「Apple Watch、壊れたけどどうやって捨てたらいいの？」
最近よく聞く質問です。スマートウォッチは見た目こそ“時計”ですが、中身は電子機器。
実は、普通のゴミとして捨ててはいけないって知っていましたか？
この記事では、スマートウォッチを安全かつ正しく処分するための方法を、リサイクル制度や注意点を交えながらわかりやすく解説します。
読んだあとには「これなら安心して手放せる」と思えるようになります。
スマートウォッチは「小型家電」扱い。普通ゴミには出せない
まず押さえておきたいのは、スマートウォッチは法律上「小型家電」に分類されているということ。
日本では「小型家電リサイクル法」という法律があり、使用済みの小型電子機器を資源として再利用することが定められています。
つまり、スマートウォッチは燃えるゴミや不燃ゴミとして捨ててはいけません。
中にはリチウムイオン電池や希少金属など、リサイクル価値の高い部品が多く使われています。
そのため、適切な回収ルートを通してリサイクルに回すのが「正しい捨て方」なんです。
自治体の「小型家電回収ボックス」を活用する
一番手軽な方法は、自治体が設置している「小型家電回収ボックス」を利用することです。
市役所、図書館、スーパー、家電量販店などに設置されていることが多く、無料で利用できます。
使う前に確認しておきたいポイント
- 対象品目に含まれているか
自治体によって回収できるものが異なります。
公式サイトで「スマートウォッチ」「電子機器」などの記載をチェックしましょう。 - 電池の扱い
リチウムイオン電池が取り外せるタイプなら、電池は別に「小型充電池回収ボックス」へ。
取り外せない場合は、そのまま本体ごと回収に出すことが多いです。 - データの削除を忘れずに
スマートウォッチには健康データや連絡先など、個人情報がたっぷり入っています。
そのまま出すのは絶対NG。初期化やペアリング解除を必ず行いましょう。
この方法のメリットは、費用がかからずすぐに利用できる点。
身近な場所に回収ボックスがある自治体も増えているので、まずはここからチェックしてみてください。
宅配回収サービスを使って送る
近くに回収ボックスがない場合は、国認定の「宅配回収サービス」を利用するのもおすすめです。
たとえば「リネットジャパン」などは、自治体と連携して小型家電を宅配便で回収してくれます。
申し込みはオンラインで完結。
段ボールに不要なスマートウォッチを入れて送るだけなので、外出不要でとても便利です。
有料オプションでデータ消去サービスを依頼できる場合もあります。
自分で初期化するのが不安な人は、こうした専門サービスを活用するのも安心です。
ただし、バッテリーが膨張しているなど危険性のあるものは、引き取りできない場合もあります。
申し込み前に公式サイトで対象条件を確認しておきましょう。
家電量販店やメーカーの回収・下取りサービスも便利
スマートウォッチのメーカーや販売店でも、回収や下取りサービスを行っています。
Apple製品の場合
Appleのリサイクルプログラムでは、Apple Watchを含む製品を無料で回収してくれます。
オンラインで申し込み、自宅に届くキットに入れて返送するだけ。
対象モデルによっては下取り額がつくこともあります。
家電量販店の場合
ビックカメラやヨドバシカメラなどの店舗でも、スマートフォンやウェアラブルデバイスの回収を実施している場合があります。
買い替え時に下取りしてもらえるケースもあるので、次の購入を検討しているなら要チェックです。
いずれも正規のルートで安全に処理されるため、「どこに出しても大丈夫かな？」という不安がないのが利点です。
まだ使えるなら「リユース」も視野に入れよう
動作するスマートウォッチなら、捨てる前に「リユース（再利用）」も検討しましょう。
中古買取店やフリマアプリを利用すれば、思わぬ買取価格がつくこともあります。
ただしここでも、個人情報対策は必須です。
スマートフォンとのペアリング解除、アカウント削除、初期化を済ませてから手放しましょう。
健康データや位置情報などが残っていると、個人情報漏えいのリスクが高まります。
さらに、バンドや外装をきれいに拭き取るだけでも印象が変わり、査定がアップすることも。
丁寧な状態で手放すのがポイントです。
「不用品回収業者」に出すときの注意点
「まとめて回収してほしい」とき、不用品回収業者を利用する人もいます。
しかし、ここには注意が必要です。
無許可で営業している業者も存在し、回収後に不法投棄されたり、高額な料金を請求されたりするトラブルが報告されています。
依頼する場合は、自治体から許可を受けている業者かどうかを必ず確認しましょう。
また、スマートウォッチ単体の処分なら、前述の自治体回収や宅配回収の方がコスト面でも安全面でもおすすめです。
間違った捨て方が引き起こすトラブル
スマートウォッチを一般ゴミに出すと、思わぬ事故や環境汚染を引き起こすことがあります。
- リチウムイオン電池の発火
ごみ収集車で圧縮された際に電池がショートし、発火・爆発の危険があります。 - 資源の無駄
スマートウォッチには金や銀、レアメタルなど貴重な資源が使われています。
正しくリサイクルすれば再利用できるのに、捨ててしまうのはもったいない。 - 個人情報の漏えい
データを消さずに捨てると、第三者に情報が流出するおそれがあります。
どれも「ちょっとの手間」で防げることです。
正しい方法を知っておくだけで、安全に手放せます。
スマートウォッチを捨てる前にやるべき3ステップ
- データを削除・初期化する
スマホとのペアリングを解除し、バックアップ後に初期化を行います。
可能ならSIMやSDカードも抜き取っておきましょう。 - バッテリーを確認する
膨張や破損がないかチェック。危険な状態なら専門業者に相談を。 - 処分方法を選ぶ
自治体の回収ボックス・宅配回収・メーカー回収・下取りなど、自分に合った方法を選びます。
この流れを守るだけで、環境にも安全にも優しい処分ができます。
スマートウォッチの正しい捨て方は「回収してリサイクル」が基本
スマートウォッチの正しい捨て方は、
「捨てる」ではなく「回収してリサイクルする」こと。
リチウムイオン電池やレアメタルといった貴重な資源を有効に使うだけでなく、火災や情報漏えいのリスクも防げます。
そして、動くものならリユース、壊れたものならリサイクルへ。
どちらの道も環境にやさしく、あなたにとっても安心です。
不要になったスマートウォッチをどうするか迷ったら、まずは自治体やメーカーの回収ルートを確認してみてください。
一人ひとりの小さな行動が、次の資源を生み、地球を守ることにつながります。
