ついに登場した「Garmin Instinct 3 Dual Power」。
ソーラー充電に対応し、過酷なアウトドア環境でも“電池切れ知らず”を目指したタフなスマートウォッチだ。
一方で同シリーズには、カラーディスプレイを採用した「AMOLEDモデル」もラインナップされている。
この記事では、両者の違いをわかりやすく整理しながら、「どんな人にどちらが合うのか」を掘り下げて紹介していく。
Instinctシリーズの新世代、3つの顔
GarminのInstinctシリーズは、耐久性と機能性のバランスで長年人気を集めてきた。
2025年に登場した「Instinct 3」シリーズは、従来モデルを大きく進化させ、用途に合わせて選べる3タイプに拡張されている。
- Dual Power（ソーラー充電対応）
- AMOLED（有機ELディスプレイ）
- Eモデル（基本機能に絞ったエントリーバージョン）
このうち、Dual Powerは“電源のない場所でも動き続けること”を目的に設計された、シリーズの中でも最もアウトドア寄りのモデルだ。
登山やキャンプ、トレイルラン、バイクツーリングなど、自然の中で使うことを想定している。
Instinct 3 Dual Powerの魅力とは？
ソーラー充電で“ほぼ無限”の稼働時間
Dual Power最大の特徴は、第三世代のソーラーパネルを搭載している点。
Garminによると、スマートウォッチモードでは「理論上、無制限稼働」も可能とされる。
実際には日照条件によるが、晴天下でのアウトドア活動であれば、数週間単位で充電せずに使い続けられる。
長時間の登山や旅では、コンセントを探す手間がストレスになる。
Dual Powerなら、太陽光さえあればバッテリー残量を気にせずに活動できる。
これは、アウトドアウォッチとしての最大の安心感だ。
タフネス設計で過酷な環境にも強い
ケースは繊維強化ポリマー製で、ガラスには傷に強い「Corning Gorilla Glass DX」を採用。
防水は100m（10気圧）に対応し、米軍の耐久基準「MIL-STD-810」をクリアしている。
極端な寒暖差や衝撃にも耐えられる構造で、まさに“現場で使える”腕時計だ。
さらに、白・赤2色のLEDライトを内蔵。
夜間の行動やテント内の照明など、細やかな使い勝手も追求されている。
操作は物理ボタンで確実に
Instinctシリーズ伝統の5ボタン操作を継承。
手袋をしていても、濡れていても、確実に操作できる。
最新のタッチスクリーンに慣れた人には少し硬派に感じるかもしれないが、実際のフィールドではこの操作性の方が信頼できる。
ディスプレイの違い：MIPとAMOLED
Dual PowerはモノクロのMIP（Memory-in-Pixel）ディスプレイを採用。
日光下でも反射して見やすく、消費電力が非常に少ないのが特徴だ。
一方、AMOLEDモデルはカラーで解像度が高く、グラフや通知の視認性に優れる。
MIPは“実用性”、AMOLEDは“快適性”。
どちらを選ぶかは、使うシーンで変わる。
- 屋外中心・長時間駆動を重視 → Dual Power（MIP）
- 室内中心・見やすさやデザイン性重視 → AMOLEDモデル
このディスプレイ選択こそ、Instinct 3シリーズの象徴的な分岐点だ。
バッテリー性能の違い
AMOLEDモデルのバッテリーは、スマートウォッチモードでおよそ18〜24日程度。
一般的なスマートウォッチとしては長持ちだが、Dual Powerのソーラー充電と比較すると短めだ。
Dual Powerは、太陽光を活かせば“電源フリー生活”も夢ではない。
登山や長距離ツーリングで「バッテリー切れ」が起こらない安心感は圧倒的。
AMOLEDは、日常生活やトレーニングなど、定期的に充電できる環境での使いやすさが光る。
健康・運動トラッキング機能
Instinct 3シリーズ全体で、心拍数、血中酸素レベル、ストレス、睡眠などの測定に対応している。
