最近は「ゲーミングPC一式を揃えたい」という声をよく耳にします。
ただ、いざ調べてみると「何を選べばいいのか分からない」「専門用語が多くて難しい」という壁にぶつかる人も多いはず。
この記事では、初めてでも迷わず選べるように、必要なパーツの基本から、失敗しない選び方、そしておすすめの構成例までを分かりやすく紹介します。
ゲーミングPC一式を選ぶ前に知っておくべきこと
まず最初に、どんなゲームをどんな環境で遊びたいのかを決めておきましょう。
フルHD（1080p）で遊ぶのか、WQHDや4Kで美しい映像を楽しみたいのか。
あるいは、FPSゲームで144Hzや240Hzといった高リフレッシュレートを重視するのか。
目的が決まれば、自ずと必要な性能や予算の目安も見えてきます。
ゲーミングPCは、性能が高ければ高いほど快適に遊べますが、無理にハイスペックを狙う必要はありません。
「遊びたいゲームが快適に動く」ことが何より大切です。
ゲーミングPC一式に必要なパーツとは？
ゲーミングPCは、大きく分けて以下のパーツで構成されています。
ひとつでも欠けると動かないので、まず全体像を理解しておきましょう。
- CPU（中央演算装置）
- GPU（グラフィックボード）
- マザーボード
- メモリ（RAM）
- ストレージ（SSDまたはHDD）
- 電源ユニット
- PCケース
- 冷却装置（CPUクーラー・ケースファンなど）
- OS（Windowsなど）
- 周辺機器（モニター、キーボード、マウス、ヘッドセット）
これらを「一式」として揃えることで、ようやく本格的なゲーミング環境が完成します。
次に、それぞれの選び方を見ていきましょう。
CPUの選び方：ゲームの頭脳はバランス重視で
CPUはパソコンの頭脳にあたる部分。
「どれを選べばいいの？」と迷うなら、ゲームに強いミドル〜ハイレンジのモデルを選ぶのが無難です。
一般的に、FPSやアクションゲームでは“シングルコア性能”が重視されます。
多くのコアがあっても、1つ1つの処理が遅ければフレームレートが安定しません。
逆に、配信や動画編集を兼ねるなら“マルチコア性能”が高いCPUが向いています。
ブランドで言えば「Intel Core i5 / Intel Core i7」や「AMD Ryzen 5 / AMD Ryzen 7」あたりが人気。
極端に安いモデルを選ぶと、後からGPUの性能を活かせずボトルネックになることもあるので注意しましょう。
GPU（グラフィックボード）：ゲーム性能の要
ゲーミングPCの性能を決定づけるのがGPUです。
どんなにCPUが優秀でも、GPUが非力だとゲームの画質やフレームレートは伸びません。
フルHDで遊ぶならミドルクラス（例：RTX 4060やRX 7600）で十分。
WQHD以上やレイトレーシング対応の最新ゲームを狙うなら、RTX 4070やそれ以上を検討すると良いでしょう。
将来のアップグレードを見据えて、電源容量やケースサイズにも余裕を持たせるのがポイントです。
メモリ（RAM）：容量で快適さが変わる
ゲームを快適に動かすには、メモリ容量も重要です。
最低でも16GBを確保しましょう。
最近ではゲームと配信、ブラウザ、Discordなどを同時に使う人も多く、32GBを選ぶとより安心です。
また、速度（クロック数）もパフォーマンスに影響します。
最新のマザーボードでは「DDR5メモリ」に対応しているものが増えており、将来的なアップグレードを考えるならこちらも検討する価値があります。
ストレージ（SSD・HDD）：ロード時間に差が出る
ゲームのロード時間を短縮したいなら、SSDは必須。
特にNVMe SSDは、従来のSATA SSDよりも数倍速く、起動やマップ読み込みの待ち時間を大幅に減らせます。
容量は1TB前後が理想的。
最近のタイトルは1本で100GB近く使うことも珍しくないため、複数のゲームを入れるなら余裕を持っておきましょう。
動画や配信素材を保存するなら、HDDをサブストレージとして追加するのもおすすめです。
電源ユニットと冷却：安定性を支える縁の下の力持ち
電源ユニットは、PC全体に電気を供給する大切なパーツです。
出力が足りないと、ゲーム中に突然落ちたり、パーツが故障する原因にもなります。
