「ゲーミングPCを買いたいけど、どのサイズを選べばいいの？」
こんな疑問を持つ人は意外と多いですよね。性能ばかりに目がいきがちですが、実は「サイズ選び」こそが快適なゲーム環境を左右する大事なポイントなんです。
机の上に置くか、床に置くか。
冷却性能や拡張性を重視するか、それとも省スペースか。
この記事では、ゲーミングPCのサイズごとの特徴や選び方のコツを、初心者にも分かりやすく解説します。
ゲーミングPCのサイズとは？まずは基本を知ろう
ゲーミングPCの「サイズ」とは、主にケース（筐体）の大きさのことを指します。
ケースのサイズは中に入るマザーボードの規格で分類されるのが一般的で、主に以下の3種類に分けられます。
- ミニITX（Mini-ITX）／スモールフォームファクター（SFF）：とてもコンパクト。省スペース重視。
- マイクロATX（Micro-ATX）／ミニタワー：小型ながら拡張性もそこそこ。
- ATX／ミッドタワー：標準的なサイズで、最も人気のあるタイプ。
- E-ATX／フルタワー：大型。冷却性能と拡張性を追求したハイエンド向け。
サイズが違えば、搭載できるパーツの種類・数・冷却性能・設置性なども変わってきます。
そのため、「とりあえず大きければいい」「小さければ便利」とは言い切れません。
それぞれの特徴を理解して、自分のプレイスタイルに合ったサイズを選ぶことが大切です。
小型ゲーミングPC（Mini-ITX・SFF）の特徴
メリット
小型ケースの最大の魅力は、省スペース。
デスク上にスッキリ置けて、見た目もスタイリッシュです。最近ではコンパクトでも高性能なGPUを搭載できるモデルも増えており、軽めのFPSやRPGなら十分プレイ可能です。
また、LANパーティーやイベントなどでの持ち運びやすさも大きなメリットです。
デメリット
一方で、内部スペースが限られているため、冷却性能や拡張性に制約があります。
ハイエンドGPUや大型のCPUクーラーは入らないことがあり、エアフロー（空気の流れ）も狭くなる傾向があります。
さらに、組み立てやメンテナンスの難易度も高め。初心者が最初に挑戦するには少しハードルがあるかもしれません。
ミニタワー（Micro-ATX）の特徴
メリット
ミニタワーは、小型と中型の中間に位置するバランス型。
標準サイズよりひと回り小さいため、省スペースながらもATX電源やミドルクラスGPUを搭載できる製品が多いです。
静音性や冷却もある程度確保できるので、「できるだけコンパクトにまとめたいけど性能は妥協したくない」という人にぴったり。
デメリット
ミニタワーでも大型GPUや長いラジエーターを搭載する場合は注意が必要。
将来のアップグレードを見据えているなら、少し余裕を持ったサイズ選びを意識しましょう。
ミッドタワー（ATX）の特徴
メリット
最も人気が高いのが、このミッドタワーサイズ。
多くのゲーミングPCがこの規格を採用しており、拡張性・冷却性・設置性のバランスが抜群です。
ハイエンドGPUや大型CPUクーラー、水冷クーラーも搭載可能で、ケーブル配線もしやすく、見た目を整えやすいのも魅力です。
デスク下や横置きにも対応しやすく、「迷ったらミッドタワー」と言われるほど定番です。
デメリット
サイズがそこそこあるため、設置場所によっては圧迫感を感じることも。
また、持ち運びには不向きなので、常に移動させたい人には不便かもしれません。
フルタワー（E-ATX対応）の特徴
メリット
フルタワーは本格的なハイエンド構成向けです。
大型GPUを複数枚挿す、CPUを水冷化する、ストレージを多数搭載するなど、性能を極限まで追求するユーザーに最適。
内部スペースが広く、エアフローも抜群。長時間の高負荷プレイや4K・VRゲーム環境にも余裕があります。
デメリット
ただし、そのぶんサイズも重量もかなりのもの。
「机の横に置いたら動かせない」「掃除が大変」という声もよく聞きます。
また、ケースそのものの価格が高くなる傾向もあり、初心者よりは上級者・配信者・カスタマイズ好き向けの選択です。
サイズ選びで失敗しないためのチェックポイント
1. 設置スペースを確認する
まずは置き場所を実際に測ってみましょう。
机の上に置くなら高さと奥行き、床置きなら周囲の空間を確認。
背面にケーブルを挿すスペースも忘れずに確保しましょう。
2. 搭載したいパーツを決める
ケースに合わせてパーツを選ぶのではなく、使いたいパーツに合わせてケースを選ぶのが正解です。
たとえば、RTX 4080などの大型GPUを入れたいなら、少なくともミッドタワー以上が安心です。
3. 冷却性能を考える
ケースのサイズが大きいほど空気の通り道に余裕があり、熱がこもりにくくなります。
逆に小型ケースでは、冷却ファンやラジエーターの設置位置が限られるため、熱対策が課題になります。
静音性を重視する人も、ファンの数やサイズに注目しましょう。
4. 将来のアップグレードを想定する
今は問題なくても、数年後にGPUやストレージを増やしたくなるかもしれません。
「今の構成でギリギリ入る」より、「少し余裕がある」サイズを選んだほうが長く使えます。
5. 見た目やデザインも大事
RGBライティングやガラスサイドパネルなど、デザイン性もゲーミングPCの楽しみのひとつ。
内部を見せたいなら、広めのケースのほうがケーブルもすっきり整理できます。
どんな人にどのサイズが向いている？
- 省スペース重視・軽いゲーム中心：Mini-ITX・ミニタワー
- コスパ重視・汎用的な構成：ミッドタワー
- 性能最優先・冷却も妥協なし：フルタワー
結局のところ、「何を優先するか」で答えは変わります。
例えば、部屋が狭いのにフルタワーを選んで後悔する人もいれば、逆に「拡張したくなって小型では足りなかった」と感じる人もいます。
自分のプレイ環境・今後の使い方・メンテナンスのしやすさをイメージして、長く満足できるサイズを選びましょう。
まとめ：ゲーミングPCのサイズ選びで迷わないために
ゲーミングPCのサイズは、性能・静音性・拡張性・設置性すべてに関わる重要な要素です。
小型なら省スペースでスッキリ、大型ならパフォーマンスと安定性を最大限に発揮できます。
どのサイズにもメリットとデメリットがあるため、「自分の使い方」に合わせて選ぶことが失敗しないコツです。
もし迷ったら、まずは標準的なミッドタワーを検討するのがおすすめ。
そこから、設置環境や将来のアップグレード計画に応じてサイズを調整していくと、後悔のないゲーミングPCが完成します。
あなたにとって“最適なサイズ”を見つけて、快適なゲームライフを楽しんでください。
