ゲーム中に「PCのファンがうるさい…」と感じたこと、ありませんか?
集中したいのに「ブォーン」「ゴォー」と鳴る音が気になってしまう。特に夜間や静かな環境ではなおさら耳につきます。
この記事では、ゲーミングPCのファンがうるさい原因を分かりやすく解説し、すぐにできる静音化のコツを紹介します。専門知識がなくても実践できる方法ばかりなので、今日から快適なゲーム環境を整えていきましょう。
ファンがうるさい主な原因は「熱」と「回転数」
ゲーミングPCのファンがうるさくなる最大の理由は「熱」です。
CPUやGPUなどのパーツは、処理を行うたびに熱を発します。この温度を下げるためにファンが回転し、冷却を行いますが、温度が高くなればなるほど回転数が上がり、結果として音も大きくなる仕組みです。
特に高負荷のゲームや配信、動画編集などを行っていると、CPUとGPUがフル稼働します。
内部温度が80〜90度に近づくと、ファンは自動的に高速回転に切り替わり、「ブーン」と唸るような音が出やすくなります。
つまり、ファンの音は「PCが頑張っているサイン」でもあるのです。
ただし、常に高回転でうるさい場合は、何らかの問題が隠れていることも。次の項目で詳しく見ていきましょう。
原因1:PC内部のホコリとエアフローの悪化
ファンの騒音トラブルで最も多いのが、内部にホコリが溜まっているケースです。
吸気口や排気口にホコリが詰まると空気の流れ(エアフロー)が悪化し、冷却効率が落ちます。その結果、PCは温度を下げようとしてファンを全力で回すようになります。
さらに、内部のケーブルが乱雑に配置されていると、空気がスムーズに流れず、熱がこもりやすくなります。
ホコリやケーブルの影響は、ファンの回転数を上げるだけでなく、「ブーン」「ビィーン」といった共鳴音の原因にもなります。
今すぐできる対策:
- 電源を切り、エアダスターで吸気口・排気口・ファン周辺を掃除する
- ケーブルを結束バンドでまとめ、空気の通り道を確保する
- ケースを壁に密着させず、背面に数センチの空間を空ける
掃除は3か月〜半年に1回程度がおすすめです。ホコリは放置するとPCの寿命にも影響するため、定期的なメンテナンスが大切です。
原因2:設置環境の温度が高すぎる
意外と見落としがちなのが「部屋の温度」。
冷却に使う空気がすでに温かいと、ファンは効率よく冷やせず、回転数を上げてしまいます。夏場や締め切った部屋でPCを使っていると、ファンが常に唸るように回るのはこのためです。
また、PCを床に直置きしていると、ホコリや熱がたまりやすく、吸気効率が低下します。
とくにカーペットの上はNG。静電気やホコリがたまりやすく、騒音だけでなくトラブルの原因にもなります。
改善のポイント:
- エアコンで室温を下げる(理想は25〜28度前後)
- 直射日光や暖房の近くに置かない
- 床ではなくデスク上など、風通しの良い場所に設置する
環境を変えるだけでもファンの回転数は落ち着き、音が大幅に軽減されることがあります。
原因3:ファンや冷却装置の劣化・異常
長く使っているPCほど注意が必要なのが、ファンそのものの劣化です。
ファンはモーターと軸受け(ベアリング)で回転していますが、使用時間が長くなると潤滑が落ち、摩耗音や振動が出やすくなります。
特に次のような音がする場合は、交換を検討したほうが良いでしょう。
- ガラガラ、カラカラと鳴る → 軸の摩耗
- キーンという高音 → 羽根のブレまたは共振
- 一定周期で音が変化する → 異物やケーブル接触
このような異音は放置するとファンが止まり、冷却ができずパーツが過熱する危険もあります。
静音化のための選択肢:
- 静音仕様のファンに交換(回転数が低くても風量を確保できるタイプ)
- CPUクーラーやGPUクーラーを上位モデルに変更
- ファンの取り付け部に防振ゴムを使い、ケースの共振を防ぐ
交換するだけで、驚くほど静かになることも珍しくありません。
原因4:ファン回転数の制御設定が適切でない
最近のマザーボードやノートPCには、**温度に応じてファン回転数を制御する機能(ファンカーブ設定)**があります。
この設定がデフォルトのままになっていると、少しの温度上昇でもすぐに最大回転に達してしまうことがあります。
ファンカーブを調整すれば、「高温時だけ回転数を上げ、低温時は静かに保つ」というバランスが可能になります。
設定はBIOSまたは各メーカーの専用ソフト(MSI Afterburner、ASUS Fan Xpertなど)で変更できます。
設定のコツ:
- 50〜60度までは低速で静かに
- 70度以上で少しずつ上昇
- 80度を超えたら高速に切り替える
無理に低速にしすぎると冷却が追いつかないため、音と温度のバランスを見ながら微調整するのがポイントです。
今すぐできる静音化のコツまとめ
ここまで紹介した内容を、すぐ実践できる順に整理すると次の通りです。
- ホコリ掃除をする
→ エアダスターで吸気・排気口を清掃。これだけで効果が出る場合も多い。 - 設置環境を見直す
→ 壁との距離を空け、机の上など風通しの良い場所に移動。 - ファン設定を最適化する
→ BIOSやユーティリティで回転数を調整。負荷が低いときは静かに。 - 静音パーツに交換する
→ 高品質な静音ファンや防振マウントを導入する。 - 定期的に点検・清掃する習慣をつける
→ 半年に一度、PC内部を開けてホコリを除去。熱や音のトラブルを未然に防ぐ。
これらを少しずつ行うだけでも、「うるさいPC」が「静かで快適なゲーミング環境」に変わります。
ゲーミングPCのファンがうるさい原因を知り、静かな環境を手に入れよう
ゲーミングPCのファンがうるさいのは、決して珍しいことではありません。
でも、そのまま放置するとパーツが熱で劣化したり、性能が下がったりする恐れがあります。
ファンの音は「助けを求めるサイン」でもあるのです。
ホコリ掃除、環境の見直し、設定調整──どれも難しい作業ではありません。
今日から少しずつ取り入れてみてください。静かなPCは、集中力を高め、ゲームの没入感も大きく変えてくれます。
「ゲーミングPCのファンがうるさい原因と静音化のコツ」を知っておけば、あなたのPCはもっと快適に、もっと長く活躍してくれるはずです。
