VTuberとして活動を始めたいけど、「どんなゲーミングPCを選べばいいの?」と迷っている人、多いのではないでしょうか。配信、モデル操作、ゲーム実況……VTuberの活動は意外とPCに負担がかかるもの。この記事では、VTuber活動を快適にするためのゲーミングPC選びのポイントと、実際におすすめできるモデルをわかりやすく紹介していきます。
VTuber活動に「ゲーミングPC」が必要な理由
VTuberの活動は、ゲーム配信や雑談配信など、表面的にはシンプルに見えます。しかし実際には、同時にいくつものアプリを動かすため、PCには高い処理性能が求められます。
たとえば以下のような負荷が一度にかかります。
- Live2Dや3Dモデルをリアルタイムで動かす
- OBS Studioなどの配信ソフトで映像・音声を処理する
- ゲームをプレイしながら録画・配信する
- ブラウザやチャットアプリを並行して開く
このように、VTuber活動は“マルチタスクの塊”です。普通のノートPCや事務用デスクトップでは処理が追いつかず、配信がカクついたり、モデルが固まったりしてしまうこともあります。
そこで活躍するのがゲーミングPC。高性能なCPUとGPU、十分なメモリを備えたゲーミングPCなら、ゲームも配信もモデル操作もすべて安定してこなせます。
CPU選びのポイント:配信の「頭脳」を決める
CPUはPCの“頭脳”。VTuber活動では、ゲーム・配信・モデル制御のすべてを同時に処理するため、マルチタスクに強いCPUが必要です。
- 最低ライン:Intel Core i5(第12世代以降)またはAMD Ryzen 5 5600X(5600X以上)
- 快適ライン:Intel Core i7 13700/AMD Ryzen 7 7700Xクラス
- 本格派ライン:Intel Core i9/AMD Ryzen 9
特に3Dモデルを動かす場合や、録画も同時に行う場合は、CPU性能が配信品質に直結します。少し余裕をもったグレードを選ぶのが後々安心です。
GPU選びのコツ:映像処理の要はここ!
GPU(グラフィックボード)は、ゲームやモデルの描画を担う部分。映像処理や配信の安定性を左右する、VTuber活動の心臓部です。
- ライト用途(雑談配信・Live2D):NVIDIA GeForce GTX 1650以上
- ミドル用途(ゲーム+配信+Live2D):NVIDIA GeForce RTX 3050~NVIDIA GeForce RTX 3060
- ハイエンド(3Dモデル+高画質配信):NVIDIA GeForce RTX 4070以上
NVIDIAのRTXシリーズには「NVENC」というハードウェアエンコード機能があり、CPU負荷を大きく減らしてくれます。配信の安定性を重視するなら、NVIDIA製GPUが断然おすすめです。
メモリとストレージ:快適さの裏方を忘れずに
配信ソフト・モデル制御ソフト・ゲーム・ブラウザを同時に開くと、メモリ消費は一気に跳ね上がります。最低でも16GB、できれば32GBあると安心です。
また、録画データや配信素材は想像以上に容量を食います。
- SSD:1TB以上(起動や読み込みが高速)
- HDD:動画保存用に2TB以上あると便利
録画をよくする人や、動画編集も並行する人は、最初から大きめのストレージを選んでおくと後悔しません。
冷却・電源・拡張性も重要なチェックポイント
長時間の配信や高負荷な作業では、PC内部が高温になります。冷却が弱いとパフォーマンスが落ちるだけでなく、寿命にも影響します。
- ケース内のエアフロー(風の流れ)がしっかりしているか
- 電源容量は600W以上、80PLUS認証があるか
- ファンやクーラーの性能が十分か
また、将来GPUを交換したり、メモリを増設したりする可能性があるなら、拡張性のあるデスクトップ型を選びましょう。ノート型は持ち運びに便利ですが、冷却・拡張の面では不利です。
モニタ・周辺環境も合わせて整える
PC本体が整っても、周辺環境が弱いと配信の快適さは半減します。
- モニタは2台以上あると便利(片方で配信管理、もう片方でゲーム画面)
