ゲーミングPCが欲しい。でも、できるだけ安く、それでいて高性能なものを選びたい──。
そう思って検索している人は多いですよね。最近はゲームの要求スペックが高くなり、「安さだけ」で選んでしまうと後悔することもあります。この記事では、コストを抑えつつも長く快適に使えるゲーミングPCを選ぶためのコツを、分かりやすくお伝えします。
ゲーミングPCを安く買う前に考えるべきポイント
まず最初にやるべきことは、「何をどんな環境でプレイしたいのか」を明確にすることです。
同じ“ゲーミングPC”でも、プレイするゲームのジャンルや画質のこだわりによって必要な性能は大きく変わります。
たとえば、FPSやアクションゲームを144fps以上でプレイしたい場合と、ストーリー重視のRPGをフルHDで楽しみたい場合では、必要なGPU(グラフィック性能)がまったく違います。
目的をはっきりさせておけば、無駄に高性能すぎる構成を避けられ、結果的にコストを抑えられるわけです。
さらに、「ノート型」か「デスクトップ型」かを決めておくことも大切。
持ち運びたいならノート型、コスパ重視で拡張性を取りたいならデスクトップ型が有利です。特に、同じ価格帯ならデスクトップの方がパフォーマンスが高く、冷却性能も優れています。
高性能と安さを両立するスペックの考え方
GPU(グラフィックボード)
ゲームの快適さを大きく左右するのがGPUです。
「どのくらいの画質・解像度で遊ぶか」によって選ぶグレードが変わります。
・フルHD・60fpsが目標:GeForce RTX 3060/Radeon RX 6600クラス
・WQHD・144fpsを狙う:RTX 4070以上
・4KやVRゲーム対応:RTX 4080以上
最新世代にこだわらず、ひとつ前の世代を狙うと価格がぐっと下がります。
例えば、RTX 4070 Tiが出たタイミングでRTX 3070が値下がりするように、型落ちモデルはまさに狙い目です。
CPU(プロセッサ)
CPUはGPUほど体感差が出にくいですが、ボトルネックになることも。
IntelならCore i5以上、AMDならRyzen 5以上を選べば、ゲームも配信も快適です。
「CPUを少し抑えてGPUに予算を回す」のが、安くて高性能を実現するコツ。
ゲーム用途では、CPUよりもGPUを重視しましょう。
メモリ(RAM)
近年のゲームは容量を食うため、メモリは16GBが最低ライン。
複数のアプリを同時に開く、録画や配信もしたい場合は32GBあると安心です。
価格を下げたいなら、まずメモリ増設がしやすいモデルを選び、最初は16GBでスタート。
後から必要に応じて増やすのが賢い方法です。
ストレージ(SSD/HDD)
ゲームのロード時間や動作の軽さを左右するのがストレージ。
HDDよりも圧倒的に高速なSSD(特にNVMe M.2タイプ)を選ぶのが鉄則です。
最低でも512GBは欲しいところ。最近の大型タイトルは1本で100GB以上使うものもあります。
複数のゲームを同時に入れるなら、1TBのSSDをおすすめします。
安くても後悔しないための構成とバランス
ゲーミングPCは、パーツのバランスが命。
どれか一つだけを削ると、他の性能が生かせなくなることがあります。
たとえば、GPUが高性能でも電源が弱ければ不安定になったり、ケースが小さすぎて冷却が追いつかなかったり。
特に、電源ユニットは80PLUS認証があるものを選ぶと安心です。
また、ケースのサイズも見逃せません。
小型PCはおしゃれで省スペースですが、熱がこもりやすく、後からパーツを追加しづらいという弱点があります。
冷却ファンが多いミドルタワー型を選ぶと、長期的に安定して使えます。
安く買うためのタイミングと方法
セールやキャンペーンを狙う
BTOメーカー(マウスコンピューター、ドスパラ、パソコン工房など)は、定期的に大型セールを開催します。
特に、年末年始・新生活・決算期(3月)は値下げが多い時期です。
同じ構成でも数万円違うことがあるため、価格推移をチェックしておくのがコツです。
型落ちモデルを選ぶ
「最新」ではなく「1世代前」を狙うのも有効。
例えば、RTX 4070搭載機が出たあとにRTX 3070モデルが値下がりするように、性能的にまだ十分使える世代を選ぶとコスパが良いです。
CPUも同様で、第14世代Intelが出たら第13世代が狙い目。
ゲームの快適性にそこまで差がないケースが多いので、型落ちは非常にお得です。
BTOショップでカスタマイズ購入
BTO(Build To Order)とは、パーツを自分好みに組み合わせて注文できるスタイルのこと。
不要なパーツを省いたり、メモリやストレージを自分で後から追加したりできるため、無駄を省けます。
国内では、ツクモ、サイコム、フロンティアなどが人気。
サポートが手厚い店舗を選べば、初めての人でも安心です。
デスクトップとノート、どっちが得?
