最近のPCゲームはどんどん容量が大きくなっています。
昔は数十GBで済んだタイトルも、今では100GBを超えるのが当たり前。
そのため、ゲーミングPCを選ぶときに「どれくらいのストレージ容量があればいいの?」という疑問を持つ人が増えています。
今回は、ゲーミングPCのおすすめ容量について、用途やプレイスタイル別にわかりやすく整理していきます。
「500GBじゃ足りない?」「2TBは多すぎ?」と悩んでいる方も、これを読めば自分に合う容量が見えてくるはずです。
なぜストレージ容量が大事なのか
ゲームを快適に遊ぶうえで、ストレージの容量は単なる“データの置き場”ではありません。
容量が少なすぎると、ゲームのインストールやアップデートのたびに「空き容量が足りません」と表示され、古いタイトルを削除する羽目になります。
また、容量がギリギリだとWindowsの動作にも影響することがあります。
OSや一時ファイル、録画データなど、ゲーム以外にもストレージを使う要素は多いため、**「ゲームの分+α」**を見込んでおくのがポイントです。
ゲームデータはどれくらい容量を使うの?
近年のAAAタイトル(大作ゲーム)は、インストールサイズが非常に大きくなっています。
例を挙げると――
- FPSやオープンワールド系:80〜150GB
- バトルロイヤル・MMORPG:60〜120GB
- インディーゲームや軽量タイトル:10〜30GB
つまり、大型タイトルを数本インストールするだけで500GB近くが埋まってしまう計算です。
さらに、DLCやMOD、録画データを追加すれば、あっという間に容量不足になります。
ストレージの種類と違いを知っておこう
容量と同じくらい大事なのが、ストレージの種類です。
ゲーミングPCでは主に3種類が使われます。
HDD(ハードディスクドライブ)
大容量で安価ですが、読み込み速度が遅め。
「ゲームのインストール先」よりも、「録画データ」「バックアップ用」に向いています。
HDDにゲームを入れると、起動やロード時間が長くなるので、最近ではゲーム用途にはあまり使われません。
SATA SSD
HDDよりずっと速く、コスパも良い。
NVMeよりはやや遅いですが、十分快適にプレイできます。
古めのPCをアップグレードする際の選択肢としておすすめです。
PCIe Gen4 SSD(M.2)
現在のゲーミングPCでは主流。
PCIe Gen4対応のNVMe SSDなら、ロード時間の短縮やデータ転送速度で大きな差が出ます。
特にオープンワールドや高解像度テクスチャのゲームでは、この速度が体感に直結します。
容量別のおすすめ目安
自分の遊び方に合わせて、必要な容量を見極めるのが大切です。
ここではプレイスタイル別に整理してみましょう。
500GB〜1TB:ライトゲーマー向け
数本のゲームをインストールして遊ぶ程度なら、この範囲でもOK。
ただし、AAAタイトルを複数入れるとすぐに埋まるため、頻繁にアンインストールする運用が前提になります。
「軽めのゲームを中心に遊ぶ」「コスパ重視」という人におすすめ。
1TB〜2TB:一般的なゲーマーに最適
最もバランスが取れた容量帯です。
1TBなら10本前後のゲームを常にインストール可能で、録画データやアップデートにも余裕があります。
2TBあれば、ゲームライブラリを整理せずに快適に運用できます。
迷ったらこのあたりを選ぶのが無難です。
2TB〜4TB:ヘビーゲーマー・配信者向け
録画、配信、動画編集、MOD導入なども行う人なら、この容量帯を検討しましょう。
特に配信や録画を行う場合、動画ファイルが1本で数十GBになることもあります。
「全部のゲームを入れておきたい」「容量で悩みたくない」という人は2TB以上を選ぶと安心です。
4TB以上:コレクター・クリエイター層
膨大なゲームライブラリを保持したい、あるいは動画編集・3D制作などクリエイティブ用途も兼ねる場合におすすめ。
ここまで来ると、ストレージの速度や冷却設計にも気を配る必要があります。
コストは上がりますが、将来的に買い替えを減らせるのが利点です。
ストレージ構成の工夫で快適に
容量を増やすだけでなく、使い分けの工夫も大切です。
- OSやよく遊ぶゲーム:高速なNVMe SSDへ
- あまり遊ばないタイトルや録画データ:大容量HDDへ
- 将来的に増設を考えて、M.2スロットやSATAポートを確保
たとえば、「1TBのNVMe SSD+2TBのHDD」という構成は、コストと利便性のバランスが非常に良いです。
また、最近のBTOゲーミングPCでは最初からデュアルストレージ構成が用意されているモデルも多くあります。
容量を決めるときのチェックポイント
ストレージを選ぶときは、以下を意識しておくと失敗しません。
- OSやアプリの分も含めて余裕を持たせる
Windowsだけで50〜100GBほど使用します。 - 録画や配信をするかどうか
動画保存を考えるなら2TB以上が安心。 - ゲームライブラリの拡大を見込む
今遊ばないタイトルも将来的に増えることを想定しておく。 - 予算とのバランスを考える
容量が大きくなるほど単価は下がりますが、総額は上がります。 - 拡張性を確認する
M.2スロットやSATAポートが複数あると、後で増設しやすいです。
ゲームだけじゃない!録画・配信でも容量を食う
ゲーム実況やストリーミング配信をする人は、録画データの容量も無視できません。
1時間のフルHD録画で数十GB、4Kなら100GBを超えることもあります。
そのため、ゲーム用SSD+録画用HDDといった使い分けが有効です。
外付けストレージを併用するのもおすすめ。
USB3.2対応の外付けSSDなら速度も十分で、録画データを移動する際にも便利です。
どのくらい余裕を残すべき?
SSDは、空き容量が10〜20%程度ある状態で使うのが理想です。
空きが少なすぎると、一時ファイルやアップデート時にエラーが出ることがあります。
ゲームをインストールする際も、実際のサイズ+数GBの余裕を見ておくと安心です。
今後のゲーム容量のトレンド
近年は、ゲームのグラフィックが向上し、4Kテクスチャやリアルタイムレイトレーシングが一般的になっています。
この流れから見ても、ゲームの容量は今後さらに増える傾向にあります。
また、オンラインゲームやライブサービス型タイトルでは、頻繁なアップデートやDLCの追加により、最初のインストール時よりも最終的な容量が2倍以上になることも珍しくありません。
これを踏まえると、今後数年を見据えて2TB前後を選んでおくのが現実的です。
容量を後から増やすのもアリ
もし最初に予算を抑えたい場合は、1TBでスタートして、後から2本目のSSDを増設する方法もあります。
M.2スロットが空いていれば、増設作業は比較的簡単。
外付けドライブを使えば、工具不要で容量を拡張することも可能です。
つまり、「最初から最大容量を買わなければならない」わけではありません。
将来の使い方を見ながら、段階的に拡張していくのが賢いやり方です。
まとめ|ゲーミングPCのおすすめ容量は?
ここまでの内容を整理すると、プレイスタイル別の目安はこうなります。
- ライトゲーマー:500GB〜1TB
- 一般ゲーマー:1TB〜2TB
- 配信・録画もする人:2TB〜4TB
- コレクター・クリエイター:4TB以上
そして、**ゲーミングPCのおすすめ容量は「2TB前後」**が最もバランスが取れた選択です。
NVMe SSDをメインに使い、必要に応じてHDDや外付けドライブを追加すれば、快適かつ長く使える環境が整います。
ゲームを楽しむために、容量不足でストレスを感じるのはもったいないですよね。
「自分の遊び方に合った容量」をしっかり見極めて、快適なゲーミングライフを始めましょう。
