「カナダ版iPhoneって、日本で使えるの?」
「並行輸入で安く買えるって聞いたけど、本当?」
こんな疑問、一度は考えたことありませんか?
私自身、トロントに住む友人から「iPhone、カナダで買って送ろうか?」と提案されたことがあります。当時は「いやいや、周波数帯が違うでしょ」と断ってしまったんですが——調べてみると、これ過去の常識だったんです。
今のカナダ版iPhoneは、日本版とほぼ同じ。
それどころか、むしろ「カナダ版の方が良いかも」と思えるポイントもあります。
この記事では、
- カナダ版iphoneは日本のドコモ・au・ソフトバンク・楽天で本当に動くのか
- 日本版とカナダ版、今買うならどっちなのか
- 「技適マークがないから違法?」という不安の真相
……これらを、2026年2月の最新情報でぜんぶお伝えします。
結論:iPhone 13以降のカナダ版は、日本の全キャリアで「普通に」使える
まず、最も重要な事実から。
iPhone 13 / 14 / 15 / 16シリーズにおいて、カナダ版と日本版は“まったく同じ型番”です。
具体的に言うと、
- カナダ版:A2846(iPhone 15)、A3089(iPhone 16)
- 日本版:A2846(iPhone 15)、A3089(iPhone 16)
同じです。
対応している5Gバンド、4G LTEバンドも完全に同一。
ドコモのn79帯(4.5GHz)も、auのBand 18/26も、楽天モバイルのBand 3/8/18/19/26/28も、カナダ版はぜんぶ対応しています。
「え、じゃあ昔聞いてた“海外版iPhoneは日本で使いづらい”って何だったの?」
これは、iPhone 11世代までの話です。
当時は国ごとに搭載するアンテナの種類が異なり、北米モデルは日本のBand 19/21などに対応していないことがザラでした。
でもAppleはここ数年、グローバルモデルへの統合を進めています。
少なくとも「日本とカナダ」に限っては、もうほぼ差がない——これが2026年現在の答えです。
カナダ版iPhoneを日本で使う3つのメリット
では、日本版と同じなら「わざわざカナダ版を選ぶ意味あるの?」と思いますよね。
実は、カナダ版にしかない明確なアドバンテージが3つあります。
1. シャッター音が消せる(これ、かなり大きい)
日本版iphoneは、写真を撮るときのシャッター音が絶対に消せません。
これは日本の電波法ではなく、メーカー側の自主規制(いわゆる“配慮”)によるもの。
一方、カナダ版はサイレントモードにすればシャッター音も消えます。
ライブや会議、赤ちゃんの寝顔……音を立てずに撮りたい場面、意外と多くないですか?
「音が鳴らないiPhone」を体験すると、正直もう日本版には戻れません。
2. カナダで買うとAppleCare+が少し安い
為替にもよりますが、カナダのAppleCare+は日本より1〜2割ほど安い傾向があります。
しかもAppleCare+は国際保証の対象。
カナダで加入したAppleCare+を、日本のApple Storeで使うことも可能です(※加入から30日以内の購入証明が必要なケースあり)。
長く使う予定なら、カナダ渡航ついでにiPhoneごと買い替え、AppleCare+も現地加入……というのはアリな選択肢です。
3. カラバリや在庫状況が違う
日本では「人気色は予約必須」「シルバーは入荷少なめ」みたいなこと、よくありますよね。
カナダ市場は日本とマーケット規模・人気色の傾向が微妙に違うため、日本で売り切れているモデルがカナダでは在庫あり、という逆転現象がけっこう起きています。
「どうしてもこの色が欲しい」というこだわり派には、カナダ版の並行輸入も検討する価アリです。
カナダ版iPhoneを日本で使うデメリット・注意点
良いことばかりではありません。
「知らなかった」で後悔しないために、3つの注意点も押さえておきましょう。
1. eSIM専用モデルかどうかの確認が必須
ここが最大の落とし穴です。
カナダ版iphoneのうち、
- iPhone 14 / 15 / 16 → eSIM専用(物理SIMスロットなし)
- iPhone 13以前 → 物理SIM + eSIM
つまり、2026年現在、新品で買えるカナダ版iPhoneはほぼeSIM専用だと思ってください。
日本版iPhone 15/16は「物理SIM + eSIM」のデュアル仕様なので、この点だけは明確な違いです。
