最近、ゲームの容量がとんでもなく大きくなってきましたよね。1本で100GBを超えるタイトルも珍しくなく、アップデートやDLC、配信動画の保存などを含めると、あっという間にストレージがいっぱいになります。
そんなときに頼りになるのが「外付けHDD(ハードディスクドライブ)」。この記事では、ゲーミングPCに外付けHDDをつなぐ方法と、そのとき気をつけたいポイントを、実体験や専門知識を交えてわかりやすく解説します。
外付けHDDを使う理由は「容量」「コスパ」「手軽さ」
ゲーミングPCに外付けHDDをつなぐ最大の理由は、やはり「容量の確保」です。
SSDが主流になったとはいえ、大容量のSSDはまだまだ高価。2TBのNVMe SSDを増設しようとすれば数万円単位の出費になります。
その点、外付けHDDなら同容量でも半額以下で購入可能。USBケーブルでつなぐだけなので、内部ストレージの交換作業やPCの分解も不要です。
もうひとつの魅力は「柔軟さ」。
外付けドライブなら、別のPCでも使い回せるし、ゲームデータや動画を持ち運ぶこともできます。
たとえば、家のデスクトップPCで録画したプレイ動画をノートPCに移して編集する──そんな使い方にもぴったりです。
接続方法はシンプル。基本は「つないで認識させる」だけ
外付けHDDをゲーミングPCに接続するのはとても簡単です。
USBポートにケーブルを挿せば、数秒で自動認識され、Windowsなら「ドライブが追加されました」と通知が出ます。
もし新しいHDDが認識されない場合は、「ディスクの管理」を開いてフォーマットとドライブレターの割り当てを行いましょう。
フォーマット形式は基本的に「NTFS」で問題ありません。
複数のOS(WindowsとMacなど)で共用したい場合は「exFAT」にすると互換性が高くなります。
設定後は、Steamなどのゲームクライアントで外付けドライブをインストール先として選ぶことも可能です。
メリット|ストレージを賢く拡張できる自由さ
外付けHDDを導入することで得られるメリットは多くあります。
- 容量の拡張が簡単:数TBクラスのストレージを追加できる。
- コスパが良い:SSDよりもGB単価が安く、大量のデータ保存に向く。
- 取り外し・持ち運びができる:データ共有やバックアップに便利。
- 作業リスクが少ない:内部パーツを触らずに増設できる。
特に、配信者や動画編集をするゲーマーにとっては“外付けHDDは必須級”とも言えます。
ゲームキャプチャを保存していくと、1本の配信で100GBを超えることもあります。
そんなデータを内部ストレージに溜め込んでしまうと、肝心のゲーム用SSDのパフォーマンスが落ちかねません。
外付けに逃がしておくことで、システムを軽く保てるのです。
デメリット|速度・安定性・寿命に注意が必要
もちろん、良いことばかりではありません。外付けHDDにはいくつかの弱点もあります。
まず「速度」。
HDDは構造上、SSDに比べて読み書きが遅く、ロード時間が長くなりがちです。
USB 3.0以上で接続しても、NVMe SSDのような爆速ロードは期待できません。
特にオープンワールド系の大作ゲームなど、データアクセスが多いタイトルでは、体感で差が出ることもあります。
次に「安定性」。
外付けドライブはUSB接続が切れると、ゲームが落ちたり、ファイルが破損することがあります。
電源連動型やハブ経由でつないでいる場合、PCのスリープ時に電力供給が止まることもあるので注意。
プレイ中に突然ドライブが切断されると、データが壊れる危険もあります。
そして「寿命」。
HDDは回転する物理ディスクを使っているため、衝撃や熱、長時間の使用で徐々に劣化します。
重要なデータはバックアップを取る習慣をつけておきましょう。
実際の使い方|おすすめは「保存用」「サブゲーム用」
ゲーミングPCで外付けHDDをどう活用するかは、目的によって変わります。
おすすめは以下の2パターンです。
1. ゲームのアーカイブや録画データの保存
最も理想的な使い方。
メインSSDに比べて速度は劣りますが、保存用としては十分。
古いゲーム、過去の配信録画、スクリーンショットなどをまとめて整理できます。
容量が多いHDDなら、何百時間分ものプレイデータをまとめて保管できます。
2. あまり遊ばないゲームを外付けHDDに移動
メインSSDの容量を圧迫するゲームを、外付けに移しておく方法です。
SteamやEpic Games Launcherなどでは、複数のライブラリフォルダを設定できます。
あまりプレイ頻度が高くないタイトルをHDDに移すことで、SSDを軽く保ちながらいつでも再インストール不要で起動できます。
接続のコツと注意点|パフォーマンスを落とさないために
快適に外付けHDDを使うには、いくつかのポイントがあります。
- USBの規格を確認:最低でもUSB 3.0(青いポート)で接続。
- 電力供給を安定させる:セルフパワー型のUSBハブやAC電源付きモデルが安心。
- ドライブレターを固定する:接続のたびにドライブ名が変わると、ゲームが起動できないことがある。
- 安全な取り外しを習慣にする:アクセス中に抜くとデータが破損する。
- 定期的に健康状態をチェック:SMART情報を確認し、異常が出たら早めにバックアップを。
また、ゲームによっては外付けドライブからの実行を想定していないものもあります。
特に大容量のタイトルでは、HDDではロード時間が数倍に伸びるケースも。
そのため、動作が重いゲームは内部SSDに残し、HDDは保存メインで使うのが現実的です。
外付けHDDを選ぶときのポイント
どの外付けHDDを選ぶかで快適さは大きく変わります。
選ぶ際は、以下のポイントを意識してみてください。
- インターフェース:USB 3.1以上対応が理想。
- 回転数:7200rpmのHDDは読み込みが速く、ゲーム用途にも◎。
- 容量:2TB〜4TBがバランス良し。録画やアーカイブ中心なら6TB以上もあり。
- 電源方式:据え置き型(AC電源)なら安定性が高く、長時間プレイに向く。
- 信頼性:有名メーカー(Seagate、Western Digital、Buffaloなど)を選ぶと安心。
もしゲームを直接外付けから実行したいなら、HDDではなく外付けSSDを選ぶのも手です。
価格は少し高くなりますが、読み込み速度が段違いで、ロード時間が劇的に短縮されます。
トラブルを防ぐためのメンテナンス習慣
外付けHDDは、使い方次第で長持ちも短命にもなります。
以下の習慣を取り入れておくと安心です。
- 使用後は必ず「安全な取り外し」を行う。
- 長時間ゲームをプレイする場合は、HDDの発熱に注意。
- 月に一度はデフラグやエラーチェックを実施。
- 大事なデータはクラウドや別のHDDに二重保存。
- USBケーブルを頻繁に抜き差ししない。
これだけで、データ破損や接続トラブルのリスクを大幅に減らせます。
まとめ|ゲーミングPCに外付けHDDをつなぐ方法と注意点を理解して最適化しよう
外付けHDDは、ゲーミングPCの容量不足を手軽に解消できる頼れる味方です。
USBで接続するだけで、数TBのストレージをすぐに追加できるのは本当に便利。
ただし、ロード速度や安定性では内部SSDに劣るため、「何を保存するか」「どう使うか」を明確にして運用することが大切です。
おすすめは、
・メインSSDを“プレイ用”に、
・外付けHDDを“保存・アーカイブ用”に分けるスタイル。
この組み合わせなら、コスパ・容量・使い勝手のバランスが抜群です。
ゲーミングPCに外付けHDDをつなぐ方法と注意点を押さえ、自分にとっての“データ保存の最適解”を見つけてみてください。
