「ゲーム配信を始めたいけど、どんな機材を揃えればいいの?」
そんな悩みを持つ方は多いと思います。配信はただゲームをするだけでなく、「見せる」「聴かせる」「楽しませる」という要素が詰まっています。そのためには、しっかりとしたゲーミングPCと配信用の環境づくりが欠かせません。
この記事では、ゲーミングPC配信を快適に行うために必要な機材と、その選び方をわかりやすく解説します。これから配信を始めたい人も、今の環境をアップグレードしたい人も、ぜひ参考にしてみてください。
配信に必要な基本構成を理解しよう
まず知っておきたいのは、配信環境は「ゲームを動かす」と「映像・音声を届ける」という二つの大きな処理を同時にこなしているということです。
ゲームを滑らかに動かしながら、映像や音声をリアルタイムで配信するためには、PCの性能だけでなく、周辺機材やネット環境も重要になります。
配信環境を構築する際の主な要素は以下のとおりです。
- ゲーミングPC(または配信用PC)
- キャプチャーボード
- マイク・ヘッドホン
- Webカメラ
- モニター(必要に応じて複数)
- 安定したインターネット回線
- 配信ソフト(OBSなど)
これらを揃えることで、見た目にも聴き心地にも優れた配信環境が整います。
快適な配信を支えるゲーミングPCの選び方
配信の中心となるのがPCです。
「ゲームができるPC」ではなく「ゲームしながら配信できるPC」を選ぶのがポイント。両立にはかなりの負荷がかかるため、性能には余裕を持たせましょう。
CPU(プロセッサ)
配信時には、ゲームの処理・映像エンコード・音声処理などが同時に走ります。
目安としては、IntelならCore i7以上、AMDならRyzen 7以上が安定。
特に「OBS Studio」などの配信ソフトを使う場合、CPUのマルチスレッド性能が高いほど快適です。
GPU(グラフィックボード)
ゲームの映像を処理する心臓部。
フルHD配信ならRTX 4060〜、WQHDや4K配信を視野に入れるならRTX 4070以上を選びたいところです。
GPUによる「ハードウェアエンコード(NVENC)」を利用すれば、CPUへの負担を大幅に減らせます。
メモリとストレージ
配信ソフト、チャットツール、ブラウザなどを同時に開くため、メモリは最低でも16GB、理想は32GB。
ストレージは高速なNVMe SSDを推奨。録画データを保存する場合、別途大容量のHDDを用意すると便利です。
冷却と安定性
長時間の配信では熱が大敵です。
冷却性能の高いケースやCPUクーラー、十分な電源容量(750W以上)を確保することで、安定した動作を維持できます。
キャプチャーボードで映像を取り込む
コンソールゲーム(PS5やSwitchなど)を配信する場合に欠かせないのがキャプチャーボード。
これはゲーム機の映像をPCに入力するための装置で、外付けタイプと内蔵タイプがあります。
- 外付けタイプ:USB接続で手軽に使える。初心者向け。
- 内蔵タイプ:PCIeスロットに挿入して使用。高画質・低遅延でプロ仕様。
人気モデルでは「Elgato Game Capture 4K Pro」や「AVerMedia GC311」などが定番。
遅延が少なく高画質な映像を取り込める機種を選ぶと、ゲームプレイと配信を両立しやすくなります。
音質を決めるマイクと音響環境
映像と同じくらい大切なのが音声。
どんなに映像がきれいでも、音がこもっていたりノイズが入っていたりすると視聴者は離れてしまいます。
マイクの種類
配信で使いやすいのは「コンデンサーマイク」。
単一指向性タイプなら、自分の声だけをしっかり拾い、周囲のノイズを抑えられます。
おすすめは以下のようなモデルです。
- HyperX SoloCast:USB接続で手軽に使える定番モデル。
- JBL Quantum Stream:高音質でデザインもシンプル。
- **Blue Yeti**シリーズ:プロ配信者にも愛用者が多い人気マイク。
マイクアームやポップガードを追加すれば、環境音を抑えてよりクリアな声を届けられます。
音声のバランス
