最近、「できるだけ安くゲーミングPCを買いたいけど、ちゃんと遊べるの?」という声をよく聞きます。
結論から言えば、2025年の今、10万円前後でも“快適にプレイできる”ゲーミングPCはしっかり存在します。
ただし、安いだけを追いかけると後悔しやすいポイントもあるので、今回は最安モデルを比較しながら「安くても快適に遊べるゲーミングPCの選び方」を分かりやすく解説します。
今のゲーミングPC市場、最安モデルはいくらで買える?
ここ数年でパーツ価格が落ち着き、BTOメーカー(マウスコンピューターやドスパラなど)もエントリー向けの構成を豊富に展開しています。
今の相場感はざっくりとこんな感じです。
- 8〜12万円台:いわゆる“最安モデル”。GPU性能は控えめだが、軽めのゲームなら快適。
- 10〜15万円台:フルHDで中設定・60fpsを狙えるコスパ帯。
- 15万円以上:ミドルクラス以上。高設定でも安定プレイ可能。
つまり、最安ラインは10万円前後。
昔は「20万円出さないと快適じゃない」と言われていましたが、今は構成次第で十分遊べます。
安くても“快適”に遊ぶためのスペック目安
ゲーミングPCの性能は、ほぼ「GPU(グラボ)」と「CPU」で決まります。
ただし、全体のバランスも大事です。
ここでいう“快適”とは、フルHD解像度で60fps前後を安定して出せる水準のこと。
ポイントを整理すると――
- GPU:最低でも「GeForce GTX 1650」クラス。理想は「RTX 4060」。
- CPU:Core i5 または Ryzen 5 シリーズ。
- メモリ:16GB(8GBは足りない)。
- ストレージ:SSD(NVMe)500GB以上。
- 電源:500W以上、80PLUS認証あり。
この構成を基準にしておけば、多くの人気タイトル――『フォートナイト』『Apex Legends』『VALORANT』など――を中設定で快適に遊べます。
一方、4Kや最高設定を狙うなら15万円以上を見たほうが安心です。
実際に安くても満足度が高いモデルをピックアップ
いくつか代表的なモデルを紹介します。
どれも10〜15万円前後で、BTOメーカーや通販サイトで購入できる構成です。
NEXTGEAR JG-A5G60(マウスコンピューター)
約13〜14万円前後。Ryzen 5 + RTX 4060の構成で、フルHDならほぼ全タイトルを快適にプレイ可能。
ケースや電源の品質も安定しており、初めてのゲーミングPCとして人気が高いモデルです。
GALLERIA RM5R-R46(ドスパラ)
価格は16万円前後と少し上ですが、性能・安定性ともに定評があります。
将来的にGPUを交換しやすく、長く使える点でもコスパ優秀。
newleague Ryzen5 5600Gモデル
7〜8万円台で購入できる格安モデル。
ただしGPUが内蔵のため、軽めのゲーム向き。『マインクラフト』や『原神』程度なら問題なく遊べます。
将来独立GPUを追加する“ベース機”として選ぶのもアリです。
GT1030搭載モデル
8万円前後の激安BTO構成によく見られるタイプ。
GT1030は性能的にかなり控えめで、最新タイトルは厳しいですが、『LoL』『VALORANT』など軽めのeスポーツ系タイトルならギリギリ動作します。
安さを追うときに「妥協できる部分」と「妥協しちゃダメな部分」
最安モデルを探すとき、全部を削ると本末転倒です。
そこで、妥協してOKなポイントとNGなポイントを分けておきましょう。
妥協してもいい部分
- グラフィック設定を“中~低”に下げる
- 解像度をフルHD(1920×1080)に固定する
- RGBライティングや大型ケースなどの装飾を省く
- SSD容量を最初は少し抑えて、後で増設する
妥協してはいけない部分
- GPUが“内蔵”のみの構成
- メモリ8GB(16GB推奨)
- 電源の品質(安定動作に直結)
- 冷却性能(温度が高いと性能が落ちる)
“価格を下げてもプレイ体験を落とさない”ためには、ここを意識するのがポイントです。
フルHDでどこまで遊べる?安価モデルの実力
実際、10万円台前後のPCでどこまで動くのか。
テスト例ではこんな結果が出ています。
- 『フォートナイト』:中設定で平均170fps前後
- 『Apex Legends』:中設定で約120fps
- 『VALORANT』:中設定で160fps以上
これなら十分“快適”の範囲です。
もちろん、最新AAAタイトル(『サイバーパンク2077』など)では設定を下げる必要がありますが、フルHDで楽しむなら大きな問題はありません。
安く買うコツは「タイミング」と「BTOの使い方」
同じ構成でも、買う時期や購入ルートで価格が1〜2万円変わることもあります。
- セール時期を狙う
年末年始・GW・夏のボーナス時期などはBTOメーカーが大型キャンペーンを実施します。 - 不要なオプションを外す
Officeソフトや延長保証を外すだけでも1万円以上変わることがあります。 - カスタマイズを最低限に
CPUやGPUを1段上げると一気に価格が上がるため、「今の用途に必要な分だけ」に絞る。 - 中古・型落ちも選択肢に
型落ちのRTX 2060搭載モデルなどは、性能的にまだ十分。保証付きのリユースショップを活用すればコスパ抜群です。
こんな人に“最安モデル”は向いている
- これからPCゲームを始めてみたい人
- フルHD・中設定で十分な人
- eスポーツ系・軽めのタイトルが中心の人
- カスタマイズやパーツ交換を楽しみたい人
逆に、「4Kモニターで高画質・高fpsを出したい」「配信や動画編集もやりたい」という場合は、最安モデルでは力不足です。
その場合は、15〜20万円前後の“ミドルレンジ”を検討した方が満足度は高いでしょう。
長く使うためのメンテナンスと拡張性
安く買ったゲーミングPCを長く快適に使うには、メンテナンスも大切です。
特に意識したいのは次の3点。
- 定期的な掃除
ホコリが溜まると冷却効率が落ち、性能低下や故障の原因になります。 - ソフト・ドライバ更新
GPUドライバやWindows更新を放置すると、ゲームの最適化が反映されません。 - 拡張を前提にする
将来、メモリやSSDを増設できるスペースがあるケースを選んでおくと安心です。
こうして少しずつ手をかけていけば、最安モデルでも長く現役で使い続けられます。
まとめ:ゲーミングPC最安モデルを比較して分かる「安くても快適」の条件
ゲーミングPCの“最安”ラインは今、10万円前後。
この価格帯でも、構成をしっかり選べば十分に快適なプレイが可能です。
ポイントをおさらいします。
- フルHD・中設定・60fpsを目安にする
- GPUは独立型、メモリ16GBは必須
- セールやBTOカスタマイズでコスパを最大化
- 長く使うには電源・冷却・拡張性も要チェック
「安くても快適に遊べる」ためには、削っていい部分と守るべき部分の見極めが肝心です。
価格だけに惑わされず、あなたの遊び方に合った1台を選びましょう。
最安モデルの比較を通じて、自分にとって“ちょうどいいゲーミングPC”が見つかれば、きっとゲームライフはもっと楽しくなります。