もし設置スペースに余裕があるなら、コスパ面ではデスクトップが断然有利です。
同価格ならノートよりも性能が高く、冷却・拡張性も上。
パーツ交換もしやすく、長期的に“安く使える”という意味でおすすめです。
一方、ノート型は持ち運び重視の人向け。
最近は薄型でも性能の高いモデルが増えていますが、熱対策が難しく、同等スペックのデスクトップより価格が高くなる傾向があります。
どうしてもノートが必要なら、冷却台を併用すると性能を維持しやすくなります。
ゲーム環境を整えるトータルバランスの考え方
ゲーミングPCは本体だけで完結しません。
モニター、キーボード、マウス、ヘッドセットなど、周辺機器とのバランスも重要です。
特にモニターのリフレッシュレート(Hz)は要注意。
60Hzのモニターであれば、PCが200fps出せても意味がありません。
逆に144Hzモニターを使うなら、それに見合うGPU性能が必要です。
つまり、「どんな環境で遊ぶか」を起点に、本体性能を決めるのが最適解です。
無理にハイスペックを買っても、モニターが追いつかなければ宝の持ち腐れになります。
安くても後悔しないためのチェックポイント
・GPUは性能の核。最低でもRTX 3060/RX 6600クラス以上
・CPUはCore i5/Ryzen 5以上で十分
・メモリ16GB、可能なら32GB
・SSDは最低512GB、理想は1TB
・電源ユニットは品質を確認(80PLUS認証)
・冷却性能・拡張性・設置スペースをチェック
・型落ちモデルやセールを狙う
・信頼できるBTOメーカーを選ぶ
これらを満たす構成を意識すれば、コスパを最大限に引き上げられます。
長く使える=結果的に安いという発想
「とにかく安く」よりも、「長く快適に使える構成」を目指すのが結果的にお得です。
安いモデルを買って1〜2年で買い替えるより、少し上のグレードを選んで4〜5年使えた方がトータルでは安上がり。
それに、快適なプレイ環境はゲーム体験そのものを豊かにします。
また、後からメモリやストレージを追加できる構成なら、少しずつアップグレードして延命することも可能です。
こうした「成長できるPC」を選ぶのも、賢い節約術のひとつです。
高性能ゲーミングPCを安く購入するための選び方とコツ(まとめ)
最後に、この記事のポイントを簡単にまとめます。
- どんなゲームをどんな画質・fpsで遊びたいかを明確にする
- GPUを最優先し、CPU・メモリ・ストレージのバランスを取る
- 型落ちやセールを活用してコスパを高める
- デスクトップ型なら同価格でも高性能
- 信頼できるBTOメーカーを選び、保証も確認
- 無理に最新・最高を追わず、「必要十分」を狙う
これらを意識すれば、無駄なく高性能なゲーミングPCを手に入れることができます。
高性能ゲーミングPCを安く購入するための選び方とコツを押さえて、満足できる一台を見つけてください。
