「ゲーミングPCを自作してみたいけど、何から始めたらいいか分からない」
そんな人に向けて、この記事では“コスパ重視”で失敗しない自作ゲーミングPCの作り方を解説します。
パーツ選びの考え方から、最新の構成例、初心者が陥りがちな注意点まで。
難しそうに見える自作PCの世界も、ポイントを押さえれば誰でも挑戦できます。
自作ゲーミングPCを作る前に知っておくべきこと
まずは「自作PCとは何か」を整理しておきましょう。
市販の完成品(BTOパソコン)と違い、自分でCPUやグラフィックボードなどのパーツを選び、組み立てるのが“自作PC”です。
必要な主要パーツは以下の通りです。
- CPU(頭脳)
- マザーボード(パーツの司令塔)
- メモリ(作業スペース)
- ストレージ(データ保存用:SSDやHDD)
- グラフィックボード(映像処理)
- 電源ユニット(動力)
- ケース(筐体)
- CPUクーラーやケースファンなどの冷却装置
この7点を中心に構成し、互換性を確認しながら組み合わせます。
特にゲーミングPCでは、グラフィックボード(GPU)の性能が快適さを大きく左右します。
コスパを重視したパーツ選びの基本
「できるだけ安く、でも性能は妥協したくない」
コスパ重視の自作では、このバランス感覚がすべてです。
考え方の軸は3つあります。
- どんなゲームをプレイするか
フルHDでプレイするのか、WQHDや4Kを狙うのか。
解像度が上がるほど必要なGPU性能は上がります。 - 予算の上限を明確にする
10万円、15万円、20万円など、ゴールを先に決めることで迷いが減ります。 - お金をかける場所を見極める
ゲーム性能を決めるGPUやCPUにはしっかり投資し、ケースや装飾には最小限でOK。
例えば「10万円前後の構成」なら、GPUはGeForce RTX 4060、CPUはAMD Ryzen 5 5600あたりが狙い目です。
このクラスならフルHDでほとんどのゲームを快適に動かせます。
予算別のおすすめ構成例
10万円前後(フルHD・高設定向け)
- CPU:AMD Ryzen 5 5600
- GPU:GeForce RTX 4060
- メモリ:16GB DDR4
- SSD:1TB NVMe
- 電源:650W(80PLUS Bronze)
- ケース:冷却重視のミドルタワー
この価格帯なら「APEX」「フォートナイト」「原神」なども余裕。
配信を同時に行う場合でも、軽いタイトルなら問題ありません。
15〜20万円前後(WQHD・144Hz対応)
- CPU:AMD Ryzen 7 7800X3D
- GPU:GeForce RTX 4070 SUPER
- メモリ:32GB DDR5
- SSD:1TB NVMe
- 電源:850W Gold
- ケース:高エアフロー設計
この構成なら重めのゲームも快適。
動画編集や配信も並行してこなせます。
「長く使える構成」にしたいなら、このレンジが理想です。
6万円台(入門・軽めゲーム向け)
- CPU:Ryzen 3 4100
- GPU:Radeon RX 6400
- メモリ:16GB
- SSD:500GB
- 電源:500W
- ケース:コンパクトミドル
eスポーツ系やインディーゲーム中心なら、この構成でも十分。
「とりあえず自作してみたい」という初心者には最適です。
組み立てる前に押さえておくチェックポイント
自作PCは、実際にパーツを触る前の準備がすべてです。
以下を確認しておきましょう。
- 各パーツのソケット・規格の互換性をチェック
- 静電気対策(手首用リストバンドや金属への放電)
- 付属品やケーブルの確認
- 作業スペースの確保(広くて明るい机が理想)
また、作業前にYouTubeなどで“組み立て手順”を一度視覚的に確認するとスムーズです。
組み立ての流れをざっくり解説
実際の作業は「マザーボード上でCPU・メモリ・SSDを取り付け→ケースに組み込み→電源やGPUを接続」という順序で行います。
順を追うとこんな感じです。
- マザーボードを作業台に置き、CPUをソケットに固定
- メモリをスロットに挿入(しっかり「カチッ」と音がするまで)
- M.2 SSDを取り付ける
- CPUクーラーを装着(グリスは米粒大でOK)
- ケースにマザーボードを設置(スペーサーを忘れずに)
- 電源ユニット・ストレージ・GPUを取り付ける
- ケーブルを配線して結束
- 電源ON、動作確認!
この時点で画面が映れば成功。
映らない場合は、電源スイッチの接続やメモリの差し込みミスをまず疑いましょう。
自作ゲーミングPCの注意点
ここで、初心者がやりがちなミスをいくつか紹介します。
- 電源をケチる
→ 不安定な電圧はパーツの寿命を縮めます。信頼できるメーカー品を選びましょう。 - 冷却を軽視する
→ 熱がこもると性能が落ちます。吸気と排気のバランスが大切。 - 互換性を確認せずに購入
→ 特にCPUソケットやメモリ規格は要注意。 - 静電気対策を怠る
→ 冬場は一瞬の静電気でパーツを壊すこともあります。 - 組み立てを急ぐ
→ 丁寧さが最優先。1つずつ確認しながら進めましょう。
こうした基本を守るだけで、トラブルの9割は防げます。
コスパを高める工夫と節約ポイント
自作の醍醐味は“自由に選べる”こと。
同時に、“どこを削るか”を考えるのも腕の見せどころです。
- ケースはシンプルなモデルでOK
- 派手なRGBライティングは不要
- 最新より1世代前のパーツを狙うと価格が大きく下がる
- Windowsライセンスは正規の割引版を利用する
- 中古GPUを使うなら信頼できる販売店を選ぶ
特にGPUやCPUは世代交代のタイミングで価格が動きやすいので、相場を見ながら選ぶとお得です。
長く使うためのメンテナンスとアップグレード
自作PCは組んだら終わりではありません。
長く快適に使うには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
- 半年ごとにケース内のホコリを除去
- ファンの回転音や温度のチェック
- ケーブルの緩みや接触不良を確認
また、将来GPUを交換したり、メモリを増設したりといった“進化”も楽しめます。
この「成長できるマシン」こそが、自作PCの最大の魅力です。
自作でゲーミングPCを作る方法!コスパ重視の構成例と注意点まとめ
ゲーミングPCを自作するのは、決して難しいことではありません。
最初は戸惑っても、組み上げた瞬間の達成感は格別です。
そして、自分で選んだパーツが動き出すと「もう一度組みたい」と思う人も多いです。
コスパを意識して、自分のプレイスタイルに合った構成を考える。
それこそが、最高のゲーミング体験を得るための第一歩です。
ぜひあなたも、自作で“理想のゲーミングPC”を作り上げてみてください。
