外でもサクッと動画を見たり、資料をチェックしたり。最近「セルラーモデルのタブレット」という言葉をよく耳にしませんか?
タブレットといえばWi-Fi接続が一般的ですが、実はスマホのようにSIMを入れて通信できるモデルもあるんです。今回はその“セルラーモデル”について、Wi-Fiモデルとの違いから選び方、人気の機種まで一気に解説します。
セルラーモデルのタブレットってどんなもの?
まず基本から。セルラーモデルのタブレットとは、スマホと同じようにモバイル回線(4G/LTEや5G)に直接つながるタブレットのことです。
Wi-Fiがなくても、SIMカードやeSIMを使ってキャリアの通信網にアクセスできます。
一方のWi-Fiモデルは、名前の通りWi-Fiがある環境でのみネット接続できるタイプ。
つまり、家やカフェ、会社など無線LANが整っている場所では問題なく使えますが、外出中はWi-Fiがないとネットに繋がりません。
セルラーモデルなら、スマホのようにどこでも通信できる。これが一番大きな違いです。
Wi-Fiモデルとの違いをもう少し詳しく
通信方法
- セルラーモデル:モバイル通信+Wi-Fiの両方を利用可能
- Wi-Fiモデル:Wi-Fiのみ利用可能
SIMカードの有無
セルラーモデルはSIMスロット(またはeSIM)を搭載し、通信契約を結ぶことで外出先でも使えます。Wi-Fiモデルにはスロットがありません。
GPS機能の差
セルラーモデルは本体にGPSチップを搭載していることが多く、ナビや位置情報アプリが正確に使えます。Wi-Fiモデルでは位置情報がWi-Fi電波をもとに推定されるため、精度が下がることがあります。
価格と維持費
セルラーモデルは同シリーズのWi-Fiモデルよりも本体価格が数千円〜数万円高い傾向があります。さらに、モバイルデータ通信を利用するには毎月の通信料金が発生します。
Wi-Fiモデルは初期費用のみでランニングコストがかかりません。
外観の違い
iPadなどでは、セルラーモデルの背面にアンテナライン(細い線)があることが多く、見分けるポイントになります。
セルラーモデルのメリット
1. どこでもインターネットにつながる
最大のメリットはこれ。Wi-Fiがなくてもネット接続できるので、移動中の車内や屋外でも動画視聴・オンライン会議・メール確認などが可能です。
カフェや公共Wi-Fiのようにセキュリティを気にせず使えるのも安心ポイント。
2. スマホのテザリングが不要
Wi-Fiモデルを外で使う場合、スマホのテザリングでつなぐのが一般的ですが、これには手間がかかり、スマホのバッテリーも減りやすい。
セルラーモデルなら単体で通信できるので、テザリングの手間から解放されます。
3. GPS機能が充実
ナビアプリや地図アプリを頻繁に使う人にとって、GPS精度の高いセルラーモデルは便利。出張や旅行での道案内にも役立ちます。
セルラーモデルのデメリット
1. 本体価格が高い
同じシリーズでもWi-Fiモデルより価格が上がる傾向があります。特にiPadなど人気機種では差が明確です。
2. 通信契約の手間と月額費用
格安SIMやキャリア契約が必要になり、データ通信量に応じた料金が発生します。使い方によっては毎月のコストがかさむことも。
3. バッテリー消費がやや多い
モバイル通信はWi-Fiより電力を消費するため、バッテリー持ちに影響することがあります。
長時間の使用時は充電環境を意識する必要があります。
どんな人にセルラーモデルが向いている?
- 外出や出張が多く、どこでも仕事やネットをしたい人
- テザリングの手間をなくしたい人
- ナビアプリを頻繁に使う人
- スマホのデータ通信をあまり共有したくない人
逆に、自宅やオフィスなどWi-Fi環境でしか使わない場合はWi-Fiモデルで十分。
特に自宅学習や動画鑑賞が中心なら、コスパの面でもWi-Fiモデルがおすすめです。
セルラーモデルの通信方式と対応回線
最近のセルラータブレットは4Gだけでなく5G対応も増えています。
5Gは高速通信と低遅延が魅力ですが、エリアによってはまだ4G接続になることもあります。
5G対応機種を選ぶ際は、普段の行動範囲が5Gエリアかどうかを確認しておきましょう。
また、SIMカードだけでなくeSIM対応モデルも拡大中です。物理カードが不要で、オンラインで契約・開通できるため、乗り換えや旅行時の一時利用にも便利です。
セルラーモデルでおすすめのタブレット
2025年現在、日本国内で人気のセルラー対応タブレットをいくつか紹介します。
iPad(Wi-Fi + Cellularモデル)
Apple製タブレットの定番。安定した通信性能と豊富なアクセサリー、iCloud連携のしやすさが魅力です。
AirやProなど幅広いラインナップがあり、ビジネス・学習・クリエイティブ用途すべてに対応します。
Lenovo Tab P11 5G
5G通信に対応しながら価格も手ごろ。10インチ前後の画面で映像も見やすく、外でも快適に使えます。
ペン入力対応で、ノート代わりに使う人も多い人気機種です。
Galaxy Tab A9+ 5G
Samsungの人気シリーズ。Androidタブレットの中でも動作が安定しており、画面の美しさや音質の良さに定評があります。
BMAX MaxPad
コスパ重視派に人気。SIMを挿してすぐに使える手軽さが魅力で、日常使いにちょうどいいスペックです。
どのモデルも通信対応状況や周波数帯が異なるため、購入前に利用するキャリア(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天など)で対応を確認しておくと安心です。
セルラーモデルの契約方法
タブレット単体で通信するには、SIM契約が必要です。
主な方法は以下の2つ。
- キャリアで契約:docomo、au、SoftBankなどでタブレット専用プランを契約。安定性は高いですが料金はやや高め。
- 格安SIMを利用:mineo、IIJmio、OCNモバイルONEなど。月額コストを抑えたい人におすすめです。
最近はデータ専用SIMも豊富で、音声通話が不要なタブレット利用にぴったり。短期利用ならプリペイドSIMという選択肢もあります。
セルラーモデルとWi-Fiモデル、結局どっちがいい?
選ぶポイントは「どこでどれくらい使うか」。
もし自宅や職場などWi-Fi環境が整っていて、外での利用が少ないならWi-Fiモデルで十分です。
一方、通勤時間や出張中、外での作業が多い人はセルラーモデルを選んで後悔しません。
コストを抑えたい場合は、Wi-Fiモデル+スマホのテザリングという組み合わせもありですが、頻繁に使うなら通信内蔵のほうが便利です。
セルラーモデルのタブレットとは?まとめと今後の展望
セルラーモデルのタブレットとは、SIMを入れて単体で通信できるタブレットのこと。
Wi-Fiモデルとの最大の違いは「いつでも、どこでもインターネットが使える」点にあります。
価格や契約の手間は増えますが、テザリング不要で外出先でも快適に使えるのは大きな魅力です。
今後は5G対応やeSIMの普及により、セルラーモデルはさらに身近な存在になっていくでしょう。
使うシーンに合わせて、自分にぴったりのタブレットを選んでください。
