ワイヤレスイヤホンを毎日のように使っていると、「あれ?前より電池の減りが早いな」と感じる瞬間がありますよね。
実はそれ、バッテリーの寿命が近づいているサイン。買い替えるか、バッテリー交換で延命するか――悩む人も多いはずです。
今回は、ワイヤレスイヤホンのバッテリー交換費用の目安、メーカーごとの料金傾向、そしてできるだけ安く済ませる方法を、最新情報をもとに分かりやすくまとめました。
バッテリーが劣化するとどうなる?交換が必要になるサイン
ワイヤレスイヤホンにはリチウムイオン電池が内蔵されています。スマホと同じく、充放電を繰り返すうちに少しずつ容量が減っていきます。
一般的には、毎日使って1年半〜2年ほどで「持ちが悪くなった」と感じるケースが多いです。
劣化のサインとしては、次のような症状があります。
- 満充電しても再生時間が短くなった
- 充電ケースに入れても充電が完了しない
- 片側だけバッテリーの減りが早い
- ケースの充電ランプが点灯しない
このような状態が続いたら、交換や修理を検討するタイミング。
ただし、イヤホンの構造上、バッテリーだけを簡単に取り外すことは難しく、メーカーや専門業者による交換作業が必要になることが多いのです。
ワイヤレスイヤホンのバッテリー交換費用の相場
交換費用はメーカーやモデルによって差がありますが、おおよその目安をまとめると次のようになります。
- 片側のみ交換:5,000円前後
- 両側交換:10,000円〜15,000円前後
- 充電ケースの交換:5,000円〜7,000円程度
高価格帯モデルやノイズキャンセリング機能付きモデルでは、内部構造が複雑なため、2万円を超える見積もりが出ることも珍しくありません。
逆に、エントリーモデルであれば、1万円以内で修理できるケースもあります。
では、実際にメーカーごとにどのくらいの費用がかかるのか見ていきましょう。
メーカー別のバッテリー交換費用と特徴
SONY(ソニー)
ソニーの完全ワイヤレスイヤホンは人気が高い分、修理対応もしっかりしています。
公式や専門業者の案内では、たとえば「WF-1000XM4」の場合、次のような料金例があります。
- 両側交換:9,900円
- 片側のみ:5,500円
- 充電ケース:6,600円
ただし、メーカー公式修理に出すと、見積もりが1万円を超えることも多く、ケースによっては2万円を超えることもあります。
購入から1年以内であれば無償修理の可能性もあるため、まずは保証期間を確認しましょう。
Beats(ビーツ)
Apple傘下のBeatsも、バッテリー交換サービスを行っています。
モデルによって異なりますが、保証外での修理は概ね以下の通りです。
- 完全ワイヤレスイヤホン(Beats Fit Proなど):約9,800円
- 有線イヤホンやヘッドホン:4,800〜13,400円程度
Apple製品と同様に、Beatsも修理ではなく本体交換対応になる場合が多く、見積もりはやや高めです。
Apple(AirPodsシリーズ)
AirPodsシリーズの場合、「バッテリーサービス」という形で交換が可能です。
- AirPods(第2世代):片側 7,000〜8,000円前後
- AirPods(第3世代):片側 7,000〜8,000円前後
- AirPods Pro:片側 約9,000円前後
- 充電ケース:6,000円前後
AppleCare+に加入していれば、バッテリー容量が80%未満になった場合は無償で交換してもらえます。
加入していない場合でも、有償修理の中では比較的明瞭な料金設定といえるでしょう。
その他のメーカー(Anker、Jabraなど)
AnkerやJabraなどのブランドでは、公式でバッテリー交換を受け付けていない場合が多く、修理よりも新品交換の案内になることがあります。
この場合、割引クーポンやリファービッシュ品(再整備品)の購入提案を受けるケースも。
修理にこだわらず、コスト重視ならこうした選択も一つの手です。