目安としては、ミドルレンジ構成で650W、ハイエンド構成で850W以上。
「80PLUS Gold」などの認証付きモデルを選ぶと効率も高く安心です。
冷却も見落としがちなポイント。
CPUクーラーやケースファンを適切に配置し、エアフローを確保することで、温度上昇による性能低下を防げます。
静音性を重視した構成にするのも最近のトレンドです。
ケース選びと見た目のこだわり
PCケースは、内部パーツを守りつつ冷却を助ける重要な要素。
サイズはATX、MicroATX、MiniITXなどがありますが、初めてならミドルタワーが扱いやすいでしょう。
見た目にこだわりたいなら、ガラスパネルやRGBライティング対応モデルも人気。
ただし、見た目重視でエアフローを犠牲にしないよう注意してください。
“かっこよくて冷える”ケースが理想です。
周辺機器もセットで考える
ゲーミングPC一式を揃えるなら、本体だけでなく周辺機器も大切です。
どんなに高性能なPCでも、60Hzの古いモニターでは性能を活かしきれません。
- モニター：144Hz以上の高リフレッシュレート対応モデル
- キーボード：打鍵感や反応速度を重視（メカニカルスイッチが人気）
- マウス：軽量かつ高精度なセンサー搭載モデル
- ヘッドセット：音の方向感や臨場感を重視
これらをバランスよく選ぶことで、快適なゲーム体験が完成します。
予算別おすすめ構成の目安
おおまかな目安として、以下のような構成が考えられます。
- エントリー（10〜15万円）：
1080pで軽めのゲームを快適にプレイしたい人向け。
RTX 4060クラスのGPU＋Intel Core i5 or AMD Ryzen 5程度で十分。 - ミドルレンジ（20〜30万円）：
高画質・高リフレッシュレートを両立したい人向け。
RTX 4070＋Intel Core i7 or AMD Ryzen 7＋32GBメモリ構成が理想。 - ハイエンド（35万円〜）：
4KやVR、配信・動画編集まで幅広く対応。
RTX 4080以上、ストレージ2TB、冷却も強化された構成を。
価格は時期やセールで変動します。
パーツ単位で比較しながら、自分のスタイルに合った構成を探すのがおすすめです。
自作・BTO・完成品の違いと選び方
ゲーミングPC一式を揃える方法は大きく分けて3つあります。
- 自作PC
自分でパーツを選び、組み立てる方法。コスパが高く、カスタマイズ自由度が高い。
ただし、ある程度の知識と手間が必要です。 - BTO（Build To Order）
好きなパーツ構成を選び、メーカーが組み立ててくれるサービス。
自作より手軽で、サポートも受けられる。 - 完成品PC
既に組まれたモデルをそのまま購入。初心者でも安心してすぐ使える。
ただし、構成の自由度はやや低め。
初めてならBTOや完成品から始めて、慣れてきたら自作に挑戦するのもおすすめです。
失敗しないためのチェックポイント
ゲーミングPCを選ぶときに意識しておきたいポイントをまとめます。
- CPUとGPUのバランスを取る
- メモリは16GB以上、できれば32GB
- SSDは1TB以上を推奨
- 電源に余裕を持たせる
- ケースの冷却性能とサイズを確認
- 将来のアップグレードを見据える
- モニターや周辺機器もセットで考える
どこか1つに偏ると、せっかくの性能を活かせないことがあります。
特に電源や冷却は軽視されがちですが、長く安定して使うための基礎となる部分です。
まとめ：ゲーミングPC一式の選び方で快適なゲームライフを
ゲーミングPC一式を選ぶときに大事なのは、「目的」と「バランス」です。
スペックを追い求めるよりも、自分がやりたいゲームを快適に遊べる構成を選ぶこと。
そして、将来の拡張性や使いやすさも考えておくと、長く楽しめる一台になります。
もし迷ったら、まずはBTOショップで構成をシミュレーションしてみましょう。
価格や性能の感覚がつかめるだけでなく、自分に合ったバランスも見えてきます。
最初の一歩をしっかり踏み出せば、あなたのゲーム体験は確実に変わります。
自分だけの理想の「ゲーミングPC一式」で、快適で自由なプレイ環境を手に入れましょう。
