最近はPCゲームが一般的になり、配信や動画編集なども兼ねて「ゲーミングPC一式を揃えたい」と考える人が増えています。とはいえ、いざ調べてみると価格帯も性能もバラバラで、「結局いくらくらい必要なの？」と迷ってしまう方も多いはず。この記事では、ゲーミングPC一式を揃えるときの費用の目安と、失敗しない選び方をわかりやすく紹介します。
ゲーミングPC一式って何が必要？
「ゲーミングPC一式」と聞くと本体だけを思い浮かべがちですが、実際にはそれ以外にも必要なものがいくつかあります。
まずメインとなるのがデスクトップ型のゲーミングPC本体。これに加えて、モニター・キーボード・マウス・ヘッドセット（またはスピーカー）が基本構成になります。加えて、長時間プレイするならゲーミングチェアやデスクなども揃えておくと快適です。
つまり「本体を買って終わり」ではなく、周辺機器も含めてトータルで考える必要があります。
ゲーミングPC本体の価格目安
ゲーミングPCの中心はグラフィックボード（GPU）です。どのGPUを搭載しているかで価格が大きく変わります。
- エントリーモデル（約10〜15万円）
軽めのゲームやフルHD（1080p）で遊ぶ人向け。GPUはRTX 3050やGTX 1650などが中心。
「フォートナイト」「VALORANT」などを中設定で快適に遊べるクラスです。 - ミドルレンジ（約16〜25万円）
解像度1440pや高フレームレートで遊びたい人におすすめ。GPUはRTX 4060やRTX 4070が主流。
画質と快適さのバランスが良く、多くのユーザーが選ぶ帯域です。 - ハイエンド（約30〜50万円以上）
4KやVR、動画編集・配信も同時にこなしたい人向け。GPUはRTX 4080〜RTX 4090クラス。
「5年以上快適に使いたい」という方はこのクラスが候補になります。
平均的には、本体だけで20万円前後が現在の主流ラインです。
円安やパーツ価格の上昇もあり、数年前に比べると相場が上がっています。
モニター・周辺機器の費用も忘れずに
本体が決まったら、次は周辺機器です。
ゲームの快適さを大きく左右するのがモニター。安いものでは1〜2万円、高性能なゲーミングモニターだと10万円を超えるモデルもあります。
- モニター（2〜10万円）
フルHDなら2〜4万円、WQHD以上や144Hz対応モデルは5〜10万円が目安。
FPSやアクションをプレイする人はリフレッシュレート144Hz以上を選びましょう。 - キーボード・マウス（1〜3万円）
ゲーミング仕様（メカニカルスイッチやRGBライティング付き）を選ぶと1〜2万円ほど。
反応速度重視なら有線タイプ、デザイン重視なら無線もありです。 - ヘッドセット・スピーカー（0.5〜2万円）
足音や方向感を重視するFPSなら立体音響対応モデルがおすすめ。
配信をするならマイク性能も確認しましょう。 - その他（椅子・デスク・照明など）
快適さを重視するならゲーミングチェア（2〜5万円）やデスク（1〜3万円）も検討を。
これらを合計すると、周辺機器だけでおよそ5〜10万円程度は見ておくと安心です。
一式で揃えるといくらになる？
では、実際にすべてを揃えた場合の総額を見てみましょう。
- 入門構成（エントリー）
本体：10〜15万円
周辺機器：3〜5万円
→ 合計：約15〜20万円 - 中堅構成（ミドルレンジ）
本体：16〜25万円
周辺機器：5〜8万円
→ 合計：約25〜35万円 - 上級構成（ハイエンド）
本体：30万円以上
周辺機器：10万円前後
→ 合計：約40〜50万円以上
もちろん、どこまでこだわるかで変わります。
配信環境を整えたり、デュアルモニターを導入したりすればさらに上がります。
ゲーミングPCの選び方で失敗しないコツ
高い買い物だからこそ、後悔しない選び方を知っておきましょう。
1. GPU（グラフィックボード）は妥協しない
ゲームの快適さはGPUで決まります。最新タイトルや高解像度で遊ぶ予定があるなら、できるだけ性能に余裕を持たせましょう。
2. CPU・メモリ・ストレージもバランス重視
CPUはCore i7／Ryzen 7以上、メモリは16GB以上が目安。
ストレージはSSD（512GB〜1TB）が標準です。HDDはサブ用途に。
3. 冷却性能と電源もチェック
高性能パーツほど発熱と消費電力が大きくなります。冷却ファンの数や電源容量、ケースのエアフローも確認しておきましょう。
4. BTOか自作かを決める
初心者にはBTO（受注生産）モデルが安心。保証やサポートがついているのでトラブル時も対応してもらえます。
自作は自由度が高くコスパも良いですが、知識と手間が必要です。
5. 将来のアップグレードを見越す
最初から全部盛りにしなくても、後でメモリやストレージを増設できるようにしておくと長く使えます。
注意したいポイントと落とし穴
「安さだけ」で選ぶと後悔することが多いのもゲーミングPCの特徴です。
- GPU性能が不足して、最新ゲームがまともに動かない
- 電源容量が足りず、アップグレード時に交換が必要
- ケースが小さくてパーツ交換が困難
- 冷却不足で熱暴走、動作不安定になる
また、「モニターや周辺機器を後回しにして失敗した」という声もよく聞きます。
せっかくの高性能PCも、60Hzの古いモニターでは性能を引き出せません。
周辺機器まで含めた“トータルバランス”を意識するのがポイントです。
中古やノート型という選択肢もあり
コストを抑えたい人は、中古やノート型のゲーミングPCも検討できます。
- 中古デスクトップなら10万円以下で買えることも。
ただし保証期間が短い、パーツが古いなどのリスクがあります。 - ゲーミングノートPCは持ち運びに便利で省スペース。
ただし冷却性能が低めで、長時間プレイでは熱がこもる点には注意が必要です。
どちらも一長一短なので、使用目的と環境に合わせて検討しましょう。
費用を抑えるための工夫
ゲーミングPC一式は決して安くない買い物。少しでも費用を抑えたい人は次の方法も試してみてください。
- セール時期（年末・夏のボーナスシーズン）を狙う
- BTOメーカーのキャンペーンやクーポンを活用する
- 不要なRGBライトや見た目重視のパーツは省く
- 周辺機器は必要最低限から始め、後でアップグレードする
このように、購入タイミングと優先順位を意識すれば、コストを大きく抑えられます。
まとめ：ゲーミングPC一式を揃えるなら20〜30万円が現実的
ここまで紹介してきたように、ゲーミングPC一式を揃えるには最低でも15〜20万円、
快適に遊びたいなら25〜30万円前後、本格派なら40万円以上が目安になります。
大切なのは「何をしたいか」を明確にすること。
ライトに遊ぶのか、配信もしたいのか、4Kで快適に楽しみたいのか。
目的に合った構成を選べば、長く満足できる一台になります。
少しずつアップグレードしていくのも、ゲーミングPCの醍醐味。
まずは自分に合ったスタートラインを決めて、理想の環境を作り上げていきましょう。
