デジタルで絵を描く人が増えた今、「絵が描けるタブレット」はもはや特別な機器ではなくなりました。
SNSにイラストを投稿したり、趣味でキャラクターを描いたり、プロの現場で作品を仕上げたり――。
でも実際に買おうと思うと、「どれを選べばいいの?」「高いモデルと安いモデルの違いは?」と迷いますよね。
この記事では、初心者からプロまで自分にぴったりの一台を選べるように、選び方のポイントと2025年時点でおすすめの機種を紹介します。
絵を描けるタブレットには3つのタイプがある
タブレットといっても、すべてが同じわけではありません。絵を描く目的で使うなら、大きく3つのタイプに分かれます。
- 板タブレット(ペンタブ):パソコンに接続して使うタイプ。画面を見ながら手元の板に描く仕組み。価格が安く軽量で、入門者に人気です。
- 液晶ペンタブレット(液タブ):画面に直接描けるタイプ。描いた線がすぐに見えるので直感的で、アナログに近い感覚。
- スタンドアロン型タブレット:iPadなど、単体で動作するタイプ。アプリを入れればどこでも制作できます。
初心者は「板タブ」か「スタンドアロン型」から始めると扱いやすく、プロ志向の人や映像・商用制作をしたい人は「液タブ」がおすすめです。
絵が描けるタブレットを選ぶときの重要ポイント
タブレットのスペックは複雑に見えますが、チェックするべき項目は意外とシンプルです。ここを押さえておけば、失敗しにくいです。
1. 筆圧検知の段階数
ペンの強弱を感知する数値で、繊細な線を描けるかどうかを左右します。
一般的には「8192段階」以上あれば十分で、細い線や柔らかな影の表現もスムーズに描けます。
2. 傾き検知の有無
ペンを傾けた時に筆のかすれ具合や濃淡を反映する機能です。特にアナログ感のある描写を求める人には重要。プロ用モデルでは標準装備が多いです。
3. 画面サイズ
大きければ描きやすいですが、持ち運びには不便。
家で作業するなら13~16インチ、外出先でも描くなら10~12インチ程度が目安です。
4. OSとアプリの対応
描くためのアプリはOSによって使えるものが異なります。
- iPadなら「Procreate」や「Clip Studio Paint」
- Androidなら「ibisPaint」「MediBang Paint」
- PC接続型なら「Photoshop」「CLIP STUDIO」など
自分が使いたいソフトが対応しているか必ず確認しましょう。
5. ペンの描き心地と遅延
高性能なタブレットほど、線を描いてから表示されるまでの遅延が少なく、自然な描き味になります。
Apple PencilやWacom Pro Pen 2などは遅延がほとんどなく、紙に描いているような感覚を実現しています。
初心者におすすめのタブレット3選
Wacom Intuos(板タブの定番)
「デジタルで絵を描くならまずこれ」と言われるほど定番の板タブ。
パソコンに接続して使い、軽くてコンパクト。筆圧8192段階、描き味も滑らか。
付属ソフトの「CLIP STUDIO PAINT DEBUT」も便利で、初めての一枚にぴったりです。
XP-Pen Deco 01 V2
安価ながら高性能な板タブ。描画面が広く、ペンの追従性も高い。
USB-C接続でセットアップも簡単。コスパ重視で選びたい人におすすめです。
iPad(第10世代)+Apple Pencil(第1世代)
板タブのようにパソコンを用意する必要がなく、単体で絵が描けます。
ProcreateやCLIP STUDIOなど人気アプリが使えるうえ、持ち運びもラク。
SNS投稿や趣味イラストを描くには最適な一台です。
中級者〜プロにおすすめのタブレット2選
iPad Pro(M4)+Apple Pencil Pro
業界でも支持の高いモデル。12.9インチの高解像度ディスプレイは色再現性が抜群で、どんな線も正確に表示します。
Apple Pencil Proは傾き検知やホバー機能が進化し、筆圧感知も繊細。
軽く触れるだけでグラデーションを描けるレベルの描き心地です。
出先でも仕事をしたいイラストレーターや漫画家にはベストな選択です。
Wacom Cintiq 16(液晶ペンタブ)
本格的なイラスト制作を目指す人に人気の液タブ。
16インチのフルHDディスプレイで、自然な筆圧感と発色が魅力。
PCと接続してCLIP STUDIOやPhotoshopで作業するのに最適です。
紙に近い抵抗感のある描き味で、アナログ派の人にも馴染みやすいです。
失敗しないタブレット選びのコツ
- 「どこで描きたいか」を考える
自宅メインなら液タブや板タブ。外でも描きたいならiPadやAndroidタブレットが便利。 - 「使いたいアプリ」を決める
Procreateを使いたいならiPad一択。PCソフト中心なら板タブ・液タブを。 - 「将来性」を意識する
趣味で始めても続けるうちに本格制作がしたくなる人が多いです。
ペンの性能や対応ソフトの幅など、成長しても使えるモデルを選ぶと長く使えます。
タブレットで絵を描くときに揃えておきたいもの
- 保護フィルム:描き心地が安定し、ペン先の摩耗も防げます。紙のような質感タイプがおすすめ。
- 替えペン先:長く使うとペン先が摩耗するため、替え芯を常備しておくと安心。
- スタンドやカバー:長時間描くなら角度をつけて姿勢を楽にするのがコツ。
絵を描けるタブレットの魅力
タブレットを使うと、絵を描く環境がぐっと自由になります。
紙と違って消しカスも出ないし、レイヤー機能で修正も簡単。
外でスケッチしたものをすぐ清書したり、写真を取り込んで加筆することも可能です。
さらにSNSとの相性も抜群。作品をそのまま投稿できるので、発信のスピードも早くなります。
特にiPadやWacomシリーズは描き心地の自然さが進化しており、「デジタルでもアナログの感覚に近い」と感じる人が増えています。
まとめ:絵が描けるタブレットの選び方!初心者からプロまで使いやすいおすすめ機種5選
タブレットは「描きたい環境」と「予算」で選ぶのが基本です。
初心者なら板タブやiPadから、慣れてきたら液タブへステップアップ。
筆圧検知や傾き検知などの機能が整えば、作品の表現力がぐっと広がります。
今や、どのレベルでも自分に合ったタブレットが見つかる時代。
最初の一台を手に入れて、あなたもデジタルのキャンバスで自由に描き始めてみませんか?
