ゲーミングPCを買うときに「どんなサイズのケースを選べばいいのか？」と悩む人は多い。
その中でもバランスの良さで人気なのが「ミドルタワー型」だ。
今回は、そんなゲーミングPCミドルタワーの選び方と、実際に人気のあるモデルを紹介していく。
ミドルタワーとは？その特徴と魅力を理解しよう
「ミドルタワー」というのは、PCケースのサイズを示す言葉だ。
高さ45〜50cm前後、奥行き40cm以上のケースで、一般的なゲーミングPCの主流サイズになっている。
大きすぎず、小さすぎず。
それでいて、ハイスペックなパーツを搭載できる拡張性も備えているのが魅力だ。
ミドルタワーの主なメリット
- 拡張性が高い：ATXマザーボード対応で、メモリやグラボ、ストレージを増設しやすい。
- 冷却性能が優秀：内部に空間があるためエアフローを確保しやすく、熱がこもりにくい。
- パーツ交換が簡単：将来のアップグレードに柔軟に対応できる。
この“余裕”こそが、ミドルタワーの最大の強み。
長く使うPCを選びたいなら、このクラスを検討する価値は高い。
ミドルタワーを選ぶ前に確認したいポイント
1. どんな用途で使うかを明確にする
フルHDで遊ぶのか、4Kで遊ぶのか。
目的によって必要なスペックが全く変わる。
例えば、軽めのタイトルやeスポーツ系ならミドルクラスのGPUでも十分だが、4KやVR対応ゲームを楽しみたいなら上位GPUを積む必要がある。
ミドルタワーなら大型GPUにも対応しやすいので、自由度が高い。
2. ケースのサイズと設置スペース
ミドルタワーは「思ったより大きい」と感じる人も多い。
机上に置くと圧迫感が出やすいため、足元や横にスペースを確保しておくと安心だ。
奥行き45cm以上、高さ50cm近いモデルもあるので、購入前に寸法を必ずチェックしておこう。
3. 冷却性能とエアフロー設計
高性能CPUやGPUは発熱が大きい。
そのため、ケース内部の風の流れがしっかりしているかが重要だ。
前面吸気・背面排気に加え、天面の排気口があると熱がこもりにくくなる。
また、メッシュパネル採用モデルは吸気効率が良く、夏場でも安定して動作しやすい。
4. 電源と将来のアップグレード性
電源容量は650W〜850Wが目安。
将来GPUを交換したい、ストレージを増やしたいと考えているなら、余裕を持った容量を選ぶと安心だ。
80PLUS GOLD以上の認証電源を選ぶと、効率が良く安定性も高い。
スペック別に見るおすすめ構成の目安
- ライトゲーマー向け（フルHD中心）
RTX 5060 / Core i5 または Ryzen 5
メモリ16GB、SSD 1TB前後が標準構成。
価格は20万円前後で、コスパ重視の人におすすめ。 - ミドルゲーマー向け（WQHD・高画質）
RTX 5070 / Core i7 または Ryzen 7
メモリ32GB、SSD 1TB以上が理想。
30万円クラスで、映像美とパフォーマンスを両立できる。 - ハイエンドゲーマー向け（4K・高fps）
RTX 5080以上 / Core i9 または Ryzen 9
メモリ32〜64GB、ストレージは高速NVMe 2TB以上。
価格帯は50万円以上だが、長期間買い替え不要の構成。
拡張性で後悔しないための選び方
「あとでグラボを交換したくなった」「ストレージを追加したい」
そうしたときに柔軟に対応できるのがミドルタワーの良さだ。
ただし、どのモデルも拡張しやすいわけではない。
次のポイントを意識して選ぼう。
ストレージベイとM.2スロット数
SSDを複数枚使いたいなら、M.2スロットが2つ以上あるマザーボードが理想。
HDDベイの数もチェックしておくと、将来的なデータ保存に困らない。
グラボの搭載可能サイズ
RTX 5070以上のカードは長さが30cmを超える場合がある。
ケースの対応GPU長を必ず確認しよう。
ミドルタワーなら多くのハイエンドGPUに対応できるが、奥行きが短いケースだと入らないこともある。
水冷・空冷の対応範囲
静音性や冷却性能を重視するなら、水冷クーラーの搭載可否も見ておくと良い。
240mmや360mmラジエーター対応ケースなら、高性能CPUでも安定して動作する。
人気のミドルタワー型ゲーミングPC 8選
ここからは、2025年時点で注目度の高いミドルタワー型モデルを紹介しよう。
価格や構成は変動するため、購入時は各メーカー公式サイトで確認してほしい。
1. G-TUNE FG-A7G80
マウスコンピューターのフラグシップ。
Ryzen 7とRTX 5080を搭載可能で、冷却性能も抜群。
大型ケースながらデザイン性が高く、静音性にも配慮されている。
2. G-TUNE DG-I7G6T
Core i7とRTX 5060 Tiを搭載した王道モデル。
25万円前後で入手でき、性能・価格・拡張性のバランスが良い。
初めてのゲーミングPCにもおすすめ。
3. NEXTGEAR JG-A7G6T
マウスのコスパモデル。
Ryzen 7 + RTX 4060 Ti構成で、ミドルタワーながら省スペース設計。
デザインもスタイリッシュで部屋に馴染みやすい。
4. LEVEL R776-144F-RKX（RTX 5060）
パソコン工房の人気シリーズ。
CPUやGPUを自由にカスタマイズ可能で、ミドルクラスに最適。
BTO初心者にも扱いやすい。
5. 新界2 Ryzen 7 9700X/RTX 5060 Ti
Amazon限定で注目の構成。
水冷クーラー搭載で冷却効率が高く、配線も綺麗。
静音性を重視する人に向いている。
6. LEVEL-R776-147F-RRX（RX 9060 XT）
AMD GPU派におすすめのモデル。
Radeon搭載で価格を抑えつつも高パフォーマンスを発揮。
動画編集などマルチタスクにも強い。
7. G-TUNE DG-I7G60
エントリー寄りながら、拡張余地が広い人気モデル。
電源容量に余裕があり、後からGPU交換も容易。
静音重視のケース設計も好評。
8. Core Ultra 9/RTX 5070 Ti搭載モデル
パソコン工房やフロンティアで展開中の最新構成。
AI処理にも対応したCore Ultraシリーズと最新GPUで、長期的に使えるハイスペックPCだ。
ミドルタワーを選ぶときの注意点
ミドルタワーは万能に見えても、いくつかの落とし穴がある。
購入前にチェックしておくと失敗しにくい。
- サイズを測らずに買わない：机の下に収まらないケースは意外と多い。
- 電源容量に余裕を：将来的にGPUを変えるなら最低でも750W以上を推奨。
- 静音性も重視する：ケースファンが多いモデルは冷えるが、音が大きくなりがち。
- メンテナンス性を確認：フィルターの掃除やケーブル整理がしやすいかどうかも大事。
まとめ：ゲーミングPCミドルタワーで拡張性に投資するという考え方
ゲーミングPCミドルタワーは、スペース・性能・将来性のすべてをバランス良く両立できる選択肢だ。
最初は少し大きく感じても、あとで「このサイズで良かった」と実感する人が多い。
ゲーム環境は年々進化していく。
最新GPUや大型クーラーを余裕を持って組み込める拡張性は、結果的にコスパを高める。
これから長くPCゲームを楽しむなら、ぜひ“ミドルタワー型”という選択肢を検討してみてほしい。
拡張性で後悔しない選び方をすれば、あなたのゲーミングライフはもっと快適になるはずだ。
