気づいたときには、もう遅かった――。
うっかりiphoneを水の中に落としてしまったり、雨の中使っていて突然のシャットダウン。
「電源ボタンを長押ししても、まったく反応しない…」
そんな時、あなたは今、この瞬間にも大切なデータが消えてしまうのではないかという不安と戦っているはずです。
でも、ちょっとだけ落ち着いてください。
これからの行動次第で、復活する確率はグッと変わります。
この記事では、iphoneが水没して電源がつかなくなった時に、あなたが今すぐやるべきことと、絶対にやってはいけないことをプロの視点で徹底解説します。
水没直後は「秒」を争う。最初の5分で運命が決まる
水没のダメージは、時間が経てば経つほど深刻化します。
特に電源がつかない状態は、内部で何かが起きているサイン。
まずは落ち着いて、以下の手順をこの順番通りに実行してください。
すぐに電源を切る(すでに落ちているならこのままでOK)
もし奇跡的に画面がついたままなら、迷わずスライドで電源OFFです。
通電している状態で水分が残っていると、回路がショートして一気に故障が進みます。
すでに電源がつかないなら、そのまま。無理に電源ボタンを連打しないでください。
ケースやフィルムは全部剥がす
純正のケースでも、サードパーティ製でも、すぐに外しましょう。
水分がケースと本体の間に閉じ込められて、乾きにくくなってしまいます。
画面フィルムも、端っこから水分が入り込んでいる可能性があるので、思い切って剥がすのが正解です。
目に見える水分を丁寧に拭き取る
糸くずの出ない柔らかい布(メガネ拭きなど)で、本体表面の水滴を拭き取ります。
この時、絶対に本体を振ったりしないでください。内部で水分が広がる原因になります。
充電ポートやスピーカー部分は、綿棒で優しく吸い取るように拭きましょう。
絶対にしてはいけないNG行動ランキング
ここでよくある「やってしまいがちなNG行動」をまとめました。
どれも「早く乾かさなきゃ」という気持ちから生まれる行動ですが、逆効果です。
- ドライヤーで乾かす:熱で基板を痛めるだけでなく、風圧で水分を内部に押し込んでしまいます
- 電子レンジに入れる:爆発します。絶対にやめてください
- 米に埋める:かつては推奨されていましたが、現在はNG。米のでんぷん粉が本体内部に入り込み、逆に故障の原因になります
- 充電器を挿す:これが最も危険です。水没直後の充電は、ほぼ確実にショートして基板を焼き切ります
なぜiPhoneは水没で電源がつかなくなるのか
「ちょっと濡れただけなのに、なんで動かないの?」と思いますよね。
原因を知っておくと、この後の判断材料にもなります。
原因1:バッテリー保護回路の作動
水がかかると、内部で予期しない電流が流れることがあります。
iphoneには安全装置が搭載されていて、危険を察知するとバッテリーからの電力供給を強制的にストップします。
この場合、内部が完全に乾燥すれば、再び動き出す可能性があります。
原因2:基板上のショート
iphoneの心臓部である基板は、非常に繊細な電子回路の集合体です。
水は電気を通すため、隣り合った回路同士が水で繋がってしまうとショートが発生します。
初期の段階なら、水分が飛べば復活することもありますが、長時間放置すると最悪の場合、回路そのものが焼き切れてしまいます。
原因3:コネクタ周辺の腐食
これは時間経過とともに進行するダメージです。
水に含まれるミネラルや不純物が、バッテリーやディスプレイの接続部分(コネクタ)に付着し、化学反応を起こして腐食(サビ) が発生します。
これが進行すると、接触不良を起こして電源が入らなくなります。
「水没したけど、そのまま放置してしまった」というケースで多いのがこのパターンです。 時間が経てば経つほど修理は難しくなります。
【保存版】乾燥させる正しい方法
NG行動を紹介しましたが、では正しい乾燥方法は何なのか。
ご自宅にあるものでできる方法を2つ紹介します。
シリカゲル作戦(最もおすすめ)
お菓子の袋に入っているシリカゲル(乾燥剤) が最も効果的です。
もし大量に持っていれば、密閉できるジップロックなどの袋に、iphoneとシリカゲルを一緒に入れて、24時間~48時間ほど完全に放置します。
ポイントは「絶対に動かさない」「絶対に電源を入れようとしない」こと。