BGMやゲーム音とのバランスも大切です。
配信ソフト内のオーディオミキサーで、マイク音が埋もれないよう調整しましょう。
最初は試し配信を録画して、自分で聞いてみるのがおすすめです。
Webカメラと照明で印象をアップ
顔出し配信をする場合、カメラと照明も重要です。
WebカメラはフルHD(1080p)対応のものを選ぶと、自然な映像を届けられます。
- Elgato Facecam
- Logicool StreamCam
- Razer Kiyo(リングライト付き)
また、照明を使うことで印象が大きく変わります。
リングライトやソフトボックスを導入すれば、顔の影がなくなり明るく映るようになります。
背景にLEDを加えると、配信空間に統一感も出ます。
モニターとネット環境も侮れない
モニターは、ゲーム用と配信用を分けるのが理想。
メインモニターではゲームを、サブモニターではコメントやOBS画面を確認できます。
リフレッシュレート144Hz以上のゲーミングモニターなら、動きの速いゲームも滑らか。
さらに応答速度1msクラスを選ぶと、遅延の少ないプレイが可能です。
インターネット回線は有線接続が鉄則。
上り(アップロード)速度が安定して20Mbps以上あると安心です。
Wi-Fiは便利ですが、配信では不安定になりやすいため、LANケーブルを使いましょう。
配信ソフトの設定とテストのコツ
機材を揃えたら、次は設定。
無料で使える「OBS Studio」が定番です。YouTube、Twitch、X(旧Twitter)など主要プラットフォームに対応しています。
設定のポイントは次のとおりです。
- 解像度:1920×1080(フルHD)
- フレームレート:60fps
- ビットレート:6,000kbps前後(プラットフォームに合わせて調整)
- エンコード:GPUの「NVENC」を利用するのがおすすめ
設定後は必ず試し配信を行い、映像の滑らかさ・音声の遅延・回線の安定性をチェックしましょう。
トラブルを防ぐメンテナンスと工夫
快適な配信を続けるためには、日常的なメンテナンスも大切です。
- 定期的にPC内部を掃除し、ホコリや熱を防ぐ
- ソフトウェアやドライバを最新に保つ
- 録画ファイルを整理し、ストレージ容量を確保
- 回線速度を定期的にチェック
さらに、長時間配信を行う場合は休憩を取り、集中力とテンションを保つことも忘れずに。
機材トラブルが起きたときに備えて、バックアップのマイクやケーブルを1本用意しておくと安心です。
初心者が最初に揃えるべきおすすめ機材
「全部一気に揃えるのは難しい」という方は、まず以下の3点から始めましょう。
- 高性能ゲーミングPC(CPU:Core i7以上、GPU:RTX 4060以上)
- USBマイク(HyperX SoloCastなど)
- 有線インターネット環境
この3つを整えるだけでも、配信の品質は格段に上がります。
その後、余裕ができたらキャプチャーボードやWebカメラを追加していくと良いでしょう。
ゲーミングPC配信を快適に続けるために
配信は「環境を整える」だけでなく、「どう楽しむか」も大切です。
機材を揃えたら、配信のスタイルを模索していくことで、自分らしいチャンネルが作れます。
最初は緊張しても、少しずつ慣れていけば視聴者との距離も近づいていきます。
また、環境づくりは一度で完成するものではありません。
配信を重ねるうちに「もう少し音をよくしたい」「カメラを変えたい」など、改善点が見えてくるはずです。
その都度、少しずつアップデートしていくことで、より快適で魅力的な配信が実現します。
ゲーミングPC配信におすすめの機材で、自分だけの配信環境を作ろう
最後にもう一度まとめると、快適な配信には「高性能PC」「音声・映像機材」「安定したネット環境」の三つが欠かせません。
特にゲーミングPCは、配信全体の安定性と画質を左右する核となる存在です。
自分のスタイルに合った構成を考え、少しずつ揃えていくことで、配信はもっと楽しくなります。
視聴者が「この配信は見やすい」と感じてくれるような環境を整え、あなたらしいゲーム配信ライフを始めましょう。
