ゲーミングPCといえば、カラフルに光るRGBライトや派手なデザインを思い浮かべる人も多いでしょう。でも最近は、「光らない」「シンプル」「落ち着いた」スタイルを好む人が増えています。部屋の雰囲気に馴染み、長く愛用できる見た目のゲーミングPC。この記事では、そんな“光らないゲーミングPC”を選ぶときのポイントや、チェックすべきパーツ構成、デザインのコツを詳しく紹介します。
なぜ「光らない」ゲーミングPCが人気なのか
ここ数年で、ゲーミングPCのデザインは大きく変わってきました。RGBライトを搭載した派手なモデルが定番化する一方で、あえて光らせない「ノンRGB派」も確実に増えています。
その理由はいくつかあります。
まず、インテリアとの調和です。リモートワークや動画編集など、仕事や趣味でPCを日常的に使う人にとって、ギラギラと光るPCは集中の妨げになりがち。静かな空間で作業したい人には、落ち着いたデザインの方が心地よいのです。
次に、長く使える普遍的なデザインという魅力。光るパーツは流行に左右されやすく、数年経つと「古臭く」見えることもあります。一方で、光らないPCはシンプルだからこそ、どんな部屋にも馴染み、飽きが来にくいのです。
さらに、夜間の使用環境や目の疲れにも優しいという実用的な理由もあります。暗い部屋で光るPCを使うと、目がチカチカしてしまうこともありますが、光らない構成ならそんな心配もありません。
光らないゲーミングPCを選ぶときのデザインポイント
光らないゲーミングPCを選ぶとき、まず注目したいのは「ケースのデザイン」です。外観の印象は、部屋の雰囲気を左右します。
シンプルで質感の良いケースを選ぶ
落ち着いた印象を出すには、黒・グレー・ホワイトなど、ベーシックな色合いのケースがベスト。アルミやスチールのマット仕上げなど、光沢を抑えた質感が上品さを演出してくれます。
また、ロゴや装飾が控えめであることも重要です。ケースの正面や側面に大きなメーカー名や派手な模様があると、全体の印象が重たくなります。できるだけプレーンな外観を選ぶのがポイントです。
側面パネルの“見せ方”にも注目
最近は内部が見えるガラスパネルが人気ですが、光らせないスタイルなら中身を隠すサイドパネルの方がしっくりきます。もし透明パネルを選ぶ場合も、内部を整理整頓し、ケーブルやファンの色味を統一することで、シンプルにまとめられます。
LEDをオフにできるモデルを選ぶ
ケースやパーツにLEDが搭載されている場合でも、ライトを完全にオフにできる仕様を選ぶと安心です。マザーボードやソフトウェアの設定でLEDを制御できるモデルも増えているので、購入前に確認しておきましょう。
性能とデザインのバランスを取るポイント
「光らない」デザインを重視しても、ゲーミングPCとしての性能は妥協できません。静かで控えめな見た目でも、内部はしっかりと高性能に仕上げたいところです。
CPUとGPUは用途に合わせて選ぶ
高性能を求めるなら、最新のCore i7／Ryzen 7クラス以上のCPU、グラフィックスカードはRTX 4070〜4080あたりが快適です。ライトなゲーム中心なら、RTX 4060やRX 7700でも十分。光らない＝性能が控えめというわけではないので、用途に合わせてバランスを取ることが大切です。
メモリとストレージも余裕を持って
メモリは16GBを最低ラインに、可能なら32GB構成を。動画編集や配信を考えるならなおさらです。ストレージはSSD（NVMe）をメインに、必要に応じてHDDを追加する形がおすすめです。
冷却性能と静音性を両立する
シンプルなケースはエアフロー（通気性）が制限される場合もあるため、静かで効率的な冷却設計が重要になります。
・メッシュパネルで吸気しやすい構造
・大型ファンを低回転で動かす静音仕様
・ケーブルを隠せる広めの内部設計
これらを満たすケースなら、見た目も性能も両立できます。
電源ユニットとケーブル管理で“整う”印象に
意外と見落としがちなのが、電源とケーブルの取り回しです。モジュラー式電源（必要なケーブルだけ接続できるタイプ）を選ぶと、内部がスッキリします。不要なケーブルがないだけで、PC全体の印象がグッと整います。
また、80PLUS認証の高効率電源を選ぶと、発熱が減り、ファン音も静かになります。結果的に「静かで落ち着いたPC環境」をつくることにつながります。
光らないPCに合う周辺機器の選び方
せっかく本体を落ち着いたデザインにしたなら、周辺機器もトーンを合わせましょう。
- モニター：フレームが細く、マットな質感のもの
- キーボード・マウス：LEDバックライトなし、または白色単色のみ
- スピーカー・ヘッドホン：黒やシルバーのシンプルデザイン
ケーブル類をまとめるケーブルトレーやデスク下マウントを使うと、全体の印象がさらにスッキリします。
「光らない＝地味」ではなく、「静かに美しい」が理想です。
落とし穴と注意点
光らないゲーミングPCにはメリットが多い反面、いくつかの注意点もあります。
- 冷却性能が犠牲になるケースがある
デザイン重視で吸気口が少ないケースだと、熱がこもりやすくなります。見た目だけでなく、内部構造もチェックしましょう。 - サイズが小さすぎると拡張性が制限される
コンパクトPCはスタイリッシュですが、グラボの交換や追加ストレージが難しくなることも。将来の拡張を考えて、少し余裕のあるサイズを選ぶのがおすすめです。 - 価格がやや高めな傾向
質感やデザインにこだわったケースはコストが上がる場合があります。見た目に投資するかどうかを、用途と予算のバランスで決めましょう。
光らないゲーミングPCを“育てる”楽しみ
一度完成したPCも、時間をかけて育てていくのが自作・カスタムPCの醍醐味です。
・ファンを静音タイプに交換する
・内部のケーブルをまとめ直す
・外観をマットブラックで統一する
こうした小さな工夫で、見た目も使い心地もどんどん自分好みに仕上がっていきます。
派手さではなく「整った静けさ」を追求するその過程こそ、光らないゲーミングPCの本当の魅力です。
光らないゲーミングPCの選び方をまとめて
最後にもう一度、光らないゲーミングPCの選び方を整理します。
- 外観は黒・白・グレーなどの落ち着いたカラーを選ぶ
- RGBや光るロゴのないケースを選び、LEDはオフ設定に
- 性能面はCPU・GPU・メモリを用途に合わせて確保
- 静音性・冷却性・拡張性をバランスよくチェック
- ケーブルマネジメントで内部を美しく整理
- 周辺機器もトーンを合わせて統一感を出す
静かで上品なデザインのPCは、長く使っても飽きがこない。
ゲームも仕事もこなす“頼れる相棒”として、光らないゲーミングPCを選んでみてはいかがでしょうか。