この間、我慢比べです。
風通しの良い場所に置く
シリカゲルが十分にない場合、風通しの良い日陰に置くのも一つの手です。
扇風機を当てて、エアーの流れを作るのも効果的。
ただし、直射日光は厳禁です。高温になりすぎて逆効果です。
「つかない」から「次」に進むための判断基準
さて、24時間以上しっかり乾燥させた後、いよいよ運命の瞬間です。
電源ボタンを押してみてください。
奇跡的に復活した場合
おめでとうございます! ですが、ここで安心してはいけません。
復活したからといって、すべてが正常とは限りません。
以下の動作確認を必ず行ってください。
- タッチ操作が変なところで反応しないか
- スピーカーから音がちゃんと出るか
- カメラに曇りやシミがないか
- 充電が正常にできるか(できればワイヤレス充電が安全)
もし不具合があれば、後日再発する可能性もあります。すぐにバックアップを取ることを最優先してください。
それでも電源がつかない場合
乾燥させても全く反応がない場合、内部で腐食が進んでいるか、回路が物理的に損傷している可能性が高いです。
ここから先は、個人の力ではどうにもならない領域に入ります。
諦める前に、プロの手を借りる選択肢を考えましょう。
修理に出すか、買い替えるか。費用と現実
電源がつかないiphoneを前に、「修理に出すべきか、それとも新しい機種に買い替えるべきか」という選択に迫られます。
それぞれの選択肢を比較してみましょう。
Apple正規修理(Apple Store / 正規サービスプロバイダ)
費用相場:機種によるが、iPhone 14/15/16シリーズで約10万円~16万円
Appleで修理に出せば、純正部品を使った確実な修理が期待できます。
ただし、水没は「保証外修理」 になります。
AppleCare+に加入していても、水没は別途サービス料金(約12,800円)がかかります。
また、修理に出すとデータは初期化されて戻ってくるケースがほとんどです。「データさえ助かればいい」という人には向きません。
キャリアの保証サービス
費用相場:5,000円~12,000円程度
ドコモ、au、ソフトバンクなどの保証サービス(スマホ保険)に加入している場合、水没は保険の対象です。
比較的安価な費用で、同一機種または同等品と交換してもらえます。
こちらも基本的にはデータは引き継げません。
街の修理店
費用相場:1万円~3万円程度
最近増えている「即日修理」のお店です。
水没修理は難易度が高いですが、基板修理などの技術を持っているお店なら、比較的安価に修理してくれる可能性があります。
メリットは、データが消えない可能性が高いことです。
ただし、修理後の防水機能は失われますし、お店の技術力に左右されるため、実績のある評判の良い店を選ぶ必要があります。
データ復旧専門業者
費用相場:3万円~10万円以上
「本体はどうでもいいから、子供の写真だけは何とかしてほしい!」
そんな時に検討するのがデータ復旧専門業者です。
基板から直接データを読み出すような高度な作業が必要な場合、費用は高額になりますが、成功率は上がります。
損害を最小限に抑えるために日頃からできること
今回の教訓を活かし、未来の自分への保険として、今からできる準備をしておきましょう。
- iCloudバックアップをONにする:水没で本体がダメになっても、写真や連絡先はクラウドに残ります
- 保険の確認:キャリア保険やクレジットカードの携帯保証など、補償内容を今一度確認しておく
- 防水ケースの活用:海やプール、お風呂周りでは防水ケースに入れる習慣を
まとめ:パニックにならず「正しい行動」がiPhoneを救う
iphoneが水没して電源がつかなくなった時、一番やってはいけないのは焦って変な行動をすることです。
もう一度、今日やるべきことをおさらいしましょう。
- すぐに電源を切る(または確認しない)
- ケースを外して水分を拭き取る
- 絶対に充電しない
- シリカゲルなどでじっくり乾燥させる(24時間以上)
- 復活しなければ、データか本体か、優先順位を決めて修理業者を選ぶ
水没は衝撃的な出来事ですが、正しい知識と行動で乗り切れる部分も多いです。
この記事が、あなたの大切なiphoneと、もっと大切なデータを守るための助けになれば幸いです。