バッテリー交換費用を安く済ませる方法
せっかくなら、なるべく出費を抑えたいですよね。
ここでは、実際に費用を安くするコツを紹介します。
1. 保証期間や延長保証を活用する
購入から1年以内であれば、メーカー保証の範囲で無償交換できる場合があります。
また、延長保証サービスや家電量販店の独自保証に加入しているなら、自然劣化もカバーされることがあります。
まずは保証書を確認し、サポートに問い合わせてみましょう。
2. 修理業者の料金を比較する
メーカー修理よりも、独立した修理業者のほうが安く済むことがあります。
たとえば郵送修理専門業者「Post Repair」では、ソニーのワイヤレスイヤホンの両側交換が9,900円と明記されています。
ただし、非公式修理はメーカー保証が無効になる場合があるため、依頼先は信頼できる業者を選びましょう。
3. 片側やケースのみの交換にとどめる
両側やケースすべてを交換すると費用が膨らみます。
もし「片側だけ持ちが悪い」「ケースは問題ない」という場合は、必要な部分だけ交換するのも節約のコツです。
ただし、左右のバッテリー寿命がズレることで使用時間のバランスが悪くなることもあるため、その点は注意が必要です。
4. 修理と買い替えを比較する
修理費用が高くなりすぎる場合は、思い切って買い替えを検討するのも賢い判断です。
たとえば、修理に2万円以上かかるなら、同価格帯で新モデルを購入したほうが性能も上がり、保証も新たに付きます。
最新モデルはノイズキャンセリング性能や装着感も改良されていることが多いため、「修理より得」になるケースも多いです。
5. バッテリーを長持ちさせる使い方を意識する
普段の使い方次第で、バッテリー寿命はかなり変わります。
次のポイントを意識するだけでも、劣化を遅らせることができます。
- 使わないときは充電ケースから取り出さない
- 高温・低温環境を避ける
- 満充電・放電しっぱなしを避ける
- 定期的に端子やケースを清掃して接触不良を防ぐ
このように、ちょっとした習慣で交換時期を先延ばしにできるのです。
自分でバッテリー交換するのはアリ?
ネット上には交換用バッテリーや工具セットも販売されていますが、結論から言えばあまりおすすめできません。
完全ワイヤレスイヤホンは非常に精密で、防水加工や接着構造になっているものがほとんどです。
分解すると防水性能が失われたり、内部パーツを破損してしまったりするリスクがあります。
また、自分で分解した時点でメーカー保証が無効になるため、コスト的にも結果的に損をする可能性が高いです。
修理経験がある人を除き、基本的にはメーカーか信頼できる業者に依頼するのが安心です。
修理か買い替えか迷ったときの判断基準
最後に、「交換すべきか、それとも買い替えるべきか」を見極めるためのポイントを整理します。
- 使用年数が2年以上:新機種への買い替えがおすすめ
- 修理費用が新品価格の50%を超える:買い替え検討
- 保証期間内:まずはメーカーへ相談
- 特定の片側やケースだけ不調:部分交換で十分
また、古いモデルの場合は交換用バッテリーの在庫がないこともあります。その際は修理を受け付けてもらえないこともあるので、早めの判断が大切です。
ワイヤレスイヤホンのバッテリー交換費用はいくら?メーカー別料金と安く済ませる方法
ワイヤレスイヤホンのバッテリー交換費用は、片側5,000円〜、両側で1万円前後が一般的な目安です。
ソニーやAppleのように公式で明確な料金を設定しているメーカーもあれば、業者修理や買い替えを提案するブランドもあります。
ポイントは次の通りです。
- 修理費用と新品価格を必ず比較する
- 保証や延長サポートを活用する
- 必要箇所だけ交換して節約する
- 普段から充電や保管方法を見直して寿命を延ばす
イヤホンは毎日の相棒。
バッテリーが劣化しても、正しい知識と判断があれば、無駄な出費を抑えながら長く使い続けることができます。
