キャンプや旅行先で見上げた満天の星空。「この感動をiPhoneでそのまま切り取りたい!」そう思ったことはありませんか?
でも実際に撮ってみると、「真っ黒で何も写らない」「ピントが合わずボケボケ」「ザラザラのノイズだらけ」…そんな経験、私も何度もしました。
でも実は、ちょっとしたコツと正しい知識さえあれば、今のiPhoneなら天の川だって十分に撮影できるんです。しかも三脚さえあれば、標準カメラアプリだけでOK。
この記事では、これまで星空撮影に挫折してきた方に向けて、設定の基本から撮影テクニック、おすすめアプリ、そして仕上げの編集方法まで、まるっと解説していきます。
今夜、あなたのiphoneで星が撮れない理由が、きっと解決できますよ。
そもそもiPhoneで星は撮れるのか?最新機種の実力
結論から言うと、iPhone 11以降のモデルなら、星空撮影は十分可能です。特にProモデルはカメラ性能が段違いに進化していて、昔のコンデジよりもはるかにキレイに撮れるケースも多いんです。
機種による違いをざっくり解説
- iPhone 11 / 11 Pro以降:ナイトモードが搭載されました。これが星空撮影のスタートライン。
- iPhone 12 Pro / 13 Pro以降:LiDARスキャナ搭載で、暗所でのオートフォーカスが爆速に。ピント迷いのストレスから解放されます。
- iPhone 14 Pro / 15 Pro系:センサーが大型化し、48MPの高解像度撮影が可能。ProRAWで撮れば、編集の幅がグッと広がります。
「えっ、古いiPhoneだとダメなの?」と思った方、ご安心を。僕の友人は今でもiPhone SE(第2世代)でそこそこ撮れてます。大事なのは機種の新旧よりも、「仕組みを理解して最適な設定をする」 こと。この記事を読めば、あなたのiPhoneでも必ず星が撮れるようになりますよ。
星空撮影で絶対に外せない3つの準備
カメラの設定をいじる前に、まずは環境づくりが超重要です。どれだけ良い設定をしても、ここがダメだとほぼ確実に失敗します。
ロケーション選び:「光害」を避ける
都市部の明るい場所では、天の川はまず無理です。街灯やビルの明かり(光害)が星の光をかき消してしまいます。
理想は「光害マップ」で調べられるクラス4(田園郊外の空)以上の場所。スマホアプリの「Light Pollution Map」や「Darksite Finder」で、自宅から1時間以内の暗い場所を探してみてください。Googleマップで「星撮りスポット」と検索するのも手ですよ。
タイミングは「月」しだい
満月の夜は月明かりが強すぎて、淡い星や天の川がまったく写りません。狙うなら新月に近い日、または月が昇っていない時間帯がベスト。
国立天文台のサイトや「月齢カレンダー」アプリで確認するクセをつけましょう。ちなみに月明かりは撮影の大敵ですが、逆に「地面や樹木をほんのり照らすライト」として活用できる場合も。上級者は月明かりの量で撮るものを変えたりします。
三脚は必須アイテム
「手持ちでなんとかならない?」って思いますよね。正直、無理です。
理由は2つ。
1つは手ブレ。ナイトモードとはいえ、数秒間は完全に静止していないとブレます。
もう1つは地球の自転。星はゆっくり動いているので、数秒以上の露光だと三脚で固定しても星が流れて見えるんです。
三脚は100均のでも試せますが、風で倒れやすいので、ある程度しっかりしたもの(3,000円〜5,000円くらい)が安心。あと、シャッターボタンを指で押す振動を防ぐために、BluetoothリモコンかApple Watchのリモートシャッターを使うとベストです。
標準カメラアプリでここまでできる!基本の撮影手順
さあ、準備が整ったら実際に撮ってみましょう。まずは標準カメラアプリだけで勝負です。
ステップ1:三脚にセットして「ナイトモード」を最大に
三脚にiphoneを固定すると、カメラ上部のナイトモードアイコン(月マーク)の横に数字が表示されます。これをタップすると、スライダーで露光時間を調整できます。
三脚を使っている場合、最大で30秒まで伸ばせるはずです。これを迷わず最大(30秒)にセットしましょう。
ここで10秒とかしか表示されない場合は、周りが明るすぎるか、三脚が安定していない可能性があります。もう一度環境を見直してみてください。
ステップ2:ピントを合わせてロックする
真っ暗な中でピントを合わせるのは至難のワザ…と思いきや、コツがあります。
画面上で一番明るく見える星をタップしてください。黄色い枠が出たら、そのまま長押しします。画面に「AE/AFロック」と表示されればOKです。
これでピントと露出が固定されました。後は構図を微調整するだけ。
ワンポイントアドバイス:星がなさすぎてピントが合わない場合は、一度遠くの街灯や明るい家の明かりにピントを合わせてロックし、その後ゆっくりカメラを空に向けるという裏ワザもあります。
ステップ3:露出をちょっとだけ下げる
AE/AFロックした状態で、画面を指で下にスライドさせてみてください。露出(明るさ)を下げることができます。
