ゲーミングPCを組むとき、CPUやGPUばかりに目が行きがちですが、実は「マザーボード」こそが快適な動作や拡張性を支える要です。どんなに高性能なパーツを選んでも、土台となるマザーボードが合っていなければ本来の力を発揮できません。
この記事では、最新チップセットに対応したゲーミングPC向けのおすすめマザーボードを10モデル紹介します。選び方のポイントやメーカーごとの特徴も交えながら、今選ぶべき1枚を一緒に探っていきましょう。
マザーボード選びで失敗しないための基本
マザーボードを選ぶうえで最初に確認すべきは、CPUソケットとチップセットの互換性です。
IntelならLGA1700やLGA1851、AMDならAM5が現行主流。ソケットが合っていなければ、どんなに良いCPUでも取り付けられません。
そして次に見るべきはチップセット。
チップセットはマザーボード上の“頭脳”であり、対応メモリ・ストレージ速度・拡張スロット・USB規格などを決定します。
たとえばIntelではZ890やZ790、AMDではX870EやB850などが最新世代。新チップセットほどPCIe5.0やDDR5メモリ対応などの最新規格をサポートしており、長く使ううえで有利です。
さらに重要なのが電源回路(VRM)と冷却性能。
特にゲーミング用途ではCPUに大きな負荷がかかるため、VRMの数(フェーズ数)やヒートシンクの設計がしっかりしているものを選びましょう。これが安定性や寿命を大きく左右します。
最新チップセットで何が変わる?
最近のマザーボードは、単にCPUを動かすだけのパーツではありません。
PCIe5.0による高速通信、DDR5メモリによる大容量・高クロック対応、Wi-Fi6E/7などの次世代無線規格、さらにはUSB4やThunderbolt対応など、進化が著しい分野です。
IntelのZ890シリーズでは、より多くのPCIeレーンが確保され、複数のM.2スロットを搭載したモデルも登場しています。
AMDのX870Eシリーズも同様に、最新Ryzen9000シリーズに最適化され、PCIe5.0をグラボとストレージ両方で使える設計になっています。
つまり、「最新チップセット対応のマザーボード」を選ぶことは、これから数年のアップグレードにも備えられるということ。
長期的に見て、結果的にコスパが高くなるわけです。
人気メーカーの特徴をざっくり整理
ASUS(エイスース)
ROGシリーズはゲーミング特化の王道。デザイン・冷却・オーバークロック機能が強力です。
一方、TUF Gamingシリーズは堅牢でコスパに優れ、初めての自作にもおすすめ。
MSI(エムエスアイ)
上位からMEG、MPG、MAGと3ライン展開。
MEGはハイエンド志向で配信・クリエイター用途にも強く、MAGはコスパ重視で安定性が高いのが特徴です。
GIGABYTE(ギガバイト)
堅実な設計とBIOSの扱いやすさで人気。Z890シリーズではAIチューニング機能も注目されています。
ASRock(アスロック)
コスパの良さと個性派設計が魅力。光るデザインや特化機能モデルが多く、遊び心を求めるユーザーに好まれています。
ゲーミングPCにおすすめのマザーボード10選
ここからは、最新チップセット対応かつゲーミング用途に最適なマザーボードを10枚紹介します。用途や価格帯別に見ていきましょう。
1. ASUS ROG MAXIMUS Z890 HERO
Intel第14世代対応のフラッグシップ。堅牢な電源回路と多彩なM.2スロットを搭載し、冷却設計も抜群。ハイエンド志向のゲーマー向け。
2. MSI MAG Z890 TOMAHAWK WIFI
最新Z890チップセット採用で、コスパと機能性のバランスが秀逸。Wi-Fi6E対応でオンラインゲームも快適。
3. ASUS TUF GAMING Z790-PRO WIFI
堅牢性と信頼性を両立。Z790ながら価格を抑えつつDDR5対応。長く安定して使いたい人に最適。
4. GIGABYTE Z890 AORUS ELITE WIFI7
次世代Wi-Fi7対応とPCIe5.0×16スロット搭載で、将来のアップグレードにも強い。AIチューニングも便利。
5. ASRock Z790 PG SONIC
個性的なデザインと音響性能が魅力。ゲーミング環境を華やかにしたい人におすすめ。
6. MSI MPG Z790 EDGE WIFI DDR5
デザイン性と安定性を両立。複数M.2スロット搭載で高速SSDを複数使いたい人にピッタリ。
7. ASUS ROG STRIX X870E-F GAMING WIFI
AMD AM5対応。Ryzen9000シリーズをフルに活かす最新モデル。PCIe5.0×2スロット搭載で拡張性も抜群。
8. GIGABYTE X870E AORUS MASTER
ハイエンド構成に最適な1枚。VRMフェーズ数が多く、長時間の高負荷にも安定。クリエイター用途にも◎。
9. MSI B650 TOMAHAWK WIFI
AM5対応ながら価格を抑えたコスパモデル。ミドルクラスのRyzen構成に最適。
10. ASUS TUF GAMING B550-PLUS
旧世代AM4ながら根強い人気。コストを抑えても安定動作を重視したい人におすすめ。
どんな人にどのマザーボードが向いている?
- 本格ゲーマー/配信者向け:ROG MAXIMUS、AORUS MASTERなどのハイエンドモデル。高い電源供給と冷却性能が長時間プレイを支える。
- コスパ重視派:TUFやMAGシリーズ。必要十分な機能と価格のバランスが優秀。
- 静音・デザイン重視派:NZXTやASRock Z790 PG SONICなど。見た目と機能の両立が可能。
- 初心者/初自作ユーザー:ASUS TUF GAMING B550-PLUSやMSI B650 TOMAHAWK WIFI。扱いやすく、トラブルが少ない。
マザーボード選びの注意点
- ソケット違いに注意
IntelとAMDで完全に別規格。見た目が似ていても互換性はありません。 - ケースサイズとの整合性
ATX、MicroATX、Mini-ITXなど、ケースの大きさに合ったサイズを選びましょう。 - 電源コネクタ数の確認
ハイエンドCPUでは8pin×2など補助電源が必要な場合があります。 - BIOSアップデートの可否
最新CPU対応にはBIOS更新が必要なことも。購入前に公式情報をチェック。 - 拡張スロットの位置
大型GPUを装着すると他スロットが干渉することがあるため、レイアウト確認も大切。
これからのゲーミングPCを支えるマザーボード選び
今後は、PCIe5.0やDDR5といった次世代規格がさらに普及し、マザーボードは“性能の底上げ”と“将来性の確保”を担う存在になります。
少し価格が高くても、最新チップセット対応のモデルを選ぶことで、次のGPU・CPU世代にも柔軟に対応できます。
自作PCは一度組んだら数年使うもの。
だからこそ、マザーボードは「今必要な性能+数年後の安心感」で選ぶのがおすすめです。
ゲーミングPCにおすすめのマザーボード10選【最新チップセット対応】まとめ
ゲーミングPCにおすすめのマザーボードを選ぶポイントは、
「最新チップセット対応」「安定した電源回路」「十分な拡張性」「将来性」の4つ。
Z890やX870Eなどの最新規格に対応したモデルを選べば、数年先まで戦えるPCが組めます。
お気に入りのメーカーやシリーズを見つけて、自分だけの最強ゲーミングPCを完成させましょう。
