タブレットを買い替えたとき、いちばん気になるのが「データの移行」。
写真やアプリ、連絡先など、使い慣れたデータをどうやって新しいタブレットに移すかは誰もが悩むポイントです。特に、AndroidからiPadへ、またはその逆のように異なるOS間での移行となると、戸惑う人も多いでしょう。
この記事では、タブレットのデータ移行方法を初心者にもわかりやすく、かつ安全に行える手順をまとめました。Android・iPad間の移行も、コツをつかめば意外とスムーズにできます。
データ移行の前に準備しておきたいこと
まず、移行作業の前に必ずやっておきたい準備があります。
「面倒だから後でいいや」と思うと、データが消えたりアプリが動かなくなる原因になることも。以下の3点を確認しておきましょう。
- バックアップを取る:AndroidならGoogleドライブ、iPadならiCloudにバックアップを作成。写真や動画はクラウドや外付けメモリにも保存しておくと安心です。
- OSとアプリを最新に更新:古いバージョンだと移行アプリがうまく動作しないことがあります。
- Wi-Fi環境と充電を確保:データ移行には時間がかかるため、安定した通信と電源が必須です。
Android同士のデータ移行はGoogleアカウントが便利
Androidタブレットから新しいAndroidタブレットへデータを移す場合は、Googleアカウントを使うのが最も簡単です。
Googleアカウントにログインしておけば、次のようなデータが自動で引き継がれます。
- 連絡先
- カレンダー
- 写真・動画(Googleフォト利用時)
- アプリ履歴と設定(Googleバックアップ機能)
新しいタブレットの初期設定で同じアカウントを登録するだけで、前のデバイスの情報を引き継げる仕組みです。
また、メーカーによっては独自の移行アプリも用意されています。
たとえば、**Samsung Smart SwitchやXperia Transfer**などを使えば、ケーブル接続またはWi-Fi経由で直接転送が可能。画像や連絡先などをワンタップでまとめて移せるので、操作に不安がある人にもおすすめです。
iPad同士ならiCloudまたはクイックスタートで完結
iPadやiPhoneなどApple製品同士なら、データ移行はとてもスムーズです。
2つの方法が代表的です。
- iCloudバックアップから復元
古いiPadをiCloudにバックアップしておき、新しいiPadのセットアップ中に「iCloudバックアップから復元」を選ぶだけ。Wi-Fi環境さえあればケーブル不要です。 - クイックスタート機能を使う
iOS 12.4以降では、2台を近づけるだけでデータ転送ができます。アプリや設定もそのままコピーされるため、まるで同じ端末を使っている感覚で使い始められます。
Apple IDが同じであることが前提なので、事前に確認しておきましょう。
AndroidからiPadへデータを移すときの方法
異なるOS間での移行は少し複雑に感じますが、Apple公式アプリ「Move to iOS(iOSに移行)」を使えば、安全かつ確実にデータを移せます。
Move to iOSの使い方
- 新しいiPadを初期化または初期設定中に「Androidからデータを移行」を選択
- Android側に「Move to iOS」アプリをインストール(Google Playから無料ダウンロード)
- iPadに表示されるコードをAndroidで入力
- 転送したいデータを選んで「転送」をタップ
この方法で移行できるのは、主に以下のデータです。
- 連絡先
- メッセージ履歴
- 写真・動画
- Webブックマーク
- メールアカウント
ただし、アプリそのものは移行されません。iPadに対応していないアプリや、Android専用のものは個別に再インストールが必要です。
また、Move to iOSはiPadを初期化状態にしておく必要がある点に注意。すでに使用中のiPadにデータを追加で移すことはできません。その場合は、次に紹介する方法を使うと良いでしょう。
Move to iOSを使えない場合の代替手段
もしiPadがすでにセットアップ済みだったり、「Move to iOS」でうまく転送できなかった場合は、以下の方法で代用できます。
1. クラウドストレージを利用する
Google Drive、Dropbox、OneDrive などを使って、Androidでファイルをアップロードし、iPad側で同じアカウントにログインしてダウンロードします。写真・動画・ドキュメントなどの移行に最適です。
2. ファイル転送アプリを使う
**AirDroid PersonalやSend Anywhere**などを使えば、同じWi-Fi環境下で直接データを送受信できます。クラウドにアップロードしないため、転送スピードが速く、セキュリティ面でも安心です。
3. パソコン経由で移行する
AndroidをPCに接続してファイルをコピーし、その後**iTunes**(またはFinder)経由でiPadに転送します。少し手間はかかりますが、確実で安定した方法です。
安全にデータを移行するためのポイント
データ移行は単に「移すだけ」ではなく、安全に行うことが最も重要です。特に個人情報を多く含むデバイスでは、次のポイントを意識しておきましょう。
- バックアップを二重に取る:クラウド+PCの両方で保存しておくと安心。
- 古い端末のデータを削除:移行完了後は端末を初期化し、個人情報を残さない。
- アプリの再ログインに備える:SNSや金融系アプリは再認証が必要な場合があります。
- Wi-Fi経由での移行時は公衆ネットワークを避ける:セキュリティリスクを防ぐため、自宅の回線を利用しましょう。
データ移行後に確認しておきたいこと
移行が完了したら、まずは以下をチェックしましょう。
- 連絡先・カレンダーが正しく反映されているか
- 写真・動画の欠損がないか
- メールアカウントの受信設定が機能しているか
- 各アプリが正常に動作するか
また、古いタブレットを下取りに出す場合は、Apple IDやGoogleアカウントのログアウトを忘れずに行いましょう。アクティベーションロックやGoogleのデバイス認証が残っていると、他人が使えない状態になることがあります。
タブレットのデータ移行方法まとめ!Android・iPad間の安全なやり方を紹介(まとめ)
ここまで紹介したように、タブレットのデータ移行にはさまざまな方法があります。
同じOS同士ならGoogleアカウントやiCloudを使うのが簡単。
異なるOS間(Android⇔iPad)では「Move to iOS」やクラウドストレージ、PC経由などを組み合わせて行うのが現実的です。
そして何より大切なのは、「バックアップを取ってから始めること」。
一度消えたデータは戻せません。
移行作業は焦らず、ネット環境や電源を整えて、安全に進めてください。
新しいタブレットで気持ちよくスタートを切るために、この記事の手順を参考にしてみてください。
