ゲームを快適にプレイしたい。でも、なるべくコスパよく、高性能なマシンを手に入れたい——そんなときに目安となるのが「20万円前後のゲーミングPC」です。
この価格帯は、フルHDはもちろん、WQHDや144Hzの高リフレッシュレートにも対応できる“本格的ゲーミング環境”を実現できるライン。この記事では、最新パーツ事情を踏まえながら、20万円の予算でどんな構成が可能なのかをわかりやすく紹介します。
20万円のゲーミングPCが狙える性能ラインとは?
まず、20万円という予算でどこまでの性能を狙えるのか。ざっくり言うと、
- フルHDならほぼ全てのゲームを「高設定」で快適にプレイ
- WQHD(2560×1440)でも60fps以上で安定プレイ
- レイトレーシング対応ゲームも中設定程度なら十分動作
この価格帯では、GPU(グラフィックカード)にミドル〜ハイミドルレンジのモデルを採用できるのが大きな強み。例えば「RTX 4070」「RTX 5070」「RX 7800 XT」あたりが候補になります。
CPUも「Ryzen 7 7700」や「Core i7-13700F」など、マルチスレッドに強く、配信や動画編集にも対応できるスペックを狙えます。
最重要パーツ:GPU(グラフィックカード)
ゲーミングPCの心臓部ともいえるのがGPU。ここにどれだけ予算を割けるかで、全体の体験が決まります。20万円クラスなら、GPUに7〜10万円ほどを確保するのが理想的です。
おすすめのGPUは以下の通りです。
- NVIDIA RTX 4070 / RTX 5070:DLSS 3やレイトレーシングに対応し、最新タイトルも快適。消費電力も比較的低め。
- AMD RX 7800 XT / RX 7900 GRE:VRAM容量が大きく、WQHD〜4Kでも粘る。価格に対して性能が高く、コスパ重視派に人気。
このクラスなら、例えば「Apex Legends」や「Valorant」は200fps超え、「Cyberpunk 2077」でも設定を調整すれば100fps前後を狙えます。
また、VRAM 16GBモデルを選べば、将来的なタイトルにも余裕が生まれます。
CPU選びのポイント:ゲームもマルチタスクも快適に
GPUと並んで重要なのがCPU。20万円構成なら、上位クラスを狙えます。
おすすめは次のあたりです。
- Ryzen 7 7700 / Ryzen 7 7800X3D:ゲーム性能が非常に高く、発熱も比較的抑えめ。AM5プラットフォームは今後も拡張性が高い。
- Intel Core i7-13700F / Core i7-14700F:マルチスレッド性能が強く、配信やクリエイティブ作業も快適。
CPU選びでは、単純なクロック数だけでなく、「発熱」「電力効率」「対応マザーボード」も考慮するのがポイントです。
ハイエンド寄りのCPUは発熱が大きいため、冷却性能にも少し投資しておきましょう。
メモリとストレージ:快適さを左右する“裏方”
CPUとGPUが高性能でも、メモリとストレージが貧弱だとボトルネックになります。最近のトレンドでは以下の構成がスタンダードです。
- メモリ:32GB(DDR5 5600MHz)
最新ゲームは16GBでも動作しますが、配信や複数アプリを同時に使うなら32GBが安心。将来性もあります。 - ストレージ:1TB NVMe SSD(Gen4対応)
ロード時間を短縮し、ゲームやOSの動作をサクサクに。1TBあれば大型タイトルも余裕を持ってインストールできます。
コスパを重視する場合、まずは1TB SSD+増設スロット付きのマザーボードを選び、後から容量を追加していくのもアリです。
電源・冷却・ケース:安定動作を支える基盤
意外と軽視されがちですが、電源と冷却、ケース選びも快適プレイに直結します。
- 電源ユニットは「80PLUS Gold」以上で650〜850Wクラスを選びましょう。安定性が違います。
- CPUクーラーは、空冷なら「サイズ 風魔」「無限6」、水冷なら「NZXT Kraken」シリーズなどが人気。
- ケースはエアフロー重視。ガラスパネル付きで内部が見えるタイプも人気ですが、冷却効率とのバランスを忘れずに。
静音性・拡張性・メンテナンス性も見ておくと、長期的に使いやすいPCになります。
自作とBTO、どちらを選ぶべき?
「20万円なら自作がいいの?それともBTO?」と迷う人も多いと思います。
それぞれの特徴をざっくりまとめると、こんな感じです。
自作PCのメリット
- 自分の好みに合わせてパーツを選べる
- 同価格帯のBTOより高性能に仕上げやすい
- パーツ交換・アップグレードが簡単
BTO(完成品)のメリット
- 組立不要で、すぐ使える
- 保証・サポートがあるので安心
- 相性や初期不良などのリスクが少ない
初心者ならまずBTOで構成を確認し、後から自作に挑戦しても良いでしょう。
BTOでも、フロンティアやマウスコンピューターなどが「RTX 4070搭載・20万円前後」のモデルを多数出しています。
20万円で実現できるおすすめ構成例
参考までに、20万円で構成可能な例を紹介します。
価格は時期によって変動しますが、2025年時点での目安としてどうぞ。
- CPU: Ryzen 7 7700
- GPU: GeForce RTX 4070
- メモリ:32GB(DDR5 5600MHz)
- SSD:1TB NVMe Gen4
- マザーボード:B650チップセット搭載モデル
- 電源:750W 80PLUS Gold
- クーラー:空冷 or 水冷簡易式
- ケース:ミドルタワー、エアフロー重視タイプ
この構成なら、ほとんどの最新タイトルを快適に動かせます。特に「FF14」「Apex Legends」「原神」「ホグワーツ・レガシー」などでは、高設定で100fps以上を狙えるレベルです。
見た目にもこだわりたいなら、RGB対応パーツを選ぶと満足感が上がります。
長く使うためのポイントと注意点
20万円のゲーミングPCは“完成形”ではありません。
数年後のアップグレードを見越しておくと、より長く使えます。
- VRAM 16GB以上のGPUを選ぶ(将来の高解像度テクスチャに対応)
- 電源に余裕を持つ(将来的にGPUを交換しても対応可能)
- 拡張スロットや空きM.2スロットを確認しておく
- 冷却環境を整える(温度が安定するとパーツ寿命も延びる)
- BIOSアップデート・ドライバ更新を定期的に行う
また、PC本体だけでなく、モニター・キーボード・マウスといった周辺機器にも目を向けましょう。せっかくの高性能PCも、60Hzモニターでは性能を活かしきれません。144Hz以上のモニターを使えば、体感が一段階変わります。
20万円の予算で組むゲーミングPCで快適プレイを実現しよう
「20万円の予算で組むゲーミングPC」は、コスパと性能のバランスが取れた“理想的な中間点”です。
GPUにしっかり予算を割き、CPU・メモリ・ストレージをバランスよく組み合わせれば、数年先まで快適にプレイできる環境が手に入ります。
ゲームを存分に楽しみたい人、配信や動画編集もしたい人——どんなスタイルにも対応できる万能クラス。
自分に合った構成を見つけて、思い通りの“快適プレイ”を手に入れましょう。
