Forerunner 265をおすすめできるのは、こんな人です。
- ランニングを習慣化していて、トレーニング効率を高めたい人
- 走行中の情報を見やすく、直感的に操作したい人
- 普段から健康管理（睡眠・ストレス・心拍など）を記録したい人
- 音楽を聴きながらスマホなしで走りたい人
- 日常でも違和感なく使えるデザインの時計を探している人
逆に、「登山やトライアスロンなどマルチスポーツで使いたい」「地図機能を重視したい」人は上位機種を検討した方がいいでしょう。
ガーミン Forerunner 265を比較レビュー！AMOLED搭載で見やすさ抜群の最新モデル【まとめ】
ガーミン Forerunner 265は、AMOLEDディスプレイによる圧倒的な視認性、豊富なトレーニング支援機能、そして長持ちバッテリーを兼ね備えた“万能ランニングウォッチ”です。
派手すぎず軽量で、日常使いにもマッチするデザイン。
「走る」「休む」「回復する」というサイクルを一つの時計で完結できる完成度の高さは、まさに今のランナーに求められている形だといえます。
AMOLEDの美しさに惹かれた人も、これから本格的に走り始めたい人も。
Forerunner 265は、あなたの毎日の走りをもっと楽しく、もっと賢くしてくれるはずです。
