「ゲーミングPCを始めたいけど、何を揃えればいいのかわからない」——そんな悩みを持つ人は多いはず。
パソコンでゲームを遊ぶには、単にPC本体を買うだけでは足りません。快適に、そして長く楽しむためには、周辺機器や環境づくりも重要なポイントです。
この記事では、ゲーミングPCに必要なものを初心者向けにわかりやすく解説します。スペックの選び方から周辺機器、環境づくりまで、これを読めば何を揃えればいいかがすぐにわかります。
ゲーミングPCを始めるなら、まず必要なものを整理しよう
最初に押さえておきたいのは「ゲーミングPCを構成する3つの柱」です。
それは、PC本体・周辺機器・快適なプレイ環境。
- PC本体：ゲームを動かす中枢となるマシン。CPUやGPU、メモリなどのパーツで性能が決まります。
- 周辺機器：モニター、マウス、キーボード、ヘッドセットなど。操作や映像体験を支える重要な要素です。
- プレイ環境：ネット回線、椅子やデスク、冷却や配線管理など、快適さを左右する要素。
この3つをバランスよく揃えることで、初めて「快適なゲーミング環境」が完成します。
1. PC本体に必要な主要パーツを理解しよう
ゲーミングPCの心臓部となるのが「パーツ構成」です。どのパーツを選ぶかで、ゲームの快適さがまったく変わります。
CPU（プロセッサ）
ゲームの処理や操作レスポンスを支える頭脳部分。
最新のゲームではマルチコア性能よりも「シングルコア性能」が重要になることが多く、Intel Core i5以上またはRyzen 5以上のグレードが人気です。
ただし、動画編集や配信も考えるなら上位モデルを検討しましょう。
GPU（グラフィックボード）
映像処理を担当し、画質やフレームレートを大きく左右するのがGPU。
「NVIDIA GeForce」や「AMD Radeon」が主流です。
フルHDで遊ぶなら中位モデル（RTX 4060）でも十分。4Kや高リフレッシュレートを目指すなら上位クラスを選びましょう。
メモリ（RAM）
ゲーム中のデータを一時的に保管する領域。
8GBでは足りず、最低16GB以上を推奨。
複数のアプリを同時に動かす人や配信をするなら32GBも視野に。
ストレージ（SSD）
データを保存する場所。今やHDDではなくSSDが必須。
ロード時間を大幅に短縮できるので、ゲームの切り替えもスムーズです。
容量は最低500GB、できれば1TBあると安心です。
マザーボードと電源ユニット
マザーボードは各パーツをつなぐ基盤で、対応するCPUやメモリの規格を必ず確認。
電源ユニットは安定性の要。容量は600W〜850Wが目安で、余裕を持って選びましょう。
冷却システム
高性能なパーツほど発熱します。
空冷でも十分ですが、静音性や高負荷時の安定を求めるなら水冷もおすすめです。
ケース内のエアフローを意識して、ホコリ対策も忘れずに。
2. 初心者が揃えるべき周辺機器
本体が整ったら、次は周辺機器。
ここを妥協すると、せっかくの高性能PCも性能を発揮できません。
モニター
ゲームの映像を映し出す最前線。
解像度（フルHD／WQHD／4K）とリフレッシュレート（60Hz／144Hz／240Hz）が重要です。
特にFPSやアクションなら、144Hz以上を選ぶと動きが滑らかになります。
マウス
普通のマウスでも操作はできますが、ゲーミングマウスは軽量で精度が高く、クリックの反応も速いです。
DPI（感度）を調整できるモデルなら、自分好みの操作性に設定できます。
キーボード
ゲーム中の入力を支える要です。
メカニカルスイッチタイプは押し心地が良く、耐久性も高いのが特徴。
赤軸・青軸など好みで選びましょう。
ヘッドセット・イヤホン
音の定位感（敵の足音や銃声の方向）を感じ取るために欠かせません。
マイク付きのモデルならボイスチャットにも便利。
