最近、スマホやパソコン、タブレットなど複数のデバイスを使う人が増えていますよね。
そんな中で「ワイヤレスイヤホンを複数の機器に接続して使いたい！」と思ったことはありませんか？
でも、いざやろうとすると「接続できない」「音が途切れる」など、意外と分かりづらい部分も多いのが実情です。
この記事では、ワイヤレスイヤホンを複数接続して使うための仕組みや設定方法、注意点、そして同時再生に対応したおすすめ機種までを分かりやすく解説していきます。
読み終わる頃には、あなたのイヤホン環境がぐっと快適になるはずです。
ワイヤレスイヤホンの複数接続とは？基本の仕組みを理解しよう
まず押さえておきたいのが、複数接続には「マルチペアリング」と「マルチポイント」という２つの仕組みがあるということ。
一見似ていますが、できることが大きく違います。
マルチペアリングは、「複数の機器を登録できる」機能。
たとえばスマホ・タブレット・PCをそれぞれ登録しておくと、切り替えて使う際に再ペアリングの手間がいらないのがメリットです。
ただし、同時に音を出せるわけではなく、あくまで「切り替えがスムーズになる」機能です。
一方のマルチポイントは、「２台以上の機器と同時に接続できる」仕組み。
たとえばスマホで音楽を聴きながら、PCのオンライン会議にすぐ切り替えるといった使い方ができます。
最近ではこのマルチポイント対応イヤホンが急速に増えており、ビジネスシーンや在宅ワークでも注目されています。
同時再生は可能？“複数接続”の限界を理解する
「スマホとタブレット、両方で音を同時に聞きたい」──そう思う人も多いですが、ここには注意点があります。
Bluetoothの規格上、ひとつのイヤホンが複数の機器から同時に音を受け取ることは基本的にできません。
マルチポイントは“同時待ち受け”ができる仕組みであり、音を同時再生するわけではないのです。
ただし、例外的に「１つの音源（スマホなど）から複数のイヤホンへ同時出力」できる機種もあります。
たとえば、家族や友人と同じ音楽や映画を一緒に楽しみたいときに便利。
この機能は、メーカー独自の「デュアル接続」や「パーティーモード」などで実現していることが多いです。
マルチポイント接続を実際に設定する手順
実際に複数機器へ接続する流れを見ていきましょう。
手順はメーカーや機種で少し異なりますが、基本的な流れは共通しています。
- イヤホンをペアリングモードにする
充電ケースから取り出して、タッチボタンを長押しなどでペアリングモードに。 - １台目の機器（スマホなど）と接続
Bluetooth設定画面でイヤホン名を選択し、ペアリングを完了します。 - ２台目の機器（PCやタブレットなど）でも同様に接続
すでにペアリング済みの状態で、もう一台でも接続を有効にします。 - マルチポイント設定をONにする
アプリや設定メニューで「マルチポイント接続」を有効にできるモデルもあります。
例：TechnicsやAnkerのアプリ、またはAndroid設定内の「マルチポイントを使用」項目など。 - 動作確認を行う
スマホで音楽を流しながらPCで通話を受けるなど、動作の切り替えをテストします。
マルチポイントが正しく設定できると、音の切り替えが自動的に行われるようになります。
たとえばPCでYouTubeを見ていても、スマホに着信があればイヤホンが自動でスマホに切り替わる――そんな便利な使い方ができます。
複数接続を快適に使うための注意点
マルチポイントはとても便利ですが、使い方を誤ると「音が途切れる」「つながらない」などのトラブルも起こりがちです。
以下の点を意識しておきましょう。
- 接続機器は２台までが安定しやすい
３台以上同時接続をサポートしているモデルもありますが、通信が不安定になりやすい傾向があります。 - 高音質モード（LDACなど）との併用に注意
一部のイヤホンでは、LDACやaptX Adaptiveなどの高音質モードを有効にすると、マルチポイントが使えなくなることがあります。 - Bluetoothバージョンを確認
親機（スマホ・PC）のBluetoothバージョンが古いと、接続が不安定になることがあります。
できればBluetooth5.0以上が望ましいです。 - 距離と障害物も影響する
