「ワークマンからスマートウォッチが出たらしい」——そんな噂を聞いて、思わず二度見した人も多いはず。しかも価格は、まさかの税込2,900円。
スマートウォッチといえば、Apple WatchやFitbitなど数万円するのが当たり前。なのに、ワークマンがたった2,900円で参入したというのだから、SNSで話題にならないわけがありません。
とはいえ、「安い＝すぐ壊れそう」「ちゃんと使えるの？」という不安もつきもの。
そこで今回は、実際の使用感や評判をもとに、この“激安スマートウォッチ”の実力を徹底的に検証してみます。
そもそもどんな製品？ワークマンのスマートウォッチ概要
ワークマンのスマートウォッチは「T-SPORTS」シリーズの一部として販売されています。価格は税込2,970円（店舗によっては2,900円前後）。見た目はシンプルで、黒を基調とした無難なデザイン。腕時計というよりは、軽量で装着感を重視したスポーティな印象です。
パッケージには「防水」「心拍数」「歩数」「睡眠」などのキーワードが並び、健康管理をサポートするウェアラブル端末という位置づけ。
操作はタッチ式ではなく、画面下部のボタンをタップ・長押ししてメニューを切り替える方式です。直感的とは言いがたいものの、操作は単純明快で、初めての人でも迷うことは少なめです。
価格が「安すぎる」理由
2,900円という価格は、一般的なスマートウォッチ市場では破格。
では、なぜこんなに安いのか。理由はいくつかあります。
まず、ワークマンのスマートウォッチは「自社開発」ではなく、海外製の汎用モデル（OEM）を採用しているとみられています。ネット上では、Amazonなどで販売されている類似商品と構造や機能がほぼ同じという報告も。つまり、ワークマンが流通・販促コストを最小限に抑えている分、価格を極限まで下げられているのです。
また、機能を“必要最低限”に絞っているのも大きな理由。
高価格帯のようにGPSや決済機能、アプリ連携の細かい分析機能などはありません。
その代わり、「歩数」「心拍数」「睡眠時間」など、健康管理の基本に集中しています。
いわば、「スマートウォッチをまず試してみたい人」向けの入門モデルという立ち位置です。
実際の機能と使い心地をチェック
歩数・運動管理
歩数計や消費カロリー、距離の測定など、基本的なアクティビティ管理機能は搭載。
ただし精度は高くなく、スマホの計測アプリと比べて1〜2割ほど誤差が出ることもあります。
「正確なデータが欲しい」人には物足りませんが、日々の目安としては十分です。
心拍数・血中酸素濃度
センサーでリアルタイムに測定できますが、こちらもあくまで“参考値”。
医療用機器ではないため、体調管理の目安として活用するのが正しい使い方です。
睡眠モニタリング
寝る前に装着しておけば、睡眠時間と浅い眠り・深い眠りの比率を記録。
シンプルながら、生活リズムを可視化するには便利です。
通知機能
通話やLINE、SNS通知を受け取る機能がありますが、日本語表示には非対応。
メッセージの冒頭だけが英数字で表示されるため、実用性はやや限定的です。
防水性能とバッテリー
防水は生活防水レベル（IP67〜IP68程度）で、手洗いや軽い雨なら問題なし。
ただし入浴や水泳などには不向きです。
バッテリーはフル充電で3〜5日持つという報告が多く、充電頻度は比較的少なめ。
メリットとデメリットを整理してみる
メリット
- 圧倒的に安い。コスパは抜群。
- 基本機能（歩数・心拍・睡眠・通知など）は一通り揃っている。
- 操作がシンプルで、初めてでも扱いやすい。
- 軽量で装着感が良く、長時間つけてもストレスが少ない。
- 生活防水対応で、日常使いなら安心。
デメリット
- 画面操作がボタン式で、直感的とは言いがたい。
- 日本語表示に非対応。通知機能の実用性が低い。
- 精度が低く、健康データはあくまで目安。
- バッテリー残量の表示が不安定との声も。
- デザインや質感は安価ゆえにチープさを感じる人もいる。
つまり、「安くて最低限動けばいい」という割り切りができるかどうかが、このスマートウォッチの評価を左右します。
ワークマンの強みと“ブランド補正”
ワークマンといえば、作業服やアウトドア用品で知られる「高コスパブランド」。
その信頼感が、このスマートウォッチにもプラスに働いているのは確かです。
“ワークマンが売っている＝変なものではない” という安心感が購入の後押しになっている印象。
実際、SNSでは「安いから試しに買ってみた」「ワークマンだから安心して買える」といった声が多く見られます。
ただし、実態としてはOEM製品のため、“ワークマンだから特別に優れている” わけではない点は知っておいた方がいいでしょう。
こんな人にはおすすめ／おすすめしない
おすすめな人
- スマートウォッチ初心者
- とりあえず安く試したい人
- 歩数や睡眠の“ざっくり管理”ができれば十分な人
- 通知機能を重視しない人
- コスパ重視・失敗しても痛くない価格帯で探している人
おすすめしない人
- 精度や信頼性を求める人
- 日本語での通知表示を重視する人
- スポーツトレーニングや健康管理を本格的に行いたい人
- スマートウォッチを仕事・連携ツールとして使いたい人
安さの裏には限界もあるため、期待値の設定を間違えないことがポイントです。
結論：ワークマンの2900円スマートウォッチは“試して納得”の入門機
ワークマンのスマートウォッチは、確かに“激安”という言葉がふさわしい製品です。
ただ安いだけでなく、最低限の健康管理や通知機能を備えており、「スマートウォッチを体験してみたい」という初心者にはちょうどいい選択肢。
一方で、通知の日本語非対応やセンサーの精度、デザインの質感など、価格相応の制約もあります。
本格的なデバイスを求めるなら物足りなさを感じるかもしれませんが、「2,900円でこの機能が試せるなら悪くない」というのが、多くのユーザーの実感でしょう。
結局のところ、ワークマンのスマートウォッチは“完璧ではないけれど、失敗しない買い物”。
ガジェットに詳しくない人でも気軽に試せる入門モデルとして、今後も注目を集めそうです。
ワークマンの2900円スマートウォッチが話題！安すぎる性能を徹底検証（まとめ）
「スマートウォッチが欲しいけど、高いのはちょっと…」という人にとって、ワークマンの2,900円モデルはちょうどいい実験台。
過度な期待をせず、日常生活の中で健康管理や通知確認のきっかけにする——そんな“ゆるい使い方”こそ、この時計の真価を発揮するポイントです。
安い、シンプル、そして“そこそこ便利”。
この3拍子が揃ったスマートウォッチとして、ワークマンの挑戦は決して侮れません。