没入感を求めるならノイズキャンセリング対応もおすすめです。
ゲームパッド
アクションやレースゲームではコントローラー操作が快適。
PC対応のXboxやPlayStationコントローラーを使う人も多いです。
3. ネット環境と快適なプレイスペースづくり
どんなに高性能なPCでも、ネット環境が不安定ではオンラインゲームは快適に遊べません。
ネット回線
オンライン対戦をするなら、有線LAN接続が理想。
通信速度は下り30Mbps以上、Ping値50ms以下が目安。
Wi-Fiを使うならルーターの性能にも注意し、5GHz帯に対応したモデルを選びましょう。
デスク・チェア
長時間プレイするなら、体への負担を減らす環境づくりが大切。
ゲーミングチェアは背中を支えてくれるので、姿勢が安定します。
モニターの高さを目線に合わせると、肩や首の疲労を軽減できます。
配線・冷却環境
PCは熱がこもりやすい機械です。
通気性の良い位置に設置し、ホコリが溜まりにくいよう定期的に掃除を。
ケーブルを整理することで、デスク周りもすっきりします。
4. 初心者が失敗しやすいポイントと対策
ゲームの推奨スペックを確認しない
ゲームごとに「必要スペック」と「推奨スペック」が公式に発表されています。
スペック不足のPCを選ぶと、カクついたり動作が不安定になります。
購入前に、遊びたいゲームの推奨スペックを必ずチェックしましょう。
周辺機器を軽視する
「PCさえ高性能なら大丈夫」と思いがちですが、操作性や見やすさが悪ければ快適さは半減します。
特にモニターとマウスは、実際のプレイ体験を大きく左右します。
電源と冷却をケチる
安い電源は故障やパーツ破損のリスクがあります。
冷却が不十分だと熱で性能が下がり、寿命も短くなります。
安全性と安定性は“見えないけど最も重要”な部分です。
ノートPCで妥協してしまう
ノート型ゲーミングPCもありますが、拡張性や冷却性能はデスクトップに劣ります。
長期的に使うなら、デスクトップのほうが安定しておすすめです。
5. 予算の目安と優先順位
初期投資を抑えたい人も多いと思います。
以下は、初心者が一式揃える際の大まかな目安です。
- 本体（ミドルスペック）：15〜25万円
- モニター：2〜6万円
- マウス・キーボード：1〜3万円
- ヘッドセット：5,000円〜2万円
- デスク・チェア：2〜5万円
合計で20〜30万円程度が目安になります。
最初から全部揃えなくてもOK。
まずは「ゲームを快適に遊べる最小構成」からスタートし、後からアップグレードしていく方法もおすすめです。
6. 長く使うためのメンテナンスと工夫
せっかく揃えたゲーミングPCも、メンテナンスを怠ると性能が落ちます。
定期的にやっておきたいことは次のとおりです。
- ケース内のホコリを掃除する
- ドライバーやOSを最新状態に保つ
- ケーブルの接触不良がないか確認する
- 温度管理ソフトでCPU・GPUの温度をチェックする
また、性能をフルに発揮するためにBIOSやメモリ設定（XMPなど）を見直すのも効果的です。
少しの工夫で、長く安定して使えるようになります。
ゲーミングPCに必要なものを揃えて、理想の環境を手に入れよう
ここまで紹介した内容を整理すると、ゲーミングPCに必要なものは大きく分けて次の3つ。
- PC本体（CPU・GPU・メモリ・ストレージなど）
- 周辺機器（モニター・マウス・キーボード・ヘッドセットなど）
- 快適なプレイ環境（ネット回線・デスク・冷却・配線整理）
これらを揃えることで、ストレスなくゲームを楽しむ環境が完成します。
最初は難しそうに感じても、1つずつ理解していけば大丈夫。
自分に合ったスペックと機材を選び、思い通りに動くマシンでプレイできた瞬間、きっと「買ってよかった」と感じるはずです。
今日から少しずつ、理想のゲーミング環境を作っていきましょう。
