ゲームを楽しんでいると、いつの間にかストレージの空きがなくなっていた——そんな経験はありませんか?
最近のゲームは1タイトルで100GBを超えるものも多く、容量不足はもはやゲーマー共通の悩みです。
この記事では、初心者でも安心してできる「ゲーミングPCのストレージ増設方法」と「注意点」を、わかりやすく解説します。
なぜゲーミングPCにストレージ増設が必要なのか
ゲーミングPCの性能を語るとき、CPUやGPUに注目が集まりがちですが、実はストレージもゲーム体験を大きく左右します。
容量不足は、単に「新しいゲームが入らない」という問題だけではありません。
ストレージの空きが少なくなると、動作が重くなったり、ゲームロード時間が長くなったりすることもあります。
さらに最近のゲームは、高解像度テクスチャやオープンワールドの膨大なデータを扱うため、ストレージの速度も重要。
特にSSD(とくにNVMeタイプ)はHDDに比べて読み込みが圧倒的に速く、ロード時間を短縮して快適にプレイできます。
つまり、ストレージの増設は「容量確保」と「快適性向上」の両方を実現できる、コスパの良いアップグレードなんです。
増設前に確認しておくこと
作業に入る前に、いくつか準備しておきたいことがあります。
これを怠ると「買ったのに取り付けられなかった!」という悲劇が起こるかもしれません。
1. 空きスロット・ベイの確認
マザーボードやケースに空きスロットがあるかチェックします。
2.5インチや3.5インチのベイ、M.2スロット、SATAポートなど、PCの仕様によって搭載できるストレージが異なります。
2. 接続規格の確認
M.2スロットには「SATAタイプ」と「NVMeタイプ」があり、どちらを選ぶかで速度が変わります。
また、マザーボードが対応していない規格のSSDを買ってしまうと認識されないことも。
説明書やメーカーサイトで確認しておきましょう。
3. 電源とケーブル
SATA電源ケーブルの空きがあるか、電源容量に余裕があるかも要チェック。
必要に応じて変換ケーブルを用意します。
4. バックアップと静電気対策
万一のトラブルに備えてデータをバックアップ。
作業中の静電気でパーツを壊さないよう、金属部分に触れて放電してから作業しましょう。
ストレージの選び方:HDDかSSDか、それともNVMeか?
ゲーミングPCでは主に3種類のストレージが使われます。
それぞれの特徴を簡単に押さえておきましょう。
HDD(ハードディスクドライブ)
大容量でコスパが良い反面、読み書き速度は遅め。
「データ保存用」「プレイ頻度の低いゲーム用」としておすすめです。
SATA SSD
価格と性能のバランスが良いタイプ。
HDDより格段に速く、一般的な用途なら十分な速度を発揮します。
初めての増設ならこのタイプが扱いやすいでしょう。
NVMe SSD(M.2接続)
最も高速で、ゲームの起動やロード時間を劇的に短縮できます。
マザーボードの対応が必要ですが、最近のPCならほとんどがサポートしています。
発熱しやすいので、ヒートシンク付きモデルを選ぶと安心です。
増設作業の流れ(SATA SSD・HDD編)
では実際に、SATAタイプのストレージを増設する手順を紹介します。
初めてでも落ち着いて行えば難しくありません。
- PCの電源を切り、ケーブルをすべて抜く
安全のため、電源ユニットのスイッチもOFFにします。 - ケースの側面パネルを外す
ドライバーでネジを外して開けます。作業スペースを確保しましょう。 - ドライブベイを確認し、SSD/HDDを取り付ける
2.5インチなら専用ブラケットを使い、3.5インチベイならそのまま固定します。 - SATAケーブルと電源ケーブルを接続
マザーボードのSATAポートにデータケーブルを差し込み、電源ユニットから電源ケーブルをつなげます。 - パネルを閉じて再起動
BIOSで新しいドライブが認識されているか確認します。 - Windowsで初期化とフォーマット
「ディスクの管理」を開き、新しいドライブを初期化してフォーマット。
ドライブレター(D:やE:など)を割り当てれば完了です。
M.2 NVMe SSDを増設する場合の手順
M.2スロットに直接挿し込むNVMe SSDは、ケーブルレスで見た目もすっきり。
こちらも手順を押さえておきましょう。
- PCの電源を切り、ケースを開ける
静電気に注意して作業を開始します。 - マザーボードのM.2スロットを確認
スロットがヒートシンクで覆われている場合は、取り外しておきます。 - SSDをスロットに差し込み、ネジで固定
角度をつけて差し込み、軽く押さえながら付属ネジで固定します。 - 起動後に認識確認とフォーマット
BIOS→Windowsの順で認識を確認し、必要に応じて初期化します。
作業時間は慣れれば10分程度。
SATAよりシンプルで、ケーブル配線がない分スッキリ見えるのも魅力です。
ゲームデータを新しいドライブに移すコツ
増設が終わったら、ゲームデータを新しいストレージに移しましょう。
SteamやEpic Gamesなどのプラットフォームでは、
「インストールフォルダの移動」「ライブラリの追加フォルダ設定」が可能です。
たとえばSteamなら、設定 → ダウンロード → ライブラリフォルダで、新しいSSDを追加。
その後、各ゲームのプロパティから「フォルダを移動」を選べば完了です。
この手順を踏むことで、再インストール不要でスムーズに移行できます。
増設時の注意点とトラブル防止策
初心者がつまずきやすいポイントをいくつか紹介します。
- ドライブが認識されない:SATAポートがBIOSで無効化されている可能性。設定を確認しましょう。
- ケーブルの差し込み不良:データ・電源ケーブルが奥まで刺さっていないことがあります。軽く引いて緩んでいないか確認を。
- 温度上昇:NVMe SSDは高温になりやすいので、ヒートシンクやエアフロー確保を意識。
- 小容量SSDを選んで後悔:ゲームを複数入れるなら1TB以上が安心です。
また、増設作業中は静電気・ホコリ・無理な力による破損にも注意。
ゆっくり、丁寧に行うのが成功のコツです。
ストレージ増設のメリットを実感しよう
増設が完了すると、まず感じるのが「ロード時間の短さ」。
SSDやNVMeにゲームを入れると、起動が一瞬で完了する感覚になります。
さらに、容量に余裕ができることで、複数のゲームを同時にインストールしておけるようになります。
「次に何を消そう…」と悩む時間が減り、純粋にプレイに集中できるのも嬉しいポイント。
また、動画編集や配信をしている人なら、データ保存用としてHDDを併用するのもおすすめ。
用途ごとにストレージを分けることで、作業効率もアップします。
初心者でも失敗しないためのまとめ
ゲーミングPCのストレージ増設は、手順さえ押さえれば誰でもできます。
難しい作業ではありません。
大切なのは、
- どの規格のストレージが使えるかを確認する
- ケーブルやネジなど必要なものを事前にそろえる
- 作業前に電源を完全に切る
この3つを守れば、トラブルを防ぎながら快適なゲーム環境を整えられます。
ゲーミングPCのストレージ増設方法を覚えて、快適なプレイ環境を手に入れよう
容量不足やロード時間の長さに悩むのは今日で終わり。
ゲーミングPCのストレージ増設は、初心者でも簡単にできる実用的なアップグレードです。
正しい手順で取り付け、フォーマットまで完了すれば、すぐに快適な環境が整います。
少しの手間でゲーム体験が格段に向上するので、ぜひ挑戦してみてください。
ゲーミングPCのストレージ増設方法をマスターして、思う存分ゲームの世界を楽しみましょう。