- 高解像度・高リフレッシュレートのモニタなら、映像が滑らか
- マイクやWebカメラ、照明機材なども品質を意識すると、配信の印象が格段にアップ
特に顔トラッキングを使う場合は、明るい照明と解像度の高いカメラが動作精度に直結します。
用途別おすすめスペック目安
ライト層(雑談・歌配信中心)
- CPU:Intel Core i5/AMD Ryzen 5 5600X
- GPU:NVIDIA GeForce GTX 1650〜NVIDIA GeForce RTX 3050
- メモリ:16GB
- SSD:500GB以上
→ VTuberを「体験的に始めてみたい」人におすすめ。
中級層(ゲーム+Live2D配信)
- CPU:Intel Core i7 13700/AMD Ryzen 7 7700X
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 3060〜NVIDIA GeForce RTX 4070
- メモリ:32GB
- SSD:1TB+HDD2TB
→ 安定した画質で配信したい、録画もしたい人向け。
上級層(3Dモデル・高画質配信・動画編集も)
- CPU:Intel Core i9/AMD Ryzen 9
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti以上
- メモリ:32GB〜64GB
- SSD:1TB以上+HDD併用
→ プロ志向のVTuberや長期的な活動を考えている人に最適。
VTuberに人気のおすすめゲーミングPC
1. NEXTGEAR JG-A5G6T(マウスコンピューター)
Intel Core i7+NVIDIA GeForce RTX 4070搭載で、3Dモデル配信にも余裕。冷却性能も高く、長時間配信に強い。
価格:16万円台〜。初めから「本格派」を目指したい人に。
2. ASUS G13CHR(ASUS)
NVIDIA GeForce RTX 4060搭載で、ゲーム配信とLive2D配信を両立。デザイン性も高く、静音性に優れた構造が魅力。
価格:17万円前後。中級者向けのバランスモデル。
3. LEVEL-M1P5-R45(パソコン工房)
NVIDIA GeForce RTX 3060クラスのGPUを搭載したミニタワー型。省スペースでも十分な性能で、コスパが高い。
価格:12万円前後。これから配信を始めたい層に人気。
4. NEWLEAGUE ゲーミングデスクトップ
AMD Ryzen 5 5600G+16GBメモリ構成。エントリー向けながら、Live2Dや軽いゲーム配信には十分。
価格:8万円前後。まずはVTuber活動を試してみたい人にぴったり。
失敗しない選び方のコツ
- スペックをケチらない
配信やモデル制御は思った以上に重い処理。余裕のある構成を選ぶほど安定します。 - 冷却と静音を軽視しない
配信中にファン音がうるさいとストレスになります。冷却バランスも重要。 - 将来を見据える
3Dモデルや動画編集を始める予定があるなら、最初から拡張性のある構成を。 - 信頼できるメーカーを選ぶ
マウスコンピューターやパソコン工房など、国内サポートがあるメーカーなら安心です。
まとめ:VTuber活動に最適なゲーミングPCの選び方とおすすめモデル
VTuber活動を快適に行うには、性能・安定性・拡張性の3つが鍵です。
CPUはIntel Core i7/AMD Ryzen 7以上、GPUはNVIDIA GeForce RTX 3060〜NVIDIA GeForce RTX 4070クラス、メモリは32GBを目安にすれば、多くのVTuber活動を快適にこなせます。
また、冷却や電源、周辺機器までトータルで整えることで、配信のクオリティが格段に上がります。
「これからVTuberとして本格的に活動を始めたい」「自分の世界を映像で表現したい」──そんな人は、まず自分のスタイルに合ったゲーミングPCを選ぶことから始めてみましょう。
あなたの“理想の配信環境”は、正しい一台選びから始まります。