複数接続時は信号の処理が増えるため、壁越しや距離が離れた環境では音切れしやすくなります。 - イヤホンのファームウェア更新を忘れずに
最新の状態にアップデートすることで、マルチポイントの安定性や切り替え速度が改善するケースもあります。
ワイヤレスイヤホンを複数接続して活用するシーン例
では実際に、どんな場面でこの機能が役立つのかを見てみましょう。
- 仕事とプライベートを両立
スマホAを仕事用、スマホBをプライベート用にして、同じイヤホンで両方待ち受け。
着信があれば自動で切り替わるので、イヤホンを付け替える必要がありません。 - PC作業中の通話対応
PCで動画を見たり音楽を聴いたりしていても、スマホに電話がかかればすぐ応答可能。
ビジネスパーソンやリモートワーカーには特に便利です。 - 家族や友人と同時視聴
同時再生対応モデルを使えば、スマホ一台から複数のイヤホンに音を送ることも可能。
映画やライブ配信を一緒に楽しみたいときにぴったりです。 - マルチデバイスユーザーの時短
スマホで音楽を聴きながら、タブレットで学習アプリを利用するなど、切り替えの手間を減らせます。
同時接続・マルチポイント対応のおすすめイヤホン
ここでは、複数接続に対応している人気モデルを紹介します。
いずれも音質・使い勝手・価格のバランスが良く、マルチポイント機能の安定性でも評判の高い製品です。
Technics EAH-AZ40M2
最大３台の機器を同時接続できる注目モデル。
スマホ・PC・タブレットを同時に使う人に最適で、Technicsアプリから設定変更も可能です。
クリアな音質と自然なノイズキャンセリング性能も魅力。
Anker Soundcore P40i
Ankerらしい安定した接続性能とコスパの高さが特徴。
Bluetooth5.3に対応し、マルチポイントで２台同時接続が可能。
軽量設計で長時間装着しても疲れにくい点も人気です。
SOUNDPEATS Air4 Pro
価格を抑えながらもマルチポイントとノイズキャンセリングを搭載。
ワークスタイルにもカジュアルな利用にも合う万能機種。
アプリでの操作カスタマイズも充実しています。
HUAWEI FreeBuds SE 2
コストパフォーマンス重視ならこのモデル。
低価格ながらマルチポイントに対応し、Bluetooth5.4で安定した接続を実現。
学生やライトユーザーにもおすすめです。
Edifier NeoBuds Pro 3
高音質志向の人にはこのモデル。
ハイレゾ対応で、aptX Adaptiveによる高音質再生が可能。
同時接続機能も備え、ビジネスから音楽鑑賞まで幅広く使えます。
今後のワイヤレスイヤホン複数接続技術の進化
近年注目されているのが、Bluetoothの新しい規格「LE Audio」。
これにより、ひとつのデバイスから複数のイヤホンやスピーカーに同時出力することが可能になります。
つまり、「スマホ1台で家族全員が同時に音楽を聴く」「イヤホンを切り替えず複数デバイスと並行使用する」といった未来が、もうすぐ現実になるのです。
ただし、現時点ではすべてのデバイスが対応しているわけではなく、今後のアップデートや新製品を待つ段階です。
購入時には「LE Audio対応」や「Auracast」などの記載があるかを確認しておくと良いでしょう。
まとめ：ワイヤレスイヤホンを複数接続して、もっと快適な日常を
ワイヤレスイヤホンを複数接続する方法を知っておくと、日々の使い勝手が大きく変わります。
マルチポイント対応モデルを選べば、デバイスの切り替えもスムーズで、通話も音楽も途切れ知らず。
さらに、LE Audioなど新技術の登場で「同時再生」もより身近になっていくでしょう。
ポイントをまとめると――
- 「マルチペアリング」は登録だけ、「マルチポイント」は同時接続。
- 複数機器を同時に使いたいなら、マルチポイント対応機種を選ぶ。
- 高音質モードや古いBluetooth環境では制限があることも。
- 代表的なおすすめモデルはTechnics、Anker、SOUNDPEATSなど。
これからイヤホンを選ぶなら、**「ワイヤレスイヤホン 複数接続」**というキーワードを意識して探してみてください。
あなたの生活スタイルにぴったりな一台が、きっと見つかるはずです。