「え?暗いのに明るくするんじゃないの?」って思いますよね。でも、無理に明るくしすぎると、星が白く飛んでしまったり、余計なノイズが目立ったりします。星の形がクッキリ見えるギリギリまで露出を抑えるのがコツです。
ステップ4:タイマーセットしてシャッターを切る
最後に、画面右上の「^」アイコンからタイマーを3秒または10秒に設定しましょう。これでシャッターボタンを押す指の振動がなくなります。
あとはシャッターを押して、30秒待つだけ。撮れた画像を確認してみてください。
「おおっ!」って声が出るような星空が写っていれば成功です。もし暗すぎたり、星が流れていたりしたら、また次項の応用編を試してみてください。
もっとキレイに撮りたい人のための応用テクニック
標準カメラでも十分キレイですが、もっと本格的に「天の川をくっきり」「星の色まで再現したい」という方向けのテクニックです。
「500ルール」で星の流れを防ぐ
長時間露光の天敵は「地球の自転による星の動き」。実は30秒でも、広角レンズならなんとか流れずに撮れますが、よりシビアに攻めたい場合は「500ルール」という計算式を覚えておきましょう。
500 ÷ レンズの焦点距離(35mm換算) = 流れずに撮影できる限界のシャッタースピード(秒)
iphoneのメインカメラ(24mm換算)の場合、500 ÷ 24 ≒ 20.8秒。つまり、20秒くらいまでに抑えると、ほぼ完全に星の動きを止められるというわけです。
RAW撮影で編集の幅を広げる
iPhone 12 Pro以降のProモデルなら、「ProRAW」での撮影がおすすめです。
設定アプリ → カメラ → フォーマット → 「Apple ProRAWをオン」にして、カメラアプリ右上の「RAW」をタップすればOK。
RAWで撮ると、編集ソフトで後から白飛びした部分を復元したり、ノイズを細かく調整できたりと、表現の自由度が格段に上がります。その代わり、データ容量はバカでかくなりますが…。
本気で星を撮るなら。おすすめ有料カメラアプリ3選
標準カメラも優秀ですが、星空撮影に特化した機能が欲しいなら、サードパーティ製アプリの導入を検討しましょう。
NightCap:星空撮影の決定版
価格:有料(数百円)
もうとにかく「星を撮るためだけの機能」がてんこ盛り。「Star Mode」を選ぶと、自動的に星空撮影に最適なISOとシャッタースピードを設定してくれます。
さらに、インターバル撮影で星の軌跡(星景写真)を撮る機能も搭載。これ1本あれば、iPhone星空撮影の9割はカバーできると言っても過言じゃないです。
Halide:マニアックな手応えを楽しみたい人に
価格:有料(サブスクまたは買い切り)
フォトグラファーに愛用者が多い、操作感にこだわったカメラアプリ。特筆すべきは「フォーカスピーキング」機能。ピントが合っている部分が赤く表示されるので、星にピタッと合わせられます。
マニュアル操作を極めたい玄人向け。公式ブログで公開されている星空撮影のテクニック記事も超参考になります。
Camera+ 2:シャッタースピード優先モードが便利
価格:有料(買い切り)
「シャッタースピードは30秒に固定して、あとはカメラにおまかせ」という撮り方ができるのが「シャッタースピード優先モード」。
三脚を立てて「とりあえず30秒で撮りたい!」という時に、ISOなどの細かい設定を自動で調整してくれるので、初心者にはむしろこのくらいシンプルな方が失敗が少ないかもしれません。
撮ったら終わりじゃない!現像アプリで感動を仕上げる
最後の仕上げに、撮影した画像を編集しましょう。星の写真は「撮って出し」よりも、ちょっとした編集で見違えるほど良くなります。
おすすめ編集アプリ
- Lightroom Mobile(無料/有料):パソコン版と遜色ない機能。RAW現像もバッチリ。
- Snapseed(無料):Google製。直感的な操作でサクッと仕上げたいならこれ。
編集の3ステップ
- コントラストと明瞭度を上げる
コントラストを少し上げて、夜空と星のメリハリをつけます。さらに「明瞭度(またはDehaze)」を上げると、天の川のモクモクした感じが浮かび上がってきます。 - 彩度を微調整する
星の中には、青っぽい星や赤っぽい星があります。彩度をほんの少し(+10〜20くらい)上げるだけで、写真に奥行きが出ます。 - ノイズ除去は慎重に
どうしても写り込むザラザラしたノイズ。ノイズ除去機能をかけるとキレイになりますが、かけすぎると星そのものが消えてしまいます。プレビューで確認しながら、最小限に抑えましょう。
どうでしょう。「思ってたより簡単そうかも」って感じてもらえたら嬉しいです。
大事なのは、まずは今夜、家のベランダや近くの公園で空を見上げてみること。たとえ都会の空でも、月や明るい星なら十分すぎるほど撮影の練習になります。
そして週末、新月のタイミングで少し暗い場所に足を運んでみてください。あの感動を、あなたのiphoneに焼き付けてきてくださいね。
何か詰まった時は、もう一度この記事の設定を最初から見直してみて。必ず道は開けます。素敵な星空ライフを!
