「なんかiPhoneの動きがおかしい」
「知らないアプリが勝手に増えてる…」
「画面が勝手にスクロールするんだけど、これってまさか…」
そんな経験、ありませんか?もし今まさにこの記事を読んでいるあなたが、そういった症状に遭遇して不安でたまらないとしたら、まずは落ち着いてください。
結論から言うと、正しい手順で対処すれば、ほとんどの「乗っ取り」は防げますし、被害を最小限に抑えられます。
この記事では、実際にiPhoneが乗っ取られたかもしれないと感じた時に、今すぐやるべき5つの初期対応と、逆に絶対にやってはいけないNG行動を、具体的な手順付きで解説します。
最後には再発を防ぐ習慣についてもまとめているので、ぜひ最後まで読んで、あなたの大事なiphoneを守ってください。
本当に乗っ取り?まずは症状をチェックしよう
焦ってしまう気持ちはすごくわかります。でも、最初にやるべきは「症状の確認」です。全ての異常が悪意ある乗っ取りとは限りません。以下のような症状が出ていたら、乗っ取りを疑うべきサインです。
乗っ取りを疑う5つの警告サイン
- 見覚えのないアプリが勝手にインストールされている
自分でダウンロードした覚えがないのに、知らないアプリがホーム画面に増えていたら危険信号です。 - ブラウザを開いてもいないのに広告や警告画面が大量に出る
SafariなどでWebサイトを見ている時に、突然「ウイルスに感染しました」「iPhoneが危険です」といった警告画面が消えなくなったら、それは「サポート詐欺」の可能性が高いです。 - 極端に動作が重い、バッテリーの減りが異常に早い
何か裏で悪さをするアプリが動いていると、バッテリー消費が激しくなったり、動作がもっさりすることがあります。もちろん、OSアップデート直後などは仕方ない部分もありますが、心当たりがないなら注意が必要です。 - Apple IDのパスワードが突然無効にされた
「パスワードが間違っています」と表示されてログインできない。これは、誰かがあなたのアカウントを乗っ取ろうとしている、あるいはすでにパスワードを変更されてしまった可能性があります。 - 知らない請求が来ている
iTunes StoreやApp Storeの請求に、身に覚えのないアプリ内課金や購入履歴があったら、それは完全にアカウントが悪用されています。
これらのうち、一つでも当てはまるものがあれば、この後の初期対応をすぐに実行してください。
今すぐやるべき初期対応5選
ここからは、実際に乗っ取りが疑われる場合に取るべき行動を、優先順位順に解説します。順番通りにやることが大切です。
【最優先】ネットワークを遮断する
まず最初に、攻撃者との通信を完全に絶ってください。
やり方は簡単です。
コントロールセンターを開いて、機内モードのアイコン(飛行機マーク)をオンにするだけです。これでWi-Fiもモバイル通信も全て遮断されます。
もし攻撃者が遠隔操作していたとしても、これで操作できなくなります。緊急時はまずこれを習慣にしましょう。
【最重要】不審な「構成プロファイル」を削除する
ここが一番の肝です。実はiPhoneの乗っ取りで最も多い原因の一つが、この「構成プロファイル」の悪用。これは企業や学校が設定を配布するための正式な機能なんですが、悪意のある人がこれを利用して、あなたのiphoneを遠隔操作できる状態にしてしまうケースがあるんです。
今すぐ以下の手順で確認してください。
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「VPNとデバイス管理」(古いiOSだと「プロファイル」)をタップ
ここに、「構成プロファイル」という項目が表示されているかどうかを確認してください。
もし何か表示されていて、それが勤務先や学校から公式に配布されたもの(例:会社のメール設定用)など、身に覚えのないものだったら、それは危険なプロファイルです。
削除方法:
表示されているプロファイルをタップすると、詳細が出てきます。その中に赤い文字で 「プロファイルを削除」 というボタンがあるので、タップして削除してください。パスコードを求められたら入力しましょう。
もしこの項目が最初からなければ、この手順はスキップして大丈夫です。何もないことが正常です。
Apple IDのパスワードをすぐに変更する
ネットワークを遮断し、怪しいプロファイルを消したら、次はApple IDのパスワードを変更します。
ここで注意点!