物理SIMがどうしても必要な方は、カナダ版は選べません。
2. 価格メリットはほぼ消滅した
2022年ごろまでは「カナダ版の方が2〜3万円安い」ケースもありました。
しかし、円安とカナダ・ドル高が進んだ今、為替差益はほぼゼロ。
Apple公式同士で単純比較すると、
- カナダ:1,129カナダドル(約124,000円)
- 日本:124,800円
誤差の範囲です。
むしろカナダの消費税(州により5〜15%)を加味すると、日本の方が安くなることすらあります。
「並行輸入で格安!」的な宣伝文句には、正直疑いの目を持った方がいい時代になりました。
3. 下取り・買取価格が下がることがある
日本でiPhoneを売るとき、買取業者は「国内版 / 海外版」を必ずチェックします。
そして、海外版は買取価格が1〜2割程度安くなるのが相場。
理由は「技適マークがないことへの心理的抵抗」と「販売先が限られるリスク」です。
「長く使うつもりだったけど、やっぱり来年買い換えよう」——そんなとき、査定額が思ったより低い……という事態もありえます。
「技適マークがないと違法?」不安の正体を総務省に聞いてみた
カナダ版iPhoneを調べると必ずぶつかるのが、この「技適問題」。
結論から言います。
個人が自分で使うために持ち込んだカナダ版iPhoneを、日本国内で使うことは電波法違反ではありません。
総務省の見解では、「携帯移動端末の技術基準適合証明の特例」という制度により、外国で適法に購入した端末を自ら輸入し、自ら使用する場合は、技適マークがなくても使用が認められています。
ただし、これはあくまで“個人使用”限定。
- 知人に譲る
- フリマアプリで転売する
- 業者として輸入販売する
……これらは違法行為になる可能性が高いです。
「友だちに頼まれて3台買ってきた」なんてケースは、個人輸入の範囲を完全に超えているので要注意。
結局、誰にとって「カナダ版」はアリなのか?
ここまでの情報を踏まえて、カナダ版iPhoneが向いている人 / 向いていない人を整理します。
✅ カナダ版が向いている人
- カナダ在住・留学中の人
→ 物理SIMスロットの問題もないし、為替リスクも関係ない。普通に買ってOK。 - シャッター音をどうしても消したい人
→ 日本版では絶対に解決できない問題。カナダ版(または米国版)しか選べない。 - 2年以上同じiPhoneを使い続ける人
→ 下取りの減額リスクを気にしないなら、動作面の心配はほぼ無用。
❌ カナダ版が向いていない人
- 物理SIMしか使えない環境の人
→ 楽天モバイルの一部プランや、渡航先での物理SIM運用を考えている人は日本版一択。 - 毎年か2年おきに機種変更する人
→ 下取り差額が積み重なるので、トータルコストは日本版の方が安くなる可能性大。 - 「技適マークがない」のが精神的に無理な人
→ 法律的にOKでも、気になるものは気になる。そういう方は素直に日本版を買うのが幸せ。
まとめ:2026年、カナダ版iPhoneは“選択肢のひとつ”
昔のように「日本版と海外版は全然違う」時代は終わりました。
iPhone 13以降のカナダ版は、日本と同じ工場で作られた、ほぼ同じ製品です。
シャッター音の有無という文化の違いと、物理SIM/eSIMという仕様の違い。
この2点だけを天秤にかけて、「自分にとって本当に必要なのはどちらか」を考えれば答えは出ます。
「なんとなく安そうだから」
「並行輸入ってかっこいいから」
……そんな理由で選ぶには、2026年のカナダ版iPhoneはちょっと割高になってしまいました。
でも、“音のしないiPhone”という体験に価値を感じるなら——カナダ版は今でも十分、検討する価値のある一台です。
【おまけ:カナダのキャリア事情メモ】
せっかくなので、カナダ在住でiPhone購入を検討している方へ、キャリアの特徴もざっくりまとめておきます。
- Rogers:カナダ最大手。エリア安定。スポーツ中継特典あり
- Bell:東部に強い。法人契約の実績多数
- Telus:西部に強い。Bellとインフラ共有
- Freedom Mobile:格安系。都会ならコスパ最強
2022年12月以降、カナダの全キャリアはSIMロック禁止。
どこで買っても、購入日当日からSIMフリーです。
中古市場もけっこう活発なので、「カナダ渡航ついでに中古のiPhone 14を格安入手」なんてハックもありますよ。
