ゲーミングPCって、電気を結構食うイメージがありますよね。
でも、実際にスリープ状態の時ってどれくらい電気代がかかっているんだろう?
この記事では、スリープ中のゲーミングPCがどのくらい電力を使うのか、そして節電のためにできる工夫や注意点をわかりやすく解説します。
スリープ中でも電気は使っている?仕組みを知ろう
スリープモードは「完全に電源を切る」わけではありません。
実は、PCがすぐに起動できるようにメモリ(RAM)や一部の回路には微量の電力が流れています。
つまり、スリープ=待機中の低消費モードというイメージです。
CPUやGPUの動作は止まっていますが、RAMに作業状態を記憶しておくために通電が必要。
さらに、「マウスやキーボードでスリープ解除できる設定」や「ネットワーク経由で起動(Wake on LAN)」をオンにしていると、待機中でも電気を消費します。
一般的なPCではスリープ中の消費電力は1〜10W前後。
高性能なゲーミングPCだと、10〜15W程度になることもあります。
「ほぼ電気を使っていない」と思いがちですが、これが意外と積み重なるんです。
スリープ時の電気代を計算してみよう
電気代は「消費電力 × 使用時間 × 電気料金単価」で求められます。
ここでは、家庭の平均的な電気料金を1kWh=27円として試算してみましょう。
- スリープ中の消費電力:10W(=0.01kW)
- スリープ時間:1日16時間
0.01(kW)×16(時間)×27(円)=4.32円/日。
1か月(30日)では約130円、1年ではおよそ1,500円強になります。
もし消費電力が15Wなら、年間2,000円を超えることも。
もちろんこれは目安ですが、「使っていない時間に数千円の電気代が発生している」と考えると、ちょっともったいない気がしますよね。
稼働中との比較で見るスリープの効果
ゲーミングPCは、稼働中の消費電力が非常に大きいのが特徴です。
CPUやGPUがフル稼働するゲームプレイ時には、200〜500W以上になることも珍しくありません。
これを1日数時間プレイするだけで、月に数千円〜1万円近い電気代になることもあります。
そう考えると、スリープ時の数円/日は微々たるもの。
でも、長時間の待機や使っていない時間が多い人ほど、スリープや電源オフの使い分けが節電に効いてきます。
たとえば、外出中や就寝中に常にスリープ状態なら、年間数千円の差になるかもしれません。
ゲーミングPCのスリープで電気を無駄にしないコツ
1. 自動スリープの時間を短く設定する
Windowsの設定で「何分操作がなかったらスリープにする」を短めにしておくのが効果的。
放置状態でも自動的にスリープへ移行すれば、無駄な電力を使わずに済みます。
ただし、ダウンロード中や更新作業中に勝手にスリープに入ると困ることもあるので、作業内容に合わせて調整しましょう。
2. USB給電・LAN待機をオフにする
スリープ中でもUSBポートに電気を流し続ける設定や、LAN信号で起動する「Wake on LAN」は意外と電力を使います。
不要ならBIOS設定やデバイスマネージャーでオフにしておくのがおすすめです。
マウスやキーボードの誤作動で勝手にスリープ解除されるのも防げます。
3. モニターや周辺機器も一緒に省エネ
RGBライト付きのマウス、ヘッドセット、外部ストレージなど、ゲーミング環境には電力を食う周辺機器が多いもの。
スリープ中でも電源が入っていることがあるので、主電源スイッチ付きの電源タップを使い、一括でオフにするのが簡単です。
4. 電源ユニットの効率を見直す
ゲーミングPCの電源ユニット(PSU)は、変換効率の違いが消費電力に影響します。
「80 PLUS Gold」や「Platinum」など高効率モデルなら、同じ負荷でも電力ロスを減らせます。
これはスリープ時だけでなく、ゲーム中の電気代にも効くポイントです。
5. 長時間使わないならシャットダウン
外出や就寝などで数時間以上使わないなら、スリープよりも「シャットダウン」や「ハイバネーション(休止)」がおすすめ。
特に休止モードは、作業状態をディスクに保存して電力をほぼゼロにできます。
起動も比較的早いので、スリープと上手に使い分けましょう。
スリープ設定が効かないときのチェックポイント
「スリープに設定しても勝手に起きる」「なぜか常にファンが回ってる」――そんな経験はありませんか?
原因はいくつか考えられます。
- 常駐アプリやバックグラウンド更新がスリープを妨げている
- USB機器(特に無線マウスや外付けHDD)がスリープ解除信号を送っている
- BIOSやWindows設定で「スリープを許可しない」状態になっている
こうした場合、電源オプションやBIOSを確認して、不要なスリープ解除トリガーをオフにすることで改善できます。
また、コンセントに差しっぱなしのままでも、電源ユニットやLED機器がわずかに電力を消費することがあるため、気になる人は電源タップで物理的にオフにするのが確実です。
実際にどれくらい節電になる?
例えばスリープ時の年間電気代が1,500円、完全シャットダウン時の待機電力がほぼ0円とすると、年間で約1,000〜1,500円の差。
一見小さく感じますが、これをモニターや周辺機器にも適用すると、トータルで数千円単位の節電につながります。
さらに、「待機時の消費電力を減らす=発熱を抑える」ことにもなるので、夏場の冷房効率も少し上がります。
電気代の削減だけでなく、PCの寿命延長や部屋の快適さにもつながるのがポイントです。
まとめ:ゲーミングPCをスリープにした時の電気代を理解して、賢く節電しよう
スリープ中のゲーミングPCは、見た目以上に電力を使っています。
10〜15W程度の消費でも、1日何時間もスリープ状態が続けば、年間で数千円の電気代になることもあります。
とはいえ、スリープ自体は便利な機能。
ゲームや作業を中断してもすぐ再開できるので、使い方を工夫すれば快適さを保ちつつ節電できます。
ポイントは以下の通りです。
- 自動スリープ時間を短くする
- 不要なUSB給電やLAN待機をオフにする
- モニター・周辺機器も一緒に省エネ
- 長時間使わない時は休止やシャットダウンを活用
日々の小さな意識で、無駄な電力を減らし、快適なゲーミング環境を保つことができます。
ゲーミングPCをスリープにした時の電気代を正しく理解して、あなたのPCライフをもっとスマートにしていきましょう。
