スマートウォッチを探していると、「Mibro(ミブロ)」というブランドを見かけることが増えてきました。見た目もスタイリッシュで価格も手頃。だけど、「このMibroってどこの国のメーカーなの?」と気になる人も多いのではないでしょうか。今回は、Mibroブランドの起源や国籍、どんな企業が手がけているのかを、できるだけわかりやすく解説していきます。
Mibroは中国発のスマートウォッチブランド
結論から言うと、Mibro(ミブロ)は中国のブランドです。運営しているのは「Zhenshi Information Technology(Shanghai)Co., Ltd.(振世信息科技(上海)有限公司)」という中国・上海に本社を置く企業。この会社が2015年に設立され、スマートデバイスやウェアラブル製品の研究・開発・製造を手がけています。
さらに、Mibroブランドは深圳(シンセン)にも開発センターを持ち、製造から販売までを自社体制で展開。つまり、Mibroのスマートウォッチは企画・設計・生産のすべてが中国国内で行われている“Made in China”ブランドということになります。
ブランドの誕生と成長の背景
Mibroブランドがスタートしたのは2020年。親会社のZhenshi Information Technologyはもともと子ども向けのスマートウォッチやIoTデバイスを開発していましたが、そこから大人向けに特化した新ブランドとしてMibroを立ち上げました。
第一弾として登場した「Mibro Air」は、シンプルな円形デザインと手頃な価格で世界中のユーザーに注目されました。その後も「Mibro Lite」「Mibro GS」「Mibro T2」など、シリーズを重ねるごとに機能性を高め、現在では170か国以上で販売されています。
このスピード感のある展開力は、中国のテック企業らしい特徴と言えるでしょう。価格を抑えながらもデザインと性能を両立させ、グローバルに通用するプロダクトを次々とリリースしています。
Xiaomi(シャオミ)との関係は?
ネット上では「MibroはXiaomi(シャオミ)の関連ブランドでは?」という情報を目にすることもあります。実際、Zhenshi Information TechnologyがXiaomiのエコシステム(小米生态链)に関わっていたとする海外メディアの記事も存在します。
ただし、Mibro公式サイトではXiaomiとの直接的な資本関係や共同開発については明言されていません。したがって、現時点では**“Xiaomiグループの一部ではないが、その関連エコシステムに属していた可能性がある”**というレベルの認識が妥当です。
いずれにしても、Mibroが中国のスマートデバイス業界に深く根ざしたブランドであることは間違いありません。
上海・深圳に拠点を置くテクノロジー企業
Mibroを運営するZhenshi Information Technologyは、上海に本社を構えつつ、深圳に研究開発(R&D)センターを設置しています。上海は中国の経済・ビジネスの中心地、深圳は電子機器の開発と製造で世界的に有名な都市。両都市を拠点にすることで、Mibroは企画から生産までをスピーディーに行える環境を整えています。
また、Mibroは単なるハードウェアメーカーではなく、独自の「Mibro Fit」アプリを通じてソフトウェア開発にも力を入れています。心拍数・睡眠・ストレスなどのデータ解析を行い、スマートウォッチとスマホの連携を強化。デバイス単体の性能だけでなく、エコシステム全体での使いやすさを追求している点が特徴です。
製造・出荷・原産国はすべて中国
Mibroのスマートウォッチを実際に購入した人が外箱を確認すると、「Made in China(中国製)」と記載されているケースがほとんどです。これは単なる組み立てだけでなく、主要部品の調達・検査・品質管理まで中国国内で完結しているためです。
製造ラインを中国に持つことでコストを抑え、他社ブランドに比べて価格を大幅に低く設定できるのもMibroの強み。たとえば同等の機能を持つApple WatchやSamsung Galaxy Watchと比べると、価格はおおむね1/3〜1/5ほどに抑えられています。
この価格帯ながらも、基本的な機能は十分。防水性能、血中酸素濃度測定、運動記録、通知機能など、日常生活で求められる機能はしっかり網羅されています。
中国ブランドという印象と品質への考え方
「中国製=安かろう悪かろう」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、ここ数年でその認識は大きく変わっています。特にウェアラブル端末の分野では、中国企業の技術力が急速に向上しており、Mibroもその流れの中にあります。
実際にレビューを見ても、「コスパが高い」「デザインが洗練されている」「バッテリーが長持ちする」といった肯定的な意見が多く、一定の信頼を得ています。もちろん、高級ブランドと比べると細かな仕上げやサポート体制に差はありますが、価格を考えれば十分満足できる品質です。
サポート体制と購入時の注意点
Mibroの公式サイトではグローバル向けに製品情報を発信していますが、日本語対応のサポート体制はまだ発展途上です。日本で購入する場合、多くが並行輸入品として販売されています。そのため、保証期間や修理対応は販売店ごとに異なります。
購入の際は、以下の点をチェックしておくと安心です。
- 保証内容(販売店保証か、メーカー保証か)
- 技適マークの有無(日本での電波使用に関する認証)
- 対応アプリの言語設定(Mibro Fitは日本語対応済)
- 交換・返品ポリシー
これらを確認しておけば、購入後のトラブルを避けられます。
Mibroが注目される理由
では、なぜ今Mibroが注目を集めているのでしょうか。その理由は大きく3つあります。
- 圧倒的なコストパフォーマンス
1万円前後で高機能モデルが手に入る。スマートウォッチ初心者でも手を出しやすい価格帯です。 - 洗練されたデザイン
円形ディスプレイやメタルボディなど、シンプルながら高級感のある仕上がり。 - グローバル展開と信頼性の向上
海外ではすでに一定の評価を得ており、アジアやヨーロッパでもシェアを伸ばしています。
Mibroは単なる“安い中国製”ではなく、デザイン・機能・価格のバランスをうまくとった“実用的なスマートウォッチブランド”へと進化しているのです。
Mibroスマートウォッチはどこの国のメーカー?まとめ
ここまで見てきた通り、Mibroスマートウォッチは**中国・上海を拠点とするZhenshi Information Technology(振世信息科技)**が展開するブランドです。研究開発・製造・出荷のすべてが中国国内で完結しており、原産国も明確に「中国」と記載されています。
つまり、「Mibroはどこの国のメーカー?」という問いの答えはシンプルに──中国です。
ただし、Mibroはその枠にとどまらず、世界170か国以上で販売されるグローバルブランドとして急成長しています。品質面でも着実に進化を続けており、価格以上の満足感を提供するブランドとして支持を広げています。
スマートウォッチ選びで「どこの国のブランドか」は気になる要素ですが、最終的に大切なのは“自分のライフスタイルに合うかどうか”。Mibroは、そんな実用派ユーザーにとって魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。