もし今使っているiphoneが乗っ取られている可能性があるなら、その端末自体からパスワードを変更するのは危険です。 キーロガーのようなもの仕込まれていると、新しいパスワードまで盗まれる可能性があるからです。
安全な変更方法:
- 別のApple製品(iPadやMac) を持っていたら、そちらから変更する。
- パソコンなどからAppleの公式サイト 「iforgot.apple.com」 にアクセスして変更する。
- どうしてもその端末でやるしかない場合は、変更後すぐにこの後の手順で端末を確認してください。
パスワードは、これまで使ったことのない、推測されにくい強力なものにしましょう。
サインインしているデバイスを確認・削除する
パスワードを変更したら、あなたのApple IDでログインしている端末を全部チェックします。
手順:
「設定」→ 一番上の自分の名前(Apple ID)をタップ → 下の方にスクロールすると、現在このアカウントでサインインしている全デバイスのリストが表示されます。
この中に、見覚えのない地名(例:見知らぬ国の都市名)や、自分が持っていない機種名が表示されていないか、よく確認してください。
もし心当たりのない端末があったら、その端末をタップして「アカウントから削除」を実行してください。これで、その端末からあなたのiCloud写真や連絡先などを見られることはなくなります。
支払い情報を確認・削除する
最後に、財産を守ります。
「設定」→ 自分の名前(Apple ID)→ 「支払いと配送」 を開いてください。
ここに登録されているクレジットカード情報が、自分のものだけか確認します。もし見知らぬカードが登録されていたら、即座に削除してください。
不安な場合は、一度すべてのカード情報を削除してしまい、必要な時に再登録するのも手です。または、App Storeのチャージ(Apple ID残高)だけを使って買い物するようにすれば、カード情報を抜かれるリスクはゼロになります。
絶対にやってはいけないNG行動
ここまでは「やるべきこと」を解説しました。しかし、これから紹介する「やってはいけないこと」をやってしまうと、すべてが水の泡になります。絶対に守ってください。
画面に表示された電話番号に電話しない
「サポート詐欺」の典型パターンです。
ブラウザを開いたら突然大きな警告音と共に 「このiPhoneはウイルスに感染しました。至急サポートセンターに電話してください」 といった画面が出てくることがあります。
絶対にその番号に電話しないでください。
電話をかけてしまうと、オペレーターを名乗る詐欺師が親切にサポートすると言いながら、あなたの個人情報を聞き出したり、さらに悪質なアプリをインストールするよう誘導してきます。画面が消せなくても、慌てずに強制的にブラウザを閉じるか、機内モードにしましょう。
指示された番号に送金・電子マネーを購入しない
これもサポート詐欺の最終目的です。
「ウイルス除去にはサポート契約が必要です」「料金は電子マネーで支払えます」といったセリフで、コンビニなどで電子マネーを買わせようとします。
Appleをはじめ、正規のIT企業が電子マネーでの支払いを求めることは絶対にありません。 もしそう言われたら、100%詐欺です。絶対に応じないでください。
身に覚えのない確認コードを入力/伝えない
あなたのiphoneに、見知らぬ番号からSMSで 「Apple ID確認コード:123456」 のようなメッセージが突然届くことがあります。
これは、誰かがあなたのパスワードを使ってログインしようとしていて、2段階認証の壁を突破するために、このコードをあなたに入力させようとしている(あるいは電話で聞き出そうとしている)状態です。
絶対にこのコードを他人に伝えてはいけません。 また、見に覚えのないコード入力を求められても、絶対に入力しないでください。
これで本当に大丈夫?事後の確認と二次被害の防止
初期対応が終わったら、本当に乗っ取りが解除されたか確認しましょう。そして、万が一情報が漏れていた場合の二次被害にも備える必要があります。
漏洩した可能性がある情報とその後の対応
- 連絡先が漏れた場合
あなたの友達や知人を装って、あなたの連絡先リストに詐欺メール(スミッシング)が送られる可能性があります。「もしもし、○○だけどアドレス変わった?」など、不審な連絡が知人からあったら、あなたの連絡先が悪用されているサインかもしれません。 - 写真・動画が漏れた場合
個人情報が流出した不安がある場合は、最寄りの警察署のサイバー犯罪相談窓口(#9110) に相談してみてください。 - クレジットカード情報が漏れた場合
すぐにクレジットカード会社の明細を確認してください。身に覚えのない少額の請求がないか、特に注意深く見てください(テスト引き落としされることがあります)。もし不正利用の形跡があれば、すぐにカード会社に連絡して利用停止と再発行を依頼しましょう。
Appleサポートに連絡すべきケース
以下のような場合は、自力での解決が難しいかもしれません。迷わずAppleの公式サポートに連絡してください。
- 自分でどうしても怪しいプロファイルが削除できない
- 知らない間に高額なアプリ内課金が発生している
- Apple IDが完全にロックされ、復旧方法のメールすら届かない
Appleサポート連絡先: 0120-277-535(iPhoneからは電話アイコンから掛け直せます)
なぜ乗っ取りは起きた?原因を知り再発を防ぐ習慣
最後に、なぜ自分が狙われたのか、その原因を理解し、二度と被害に遭わないための習慣を身につけましょう。
よくある原因4パターン
- フィッシング詐欺
「Apple IDに問題があります。こちらで確認を」といった、本物そっくりの偽メールやSMSのリンクをクリックし、偽のログイン画面でIDとパスワードを入力してしまう。これが最も多い原因です。 - 不正なプロファイルのインストール
アダルトサイトや違法な動画サイトなどで、「動画を見るために必要なアプリです」などと誘導され、構成プロファイルをインストールさせられてしまうパターン。 - サポート詐欺
先ほども説明した、警告画面を表示させて電話させ、遠隔操作ソフトを入れられたり、不正なプロファイルを入れられたりする手口です。 - パスワードの使い回し
他のウェブサービス(ショッピングサイトやSNSなど)で使っていたパスワードをApple IDにも使い回していると、どこかのサービスから情報が漏れた際に、その組み合わせでApple IDにもログインされてしまいます。
未来の自分を守るための3つの予防策
- 二要素認証を必ずONにする
「設定」→ 自分の名前(Apple ID)→「サインインとセキュリティ」→「二要素認証」が有効になっているか確認しましょう。これがONになっていれば、パスワードが漏れても、あなたの信頼するデバイスで承認しない限りログインを許しません。絶対に有効にしてください。 - 不審なリンクは絶対にクリックしない
メールやSMSに届いたリンクは、送信元が正規のものかどうか、URLのドメインをよく見て判断する習慣をつけましょう。Appleからの公式メールは、大抵「@apple.com」で終わります。 - iOSとアプリは常に最新に
「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」で、常に最新のiOSにしておくことが、最新のセキュリティ対策を施すことにつながります。
もし今この記事を読んで不安な方は、もう一度「初期対応5選」の手順を一つずつゆっくり実行してみてください。
それでも解決しない場合、一人で悩まずにAppleサポートや警察の相談窓口を頼ってください。あなたの大事なiphoneを守れるのは、あなた自身です。
