ランニングウォッチ界の定番ブランド「Garmin（ガーミン）」から登場した Forerunner 165 と Forerunner 265。
どちらもAMOLEDディスプレイを搭載した最新モデルとして人気を集めていますが、「価格が約2万円違うのはなぜ？」「性能差はどれくらい？」と迷っている人も多いはず。
この記事では、実際の機能や性能、使い勝手、そしておすすめの選び方までを徹底的に比較していきます。
初心者から経験者まで、どちらを選ぶべきかがはっきりわかる内容です。
デザイン・サイズ・重さの違い
まず見た目の違いから。
Forerunner 165 はコンパクトで軽く、直径43mm・重さ約39g。対して Forerunner 265 はやや大きめの46mmケースで、重量は約47gです。
画面サイズも異なり、165は1.2インチ、265は1.3インチ。数字上はわずかな差ですが、実際に並べると265の方が表示が広く、ランニング中でもペースや距離が見やすいのが特徴です。
一方、165は軽量で装着感がよく、細身の手首にも自然にフィットします。日常使いで時計の存在感を控えめにしたい人には165が向いています。
価格差は約2万円。その理由とは？
価格を比較すると、165は約3.5〜4万円前後、265は約6〜6.5万円ほど。
この差は単なるデザインやブランドの違いではなく、搭載されているセンサーやトレーニング機能の深さにあります。
265はより上位モデルに位置づけられ、ランナーやトライアスリート向けの高精度なデータ分析に対応。
165は日常のフィットネスや週末ランを想定した設計で、「必要十分」な性能を備えています。
GPS精度・測位性能の違い
ここが2モデルで大きく分かれるポイントです。
165はGPS、GLONASS、GalileoといったマルチGNSSに対応し、一般的なランニングでは十分な精度を発揮します。
一方の265は、マルチGNSSマルチバンド（L1＋L5）対応。これは2つの周波数を使って位置情報を補正する仕組みで、ビル街や山間部など、電波が乱れやすい環境でも高い測位精度を維持できます。
つまり、「街中や山道で走る」「正確なルートログを残したい」人には265が断然おすすめ。
反対に「公園や郊外でのランニング中心」という人なら165でも十分に正確です。
トレーニング機能の違い
Garminの真骨頂であるトレーニング機能も比較してみましょう。
Forerunner 165
- VO₂Max（最大酸素摂取量）
- 予想タイム表示
- リカバリータイム
- カスタムワークアウト
- 基本的な心拍・ペース・距離・時間計測
日常ランナーに必要な情報はほぼ網羅されています。これだけでも練習の質は十分に高められます。
Forerunner 265
上記に加えて以下の高度な機能を搭載：
- トレーニングレディネス（体の回復度を数値化）
- トレーニングステータス・負荷・負荷バランス
- 乳酸閾値（LT）推定
- ランニングパワー対応（センサー要）
- 詳細なランニングダイナミクス分析
これらは競技志向のランナーが「データを元にトレーニングを最適化する」ための機能。
一方で、初心者や気軽に走る層にはオーバースペックになることもあります。
スポーツ対応と拡張性
165はランニング・ウォーキング・サイクリング・スイムなど、日常的なアクティビティを幅広くカバー。
対して265はさらにトライアスロン、トレイルラン、マウンテンバイクなど、より多様なスポーツに対応します。
また、265はサイクリング時のパワーメーターやランニングポッドといった外部センサーとの互換性が広く、デバイス連携による計測精度や分析の深さが魅力です。
バッテリーと使用感
スマートウォッチモードでの公称稼働時間は、165が約11日、265が約13日。
GPS使用時はどちらも約20時間前後で、実使用では大差ありません。
ただ、265の方がバッテリー効率が良く、マルチバンドGPSや音楽再生を同時に使っても安定して長持ちします。
音楽機能を多用する人や、週に複数回長距離ランを行う人には、265の余裕ある電池容量が頼もしいところです。
ストレージ・音楽機能
165は約4GB、265は8GBの内部ストレージを搭載。
265ではSpotifyやAmazon Musicなどのプレイリストをウォッチ本体に保存して、スマホなしでもBluetoothイヤホンで音楽再生が可能です。
165も同様の機能を持ちますが、容量に制限があるため保存できる曲数はやや少なめ。
音楽を多く入れたい人やポッドキャストを使う人には265が適しています。
健康管理・日常機能の違い
両モデルともヘルスケア系は非常に優秀。
- 心拍数・血中酸素レベル（SpO₂）
- 睡眠モニタリング
- ストレス・Body Battery
- 生理周期・妊娠トラッキング
- 呼吸数・フィットネス年齢
これらはどちらも同等レベルで、日常生活の健康維持にも役立ちます。
また、AMOLEDディスプレイの美しさは共通しており、普段使いのスマートウォッチとしても十分通用します。
実際の使い勝手とユーザーの声
165ユーザーからは「軽くて邪魔にならない」「ランニング初心者にちょうどいい」との声が多く、コスパの良さが評価されています。
一方、265ユーザーは「データの豊富さ」「トレーニング管理の精密さ」に満足しており、「もう下位モデルには戻れない」と語る人も。
また、GPS精度については265が明らかに上。特にビル街やトレイルで走る人は、265の恩恵を強く感じるという意見が目立ちます。
どちらを選ぶべき？目的別おすすめ
Forerunner 165が向いている人
- ランニング初心者・週末ランナー
- 健康管理を重視する人
- 軽くて普段使いもしたい人
- コストを抑えたい人
Forerunner 265が向いている人
- 記録更新やレースを目指す中〜上級者
- トレイル・マラソンなど多様な環境で走る人
- データ分析やトレーニング管理を重視する人
- 音楽や外部センサーを活用したい人
ガーミン265と165の違いまとめ
- ディスプレイ：265の方が大きく視認性が高い
- GPS精度：265はマルチバンド対応でより正確
- トレーニング分析：265が上位機能を網羅
- バッテリー：265がわずかに長持ち
- 価格：165が約2万円安い
結論として、ライトユーザーはForerunner 165、本格派はForerunner 265。
自分のランニング頻度や目的に合わせて選ぶのがベストです。
「走ることを習慣にしたい」「ガーミンを初めて買う」という人は165で十分満足できますし、将来的にステップアップしたくなったら265へ移行するのも自然な流れです。
ガーミン265と165の違いを徹底比較してわかった結論
どちらも高品質で完成度の高いスマートウォッチですが、方向性が異なります。
165は“日常とランニングを両立したい人”のための軽快モデル。
265は“トレーニングを科学的に極めたい人”のための分析特化モデル。
あなたが「どんな目的で走るのか」。その答えが、最適な一台を決める最大のポイントです。
もし迷ったら、まずはForerunner 165でランニングを始めてみてください。
走ることがもっと楽しくなった時、Forerunner 265があなたの次の相棒になってくれるはずです。