Dual Powerにも同様の機能が備わっており、アウトドアだけでなく普段使いにも十分対応できる。
ただし、搭載センサーは第4世代で、最新フラッグシップのような医療級の精度やECG（心電図）機能は非搭載。
それでも、登山時の心拍変動や日常の睡眠トラッキングなど、健康管理に必要な機能はしっかりカバーされている。
Dual Powerが向いているユーザー像
- 電源の確保が難しい環境で活動する人
- 登山やキャンプ、トレイルラン、バイクツーリングが趣味の人
- “充電を気にせず使いたい”という安心感を求める人
- タフで頑丈な道具が好きな人
Dual Powerは、まさに「道具としてのスマートウォッチ」を求める人にぴったりだ。
派手さよりも信頼性、最新技術よりも長期運用を重視する――そんな価値観に合う。
AMOLEDモデルが向いている人
一方で、AMOLEDモデルは次のような人におすすめだ。
- ランニングやフィットネスなど、トレーニング中心のライフスタイル
- カラフルなグラフや通知を見やすく確認したい人
- 普段づかいでのデザイン性・快適さを重視する人
- 定期的に充電することが苦にならない人
Dual Powerと違ってソーラー充電は非対応だが、見た目の美しさと表示のわかりやすさは格別。
仕事中の通知確認や街中での装着にもマッチしやすい。
両者の選び方まとめ
Instinct 3 Dual PowerとAMOLEDモデル、どちらを選ぶべきか。
迷ったときは「どこで」「どのくらい」使うかで決めよう。
- アウトドア中心 → Garmin Instinct 3 Dual Power
→ 太陽の下で長期間動かす。電池切れの不安なし。タフな使い方に最適。 - 日常中心 → AMOLEDモデル
→ 見やすく、スタイリッシュ。通勤やランニングなどの都市生活で快適。
どちらもGPS精度や基本機能は共通なので、優先順位は“見た目”と“バッテリー”で決めるのがわかりやすい。
Instinct 3シリーズがもたらす新しい選択肢
これまでのInstinctシリーズは「ソーラー一択」という印象が強かった。
しかし今回、Dual PowerとAMOLEDという2つの方向性が明確に分かれたことで、より幅広いユーザーに届く製品となった。
Dual Powerは「自然の中で使うツール」。
AMOLEDは「街とトレーニングをつなぐデバイス」。
用途の違いがはっきりしているからこそ、自分のライフスタイルに合った選択がしやすい。
その明確な棲み分けこそ、Instinct 3シリーズ最大の魅力だ。
太陽が味方になる“Dual Power”という発想
スマートウォッチの進化は、便利さやデザイン性ばかりが注目されがちだ。
だがDual Powerは、“電源から解放される”という新しい価値を提示した。
コンセントを気にせず、自然の中で使い続けられる。
それは、テクノロジーを自然と共存させるGarminらしい哲学の表れでもある。
Dual Powerは、ただの時計ではない。
「どこに行っても、どんな環境でも、自分の相棒でいてくれる」――そんな信頼感を求める人にこそふさわしいモデルだ。
ガーミン Instinct 3 Dual Power登場！AMOLED搭載モデルとの違いを比較解説（まとめ）
Garmin Instinct 3 Dual Powerは、アウトドアウォッチの理想を突き詰めた“実用の完成形”。
太陽光で動き続ける安心感、MIL規格の堅牢設計、長時間駆動。
それらが融合した結果、日常でも自然でも頼りになる一本が誕生した。
一方、AMOLEDモデルは“見やすさ”と“快適さ”を追求した進化系。
どちらも同じシリーズながら、性格はまったく異なる。
もしあなたが「充電を気にせず冒険したい」と思うなら、Garmin Instinct 3 Dual Powerを。
「スマートに日常を管理したい」なら、AMOLEDモデルを。
どちらを選んでも、Garminの確かな技術と信頼性は変わらない。
自分のスタイルに合った一本を見つけ、日常も冒険ももっと自由に楽しもう。
