PCでのゲーム体験をもう一段階深めたい。そんなときに「音」は思っている以上に重要です。敵の足音、環境音、爆発の響き——。それらを正確に、しかも迫力ある音で再現できるイヤホンを選ぶことで、プレイの質は格段に上がります。今回は、ゲーミングPCにぴったりのイヤホンを選ぶポイントと、おすすめのモデル10選を紹介します。
ゲーミングイヤホンを選ぶ前に知っておきたいこと
ゲーミングPC用のイヤホンを選ぶときは、まず「ゲームにおける音の役割」を意識しておくことが大切です。
音は単なる演出ではなく、勝敗を左右する“情報”でもあります。特にFPSやTPSのように、足音や銃声の方向で敵の位置を判断するジャンルでは「定位感」が命。定位感とは、音がどの方向・どの距離から聞こえるかを把握できる能力のことです。これがしっかりしているイヤホンほど、ゲームで有利になります。
もうひとつ大切なのが「遅延」。音が一瞬でもズレると、プレイ感覚が狂ってしまいます。
最近はワイヤレスモデルでも“低遅延モード”を搭載した製品が増えていますが、より確実なのはやはり有線タイプ。充電の心配もなく、常に安定した音を届けてくれます。
没入感を生む音質のポイント
没入感を求めるなら、「音の解像度」と「バランス」に注目です。
爆発音などの低音が強いと迫力は出ますが、こもってしまうと味方の声や環境音が聞き取りづらくなる。理想は、低音・中音・高音がバランスよく響くイヤホンです。
また、音場の広さ——つまりサウンドステージも重要です。音の“空間”を広く感じられるほど、ゲームの世界に包まれるような感覚を味わえます。これがうまく再現できるモデルは、音楽用イヤホンよりもゲーム向きと言えるでしょう。
有線とワイヤレス、どっちがいい?
有線タイプは遅延が少なく、安定した音質が魅力。FPSなどシビアなジャンルにはうってつけです。
一方で、ケーブルが邪魔になったり、断線リスクがあるのが弱点。
ワイヤレスはケーブルレスで快適に使えるのが利点。最近ではBluetooth接続だけでなく、専用の2.4GHzドングルで低遅延を実現するタイプも登場しています。
ゲームのジャンルやプレイ環境に合わせて、どちらを選ぶか決めるといいでしょう。
マイク性能もチェックしておこう
ボイスチャットを使うゲームでは、マイクの音質も見逃せません。
イヤホン内蔵のインラインマイクはコンパクトですが、周囲の音を拾いやすい傾向があります。クリアな通話品質を求めるなら、ブームマイク付きや外付けマイク対応モデルも検討してみましょう。
ゲーミングPCにおすすめのイヤホン10選
ここからは、実際にゲーミングPCとの相性が良いイヤホンを厳選して紹介します。価格や用途に合わせて、自分に合うモデルを探してみてください。
1. HyperX Cloud Earbuds II
プロゲーマーにも愛用者が多いモデル。軽量でフィット感がよく、ケーブルの取り回しも快適。低遅延設計で、長時間のプレイでも疲れにくいのが魅力です。
低音の迫力とクリアな中高音のバランスが良く、幅広いジャンルに対応します。
2. ASUS ROG Cetra True Wireless
ROGブランドらしい重厚なデザインと高機能が特徴。
「ゲームモード」をオンにすると低遅延接続に切り替わり、FPSなどでもズレのないサウンドを体験できます。さらに外音取り込みモードやノイズキャンセリングも搭載し、快適なプレイ環境を整えられます。
3. Logitech G333
PC・Switch・スマホなどマルチデバイス対応の有線ゲーミングイヤホン。
音の解像度が高く、足音の方向感もつかみやすいです。アルミハウジングによる耐久性もあり、コスパの良さが光ります。
4. Razer Hammerhead Pro V2
ゲーミングブランドの定番。やや低音寄りのチューニングで、爆発音や環境音に迫力をプラスします。
2.5mの長めケーブルはPCデスクでも使いやすく、インラインマイク付きで通話も快適です。
5. JBL Quantum 50
JBLの音響技術を詰め込んだエントリーモデル。
手頃な価格ながら、定位感の良さと音のクリアさに定評があります。音楽鑑賞にも使いやすく、初めてのゲーミングイヤホンとしてもおすすめ。
6. XIBERIA MG-1
海外で人気のゲーミングイヤホン。
ブームマイク付きで通話品質が高く、臨場感あるサウンドが特徴。コスパ重視の人にも向いています。
7. EPOS GTW 270 Hybrid
2.4GHzドングルで低遅延接続が可能なワイヤレスモデル。
装着感が軽く、長時間のプレイでも疲れにくい設計です。EPOS独自のチューニングにより、音の方向性が非常に明確。
8. SteelSeries Tusq
デュアルマイクを搭載した有線タイプ。
取り外し可能なブームマイクで、用途に応じて使い分けできます。ゲーム用に最適化された高解像サウンドで、細かな足音も逃しません。
9. Anker Soundcore VR P10
低遅延のワイヤレス接続を実現したモデル。USB-Cドングルを使えばPCでも安定した通信が可能。
ドライバーサイズが大きく、重低音の迫力はワイヤレスの中でもトップクラスです。
10. final VR3000 for Gaming
日本ブランドfinalが手がけるゲーミング特化モデル。
定位感と解像度が非常に高く、足音や環境音の細部まで再現。RPGやシミュレーションなど没入感を重視するプレイヤーにもおすすめです。
イヤホンを使うメリットと注意点
ヘッドセットに比べて軽量・コンパクトなイヤホンは、長時間のプレイでも首や頭が疲れにくいのが魅力です。
また、カナル型なら遮音性も高く、周囲の雑音を気にせず集中できます。
ただし、マイク性能や音場の広さではヘッドセットに劣る場合もあります。特にチーム戦などでボイスチャットを多用する人は、マイク性能を重視するか、外付けマイクを併用するのがおすすめです。
ゲーミングイヤホンのトレンド
最近は、有線・無線を問わず「低遅延」「定位感重視」「マルチプラットフォーム対応」といった機能が標準化しつつあります。
ワイヤレスモデルの進化が特に顕著で、ANC(ノイズキャンセリング)や外音取り込みなど、上位機種では日常使いにも対応できる万能モデルが増えています。
価格も幅広く、4,000円台の入門機から2万円超のプロ仕様までラインナップが充実。自分のプレイスタイルに合った1本を見つけやすい時代になりました。
自分に合ったイヤホンを選ぶために
最終的には「どんなゲームを、どんな環境でプレイするか」が選択の基準になります。
FPS中心なら定位感と低遅延を、RPGやストーリー重視なら音の広がりや解像感を重視するといいでしょう。
また、音楽や映画鑑賞も楽しみたい人は、バランスの取れた音質を持つモデルを選ぶと日常使いにも活躍します。
ゲーミングPCにおすすめのイヤホンまとめ
ゲーミングPCでのプレイ体験をより豊かにするには、イヤホン選びが欠かせません。
遅延の少なさ、定位感、音質、装着感——これらが揃えば、ゲームの世界に深く入り込めます。
今回紹介した10モデルは、どれも没入感を高めるために作られた優秀なイヤホンばかり。ぜひ自分のプレイスタイルに合った一本を選び、最高のゲーム体験を楽しんでください。
