「ゲーミングPCを買いたいけど、どこで選べばいいかわからない」——そんな悩みを持つ人は多いはずです。
最近では家電量販店でもゲーミングPCコーナーが充実していますが、本格的に選ぶならやっぱり“専門店”が強い。とはいえ、専門店といってもさまざま。どこで、どう選ぶのが正解なのかを初心者にもわかりやすく解説します。
ゲーミングPCを専門店で買うメリットとは?
まず、「専門店で買う意味」を知ることが大切です。ゲーミングPCは、一般的なPCとはまったく別物。高性能なグラフィックボード(GPU)や冷却機構、電源容量など、ゲームを快適にプレイするための要素が詰まっています。
専門店で買う一番のメリットは、スタッフが“ゲームに詳しい”こと。用途に合わせて最適なスペックを提案してくれるので、スペック表を見てもピンとこない初心者でも安心です。
また、専門店はカスタマイズ性が高いのも特徴。CPUやメモリ、GPUを自分好みに組み替えられる「BTO(Build To Order)」方式なら、無駄なく必要な性能を選べます。
さらに、ゲーミングPC専門店は保証やサポートが充実している場合が多く、購入後のメンテナンスやトラブル対応でも心強い存在になります。
まず決めるべきは「何をしたいか」と「予算」
ゲーミングPC選びで最初に考えるべきは、用途と予算です。
「どんなゲームをプレイしたいか」「どのくらい快適に動かしたいか」で、必要なスペックはまったく変わります。
たとえば、軽めのインディーゲームや2D系タイトルならエントリーモデルでも十分。
しかし、『APEX』や『フォートナイト』のようなFPS、高画質のオープンワールドゲームを楽しみたいなら、GPU性能が重要になります。
動画編集やゲーム配信もしたいなら、CPUも高性能なものを選ぶ必要があります。
予算感の目安としては——
- 15万円前後:入門クラス。フルHDで快適に遊べる。
- 20万円台:ミドルクラス。多くの3Dゲームを快適にプレイ可能。
- 30万円以上:ハイスペック。4Kや高リフレッシュレートにも対応。
もちろん、予算は本体だけでなく、モニター・マウス・キーボードなど周辺機器も含めて考えるのがポイントです。
デスクトップとノート、どっちを選ぶ?
ゲーミングPCには「デスクトップ型」と「ノート型」があります。
どちらが正解というより、ライフスタイルによって選ぶのがベストです。
デスクトップ型の魅力は、拡張性と冷却性能。
将来的にパーツを交換したり、内部清掃をしたりしやすく、長く使えるのがメリットです。
また、同じ価格でもノートより性能が高い傾向にあります。
一方で、ノート型は省スペースで持ち運べる点が魅力。
最近は冷却性能も向上し、軽量でスタイリッシュなモデルも増えています。
ただし、排熱や静音性ではデスクトップに劣るため、「ゲームに集中したい」「性能重視」という人にはやや不利です。
専門店を選ぶときに見るべきポイント
専門店といっても種類はさまざま。大手メーカー系、BTO専門ショップ、家電量販店のゲーミング部門など、それぞれ特徴があります。
ここでは、失敗しないための比較ポイントを紹介します。
1. 実績と信頼性
初心者がまず見るべきは、そのお店の実績。
ゲーミングPCに特化して長年営業しているショップは、組み立てやサポートのノウハウが豊富です。
ドスパラ、マウスコンピューター、パソコン工房などは代表的な専門店として知られています。
2. カスタマイズの自由度
専門店の魅力は、自分に合ったスペックを組める点。
CPUやGPUを選べるほか、冷却ファンやストレージの増設なども可能です。
後からメモリを追加したり、グラボを交換できる余裕を持たせるのもおすすめです。
3. サポート体制と保証内容
初心者が見落としがちなのがアフターサポート。
保証期間の長さだけでなく、修理・交換の対応スピード、電話やチャットでの相談窓口があるかもチェックしましょう。
トラブル時にすぐ対応してくれる専門店なら、初めてのPC購入でも安心です。
4. 納期と在庫状況
BTOは注文後に組み立てるため、納期に数日〜数週間かかることがあります。
「すぐ遊びたい」という人は、完成品モデルを扱うショップや実店舗の在庫も確認しておくと良いでしょう。
