「きのこの山」が、まさかワイヤレスイヤホンになるなんて——。
SNSを中心に大きな話題を呼んだこのニュースを見て、「嘘でしょ?」と思った人も多いはずです。
でも、本当にあるんです。明治が公式に販売した「きのこの山ワイヤレスイヤホン」。
その可愛すぎる見た目と意外な高性能ぶりが注目されています。
今回は、そんな“食べられないきのこの山”の実力を、デザインから音質、翻訳機能まで徹底レビューしていきます。
お菓子がイヤホンに?異色コラボの背景
このイヤホンが生まれたきっかけは、明治の公式SNSでのちょっとした投稿でした。
2023年夏に「もしも“きのこの山”が雑貨になったら?」という企画画像をアップしたところ、
「本当に出してほしい!」という声が殺到。
その反響を受けて、明治が本気で商品化を進めたのです。
コンセプトは「言葉の山(壁)を越える」。
つまり、国境や言語の違いを越えて、世界中の人とつながるためのツールにしようという想い。
かわいさとテクノロジーを融合させた、まさに“きのこの山の進化形”です。
販売はクラウドファンディングサイト「Makuake」で限定3,500台。
あっという間に完売し、転売市場ではプレミア価格がつくほどの人気ぶり。
ネタとしてだけでなく、「実際に使えるガジェット」として注目を集めています。
きのこの山をそのまま再現したデザインの完成度
まず何より目を引くのが、このユニークすぎるデザイン。
イヤホン本体は“チョコレートの傘”と“クッキーの軸”がそのまま形になっており、
ケースを開けた瞬間、まるでお菓子箱を開けたようなワクワク感があります。
しかも、ただの見た目重視ではありません。
誤飲防止のため、耳に入る部分だけは白色にするなど、安全面にも配慮されています。
明治が7か月かけてデザイン監修を行い、「きのこの山らしさ」を守りながらも実用性を追求したこだわりが感じられます。
机の上に置くだけで話題になるデザイン。
これだけで「どこで買ったの?」と聞かれること間違いなしです。
仕様と機能:意外と本格的なイヤホン
「ネタ商品でしょ?」と思った方、侮るなかれ。
このイヤホン、スペックもかなり本格的です。
- Bluetooth 5.3対応
- コーデック:SBC / AAC / aptX
- ドライバ:10mmダイナミック型
- 連続再生時間:約6時間(ケース込みで最大20時間)
- 防滴性能:IPX4相当
- ENCマイク搭載(ノイズ低減)
- USB Type-C充電
これ、普通に有名オーディオブランドのエントリーモデルと同等レベル。
さらに、144言語に対応した翻訳機能までついています。
スマホアプリと連携することで、会話をリアルタイムに翻訳してくれる「同時翻訳モード」や「スピーカーモード」が使用可能。
旅行や海外出張でも役立つ“ちょっとした通訳デバイス”としても機能します。
見た目のインパクトだけでなく、実用性もきちんと備えているのがこの製品の強みです。
音質レビュー:低音が心地よく響く
オーディオ専門サイトのレビューでは、「低音の厚みと中域の力強さ」が高評価。
ボーカルやロック、R&B系の楽曲を聴くと、しっかりとした迫力を感じられるとの声が多いです。
一方で、高域の伸びや繊細な表現は控えめ。
繊細なクラシックやアコースティックを聴く人よりも、
ポップスやEDMなど低音が重要なジャンルと相性が良さそうです。
装着感も悪くありません。
耳にフィットしやすく、外出時でも落ちにくい設計。
ただし、形状が特殊なので「ぴったりのポジション」を探すのに少し慣れが必要です。
結論としては、「見た目ネタかと思いきや、意外としっかり鳴るイヤホン」。
音質もデザインも両立した、“魅せるイヤホン”と言えるでしょう。
翻訳機能の使い勝手
このイヤホンのもう一つの特徴が、翻訳機能。
対応言語はなんと144種類。
アプリと連動して、会話の音声をイヤホンを通して翻訳してくれます。
反応速度は3〜4秒程度と自然なテンポ。
ビジネスでの簡単な会話や旅行先でのコミュニケーションなら十分実用的です。
ただし、ネット接続や音声認識の精度に左右されるため、完璧な通訳機ではありません。
それでも、「きのこの山を耳につけて外国人と話してる」なんて、想像しただけで楽しい。
遊び心と便利さを両立した、まさに“お菓子発のテクノロジー”です。
限定販売と価格、入手方法
初回販売は2024年3月26日、Makuake限定3,500台。
価格は税込29,800円でしたが、即日完売。
現在は正規ルートでの購入は難しく、中古市場では約6万円前後のプレミア価格がついています。
明治は今のところ再販を予定していません。
ただ、SNSでは「次は“たけのこの里”版も出して!」という声も多く、
シリーズ化の可能性もゼロではないかもしれません。
もし入手できる機会があれば、コレクションアイテムとしても価値は十分。
飾ってよし、使ってよしの逸品です。
注意点と使うときのコツ
実際に使う際は、以下の点に気をつけましょう。
- 防水ではなく防滴レベル(雨や汗はOK、水没はNG)
- 翻訳機能はスマホとネット接続が必要
- 長時間使用すると耳が疲れることもある
- 限定モデルのため、修理や交換対応は限定的
また、あまりにもリアルな見た目なので、
小さな子どもやペットの誤飲防止には十分注意が必要です。
デザイン性と実用性を両立しているとはいえ、
日常使いよりも“外出や会話のアクセント”として楽しむのがおすすめです。
SNSでの反響
SNSでは「かわいすぎて食べたくなる」「話のネタに最高」など好意的な声が多数。
特に「#きのこの山イヤホン」のタグでは、実際に着けた写真や比較画像が数多く投稿されています。
一方で、「たけのこの里派だけどこれは欲しい」「次は里モデルを!」といったコメントも多く、
“きのこたけのこ戦争”に新たな火種を投じたアイテムとも言えそうです。
こうしたファン同士の盛り上がりが、ブランド愛をさらに深めているのも面白いところです。
きのこの山ワイヤレスイヤホンを使ってみた感想
実際に手に取ると、その完成度の高さに驚きます。
ケースを開ける瞬間の“ときめき”、
耳に装着したときの“くすぐったいような面白さ”。
ガジェットとしての性能と、おもちゃのようなワクワク感が見事に共存しています。
「音質」「翻訳」「デザイン」どれを取っても、想像以上に“本気”です。
あくまでハイエンド機ではありませんが、
“会話が弾むイヤホン”“持っているだけで楽しくなるガジェット”としては唯一無二。
お菓子ブランドからこんな製品が生まれるとは、誰が予想したでしょうか。
きのこの山ワイヤレスイヤホンのまとめ
・見た目:お菓子そっくりで話題性抜群
・音質:中低域に厚みがあり聴きやすい
・機能:144言語対応の翻訳機能搭載
・使用感:装着も快適で実用レベル
・価格:限定3,500台、定価29,800円(税込)
“遊び心 × 実用性 × ブランド力”。
この3つを見事に組み合わせた、明治らしい挑戦的なプロダクトです。
きのこの山ワイヤレスイヤホンは、
ただのガジェットではなく、「身につける笑顔のきっかけ」。
ユニークなデザインに惹かれた人も、音質にこだわる人も、
一度はその世界観を体験してみる価値があるはずです。
きのこの山ファンなら、きっと耳元から幸せになれるはずです。
