飛行機に乗るとき、ふと「スマートウォッチってつけたままでいいの?」と気になったことはありませんか?
スマートフォンは「機内モード」にしないといけないのは有名ですが、スマートウォッチの場合はどうなのでしょう。
今回は、スマートウォッチが飛行機で使えるのか、そして機内モード設定や注意点について、わかりやすく解説します。
スマートウォッチは飛行機に持ち込んでOK?
まず結論から言うと、スマートウォッチの持ち込みや装着は問題ありません。
ほとんどの航空会社が、腕時計タイプの電子機器を手荷物として持ち込むことを認めています。
ただし注意したいのは、「通信機能がついているかどうか」です。
最近のスマートウォッチは、BluetoothやWi-Fi、さらにモバイル通信(セルラー)機能を搭載しているものも多く、これらは「電波を発する電子機器」として扱われます。
そのため、ドアが閉まり離陸体制に入る前には、通信を切る=機内モードに設定することが必要です。
機内モードにしておけば、時計や心拍数、歩数などのオフライン機能はそのまま使えるので安心ですね。
なぜスマートウォッチでも「機内モード」が必要なの?
「時計なのに、なぜわざわざ機内モードに?」と疑問に思う人もいるでしょう。
理由はシンプルで、飛行機の安全運航に関わる通信機器への干渉を防ぐためです。
航空機は、無線通信やレーダーなどの繊細な電波を使って運航しています。
もし乗客のスマホやスマートウォッチが勝手に通信を始めてしまうと、機体のシステムにノイズを与えるリスクがあるのです。
実際には影響はごくわずかでも、安全を最優先にする航空業界では「電波はすべて切る」が基本ルール。
このルールは日本国内線・国際線問わず共通で、JALやANAをはじめ、ほとんどの航空会社が同じ方針を採用しています。
つまり、スマートウォッチでも「通信できる機能があるなら、飛行中は機内モードにしておく」ことが原則です。
スマートウォッチの機内モード設定方法(代表例)
Apple Watch の場合
- 画面を上にスワイプしてコントロールセンターを開く
- 飛行機マークのアイコンをタップ
- 「機内モード」がオンになったら通信が停止
この状態で、Wi-FiやBluetoothを必要に応じて個別にオン・オフできます。
たとえば機内Wi-Fiを利用する場合は、機内モードをオンにしたあとでWi-Fiだけを再びオンにすればOKです。
Galaxy Watch の場合
設定メニューから「接続」→「機内モード」を選びオンにします。
BluetoothやWi-Fiの再接続も、個別に手動で可能です。
このように、スマートウォッチは基本的に「機内モード」と「個別の通信設定」が独立しているため、
必要な機能だけを選んで使うことができます。
機内で使えるスマートウォッチの機能
機内モードにしても、スマートウォッチの多くの機能は引き続き使えます。
どんな機能がOKで、どんな機能が制限されるのかを整理しておきましょう。
使える主な機能
- 時刻の確認・アラーム・タイマー
- 心拍数や歩数、睡眠などのオフライン健康データの記録
- オフライン再生できる音楽アプリ
- オフラインメモやリマインダー機能
注意が必要な機能
- 携帯回線(LTEなど)を使った通話やメッセージ送受信
- Wi-Fi通信(許可されていない航空会社では使用不可)
- スマホとのBluetooth接続(離着陸時は一時的に制限される場合あり)
つまり、「電波を飛ばさない機能ならOK」が基本ルールです。
ただし、機内モードにしてもBluetoothやWi-Fiが自動でオンになるモデルもあるため、搭乗前に一度確認しておくと安心です。
飛行機でスマートウォッチを使うときのタイミングとマナー
離陸前や着陸直前のタイミングは、客室乗務員から「電子機器は電波を発しない状態にしてください」と案内されます。
このアナウンスが流れたら、スマートウォッチも含めて通信機能をオフにしましょう。
また、離陸中や着陸中は、航空法上「携帯電子機器の使用制限時間帯」とされており、スマートウォッチの画面操作も控えるのがベターです。
シートベルトサインが消えた後であれば、通常の腕時計同様に使用できます。
最近では、機内Wi-Fiサービスを提供している航空会社も増えてきました。
その場合、機内モードのままWi-Fiだけオンにすれば、メッセージの送受信やニュースチェックも可能です。
ただし、機内Wi-Fiに対応していないスマートウォッチでは、オフライン機能にとどめておきましょう。
飛行機でスマートウォッチを使うメリット
スマートウォッチを正しく設定しておくと、機内で思った以上に便利に使えます。
特に長時間フライトでは、小さなデバイスが頼れる相棒になります。
主なメリット
- 時差を自動で調整できる
- 運動量や睡眠の変化をオフラインで記録できる
- スマホを出さずに時間・タイマー・アラームが使える
- 機内で座りすぎ防止リマインドなど健康管理に役立つ
特に海外フライトでは、現地到着後に自動で時刻が更新される点が非常に便利。
また、睡眠記録や血中酸素レベルをオフラインで計測できるモデルもあり、体調管理にも役立ちます。
航空会社ごとの対応に注意しよう
スマートウォッチの機内利用ルールは、航空会社によって微妙に異なります。
日本の主要航空会社では以下のような傾向があります。
- JAL:通信機能をオフにすれば使用可。機内モードまたは電源オフの指示に従う。
- ANA:電波を発しない状態なら利用可。Wi-Fi機能は、機内サービス提供時のみ使用可能。
- LCC各社(Peach・Jetstarなど):基本的には同様のルールだが、Bluetooth使用が制限される場合もあり。
いずれも「安全確認後に使用可」という共通点があります。
フライト前に航空会社の最新案内をチェックしておくと安心です。
海外の航空会社ではどう?
海外では、スマートウォッチ利用への対応がさらに進んでいます。
アメリカやヨーロッパの航空会社では、ほとんどの機体で「機内モード+Wi-Fi通信」の併用が認められています。
たとえばアメリカ連邦航空局(FAA)では、2013年以降、機体の電子システムの耐性向上を理由に「電波を発しない状態ならば、電子機器の利用は基本的にOK」という方針を出しています。
このため、Apple WatchやFitbitなどのウェアラブル機器は、機内モード設定のうえで日常的に使われています。
ただし、国や航空会社によって微細な違いがあるため、乗務員の指示があれば必ず従うのが鉄則です。
機内でのスマートウォッチ利用まとめ
ここまでをまとめると、スマートウォッチは飛行機内でも次のように使えます。
- 持ち込み・装着はOK
- 通信機能があるモデルは機内モードにする
- 電波を発しない機能(時計・心拍・歩数計など)は利用可
- 離着陸時は画面操作を控える
- 航空会社の案内と乗務員の指示に従う
つまり、スマートウォッチは「使えない」わけではなく、「正しく使えば快適に使える」アイテムです。
旅行や出張のパートナーとして、飛行機の中でも上手に活用していきましょう。
飛行機内でも安心!Apple Watchを正しく使って快適な空の旅を
飛行機内でのスマートウォッチ利用は、ルールを守ればまったく問題ありません。
むしろ、時刻確認や健康管理、睡眠トラッキングなど、フライト中にも役立つシーンがたくさんあります。
ポイントはたったひとつ。**「機内モードにして通信を切る」**こと。
これさえ意識しておけば、安心して空の旅を楽しめます。
次に飛行機に乗るときは、ぜひ出発前に機内モードをオンにしておきましょう。
スマートウォッチが、より快適で安心なフライトをサポートしてくれるはずです。