5. 価格とコストパフォーマンス
同じスペックでも、ショップによって価格が数万円違うことがあります。
セールやキャンペーンを狙えば、ワンランク上の構成をお得に手に入れられる場合も。
価格だけでなく、「性能・保証・サービス」のバランスで判断するのが大切です。
スペック選びで失敗しないために
初心者がつまずきやすいのが“スペック表の見方”。
最低限ここだけは押さえておきましょう。
GPU(グラフィックボード)
ゲーム性能を決める最重要パーツ。
「RTX 4060」「RTX 4070」などのNVIDIA製や、「RX 7800 XT」などのAMD製が主流です。
フルHD中心ならRTX 4060でも十分、4Kや高フレームレートを狙うならRTX 4070以上が目安です。
CPU
処理速度を左右する頭脳部分。
Intelなら「Core i5」以上、AMDなら「Ryzen 5」以上がゲーム向き。
配信や同時作業をするなら「Core i7」「Ryzen 7」クラスが安心です。
メモリ(RAM)
最低16GBが現代のスタンダード。
8GBだと重めのゲームで動作がカクつくこともあります。
余裕があれば32GBにしておくと、動画編集や配信にも対応できます。
ストレージ(SSD)
ロード時間を短縮するならSSD一択。
最低1TBを確保しておくと、複数のゲームをインストールしても余裕があります。
M.2 NVMeタイプなら読み書き速度も速く、体感差が大きいです。
電源と冷却
見落としがちな部分ですが、安定動作には不可欠。
電源ユニットは品質の良いものを選び、冷却ファンやエアフロー設計にも注目しましょう。
静音性も快適なプレイ環境に直結します。
実店舗で確認すべきこと
オンラインだけで決めず、可能なら一度実店舗に足を運んでみましょう。
実際に筐体の大きさやデザイン、ファンの音量、キーボードの打鍵感などを体感できます。
店頭スタッフに「このゲームを快適に遊びたい」と伝えれば、具体的なモデルを提案してくれるはずです。
初心者にとって、この“リアルな相談”が一番の安心材料になります。
また、店舗限定のキャンペーンや展示処分セールを行っている場合もあります。
オンラインより安く買えるチャンスもあるので、タイミングをチェックしておきましょう。
買った後に後悔しないためのポイント
買ってから「思ったよりうるさい」「スペースが足りない」となるケースも少なくありません。
購入前に以下を確認しておくと安心です。
- 設置スペースに収まるか(特にタワー型)
- コンセントやLANケーブルの位置
- 冷却ファンの音量・発熱対策
- 初期設定やOSインストールの有無
- 周辺機器との接続端子の種類(HDMI、DisplayPortなど)
また、保証内容や修理対応も要チェック。
「初期不良交換は何日以内」「修理は持ち込みor郵送」など、トラブル時の流れを確認しておくと慌てずに済みます。
ゲーミングPC専門店で満足度の高い買い物をするために
初心者がゲーミングPCを専門店で購入する最大のメリットは、「納得して選べること」です。
専門知識を持つスタッフが丁寧にサポートしてくれるので、「何を選べばいいかわからない」状態から脱出できます。
自分のプレイスタイルや予算を伝えるだけで、最適な構成を提案してもらえるのは専門店ならでは。
また、BTOショップなら「いまの予算で最もコスパが高い構成」を柔軟に組めるのも魅力です。
将来のアップグレードも見据えながら、自分だけの“理想の1台”をつくりましょう。
ゲーミングPC専門店の選び方まとめ
最後に、今回の内容を簡潔にまとめます。
- ゲーミングPCは専門店で買うと、性能・サポート・満足度のバランスが良い
- 用途と予算を先に決めることで、選択肢を絞りやすくなる
- スペック選びではGPUが最重要、メモリ16GB以上・SSD必須
- デスクトップは拡張性、ノートは携帯性を重視して選ぶ
- 保証・サポート・納期・価格比較も忘れずにチェックする
専門店での購入は、単に「モノを買う」だけではなく、“自分の理想のプレイ環境を整える”行為です。
じっくり相談し、納得できる1台を手に入れれば、ゲーム体験は確実に変わります。
あなたの初めてのゲーミングPC選びが、最高のスタートになりますように。
