通勤中や作業中に欠かせないワイヤレスイヤホン。数ある中でも注目を集めているのが「XiaomiワイヤレスイヤホンBuds 6」だ。
価格は手頃なのに、見た目も機能も上位機種に引けを取らないと話題になっている。
果たして、その“高音質とコスパの両立”は本当なのか？ 実際のレビューや仕様をもとに、使い勝手・音質・ノイズキャンセリングの実力をじっくり検証していこう。
Buds 6とは？まずは特徴をざっくり紹介
Buds 6は、Xiaomi（シャオミ）が展開する完全ワイヤレスイヤホンの最新モデルのひとつ。
「高性能を手頃な価格で」というブランドコンセプトをそのまま体現したような製品だ。
主な特徴は次の通り。
- 12.4mmの大型ダイナミックドライバー搭載
- Bluetooth 5.4対応で安定した接続
- 最大49dBのアクティブノイズキャンセリング（ANC）
- 外音取り込み（トランスペアレンシーモード）対応
- 10時間の連続再生（ANCオフ時）／ケース込みで約42時間
- IP54の防塵・防滴仕様
- 10分充電で数時間再生できる急速充電
- 専用アプリ「Xiaomi Earbuds」で操作カスタマイズやEQ調整が可能
この仕様だけでも「え、これでこの価格？」と驚く人が多いはず。
海外では3,000円台〜4,000円台という手の届きやすい価格で販売されており、エントリークラスとしては非常に充実した構成になっている。
音質：ベースの厚みと中域の明瞭さが印象的
「高音質」を語る上で、まず触れたいのがその音の傾向だ。
Buds 6のサウンドは、全体的に“温かみ”がある。低音がふくよかで、ドラムやベースラインの存在感が心地よい。
中域はボーカルやアコースティック楽器をしっかり前に出してくれるタイプで、ポップスやロック、EDMなど幅広いジャンルに対応できる。
一方で、高域の伸びや解像感は上位機種にやや劣る。
シンバルの金属的な響きや空間の奥行きは控えめで、音の“きらめき”を求める人には少し物足りないかもしれない。
ただ、この価格帯でこれほど自然でバランスの良い音を出せるのは見事だ。
また、アプリのEQ機能を使えば、低音重視やボーカル強調などの調整も可能。
自分の好みに合わせて音をチューニングできるのは大きな魅力だ。
ANC（ノイズキャンセリング）の実力
Buds 6は、最大49dBのノイズキャンセリング性能をうたっている。
実際に使ってみると、電車やバスの低音ノイズにはしっかり効果を感じられる。
周囲のざわめきがスッと遠のき、音楽に集中できる印象だ。
ただし、風切り音や高音域のノイズには少し弱い。
屋外での使用時や強風の環境では、ANCが少し不安定になることもある。
この点は、価格帯を考えれば仕方のない部分だろう。
一方で、外音取り込みモード（アンビエントモード）の性能は優秀。
駅のアナウンスや人の声を自然に聞き取れるので、外出時の安全性も確保できる。
通話品質とマイク性能
オンライン会議や通話でもイヤホンを使う人が増えている中、Buds 6のマイク性能も気になるポイントだ。
実際のレビューでは、「室内ではクリアに聞こえる」「外での通話も思ったより問題ない」という意見が多い。
ノイズリダクション機能が搭載されており、周囲の雑音をある程度カットしてくれる。
ただし、風の強い屋外ではノイズが混じることがある。
プロ用途や長時間のビデオ会議には、より上位モデルの方が安心かもしれない。
装着感とデザイン：軽くて疲れにくい
イヤホンは音だけでなく“付け心地”も重要。
Buds 6は片耳約4.8gと軽量で、長時間装着しても耳への負担が少ない。
形状は人間工学に基づいたカーブを描いており、フィット感が非常に良い。
イヤーチップも3サイズ付属しており、自分の耳に合うものを選べるのもポイントだ。
デザインはミニマルで上品。マットな質感で安っぽさがなく、ビジネスシーンでも違和感がない。
ブラック・ホワイト・グリーンといったカラーバリエーションがあり、男女問わず使いやすい印象だ。
バッテリーと利便性：長時間再生が魅力
Buds 6のもう一つの魅力は、圧倒的なバッテリー持ち。
ANCをオフにすれば最大10時間、ケース込みで42時間もの再生が可能だ。
「朝から夜まで1日中使ってもバッテリーが切れない」という安心感がある。
さらに、急速充電にも対応しており、10分の充電で数時間使える。
外出前に少し充電するだけで十分というのは非常に便利だ。
ただし、ワイヤレス充電（Qi）は非対応。
ケーブルでの充電のみとなる点は、やや惜しいところだ。
アプリ連携で使い勝手がさらに向上
Xiaomi純正の「Xiaomi Earbuds」アプリを使うと、Buds 6の真価が発揮される。
アプリでは以下のような操作が可能だ。
- イコライザー（EQ）のカスタマイズ
- タッチ操作の割り当て変更
- ANC／外音取り込みの切り替え
- ファームウェアのアップデート
特にEQ調整機能は便利で、低音を強調したり高音を伸ばしたりと、自分の音の好みに合わせられる。
音楽のジャンルごとに設定を変えるのも楽しい。
コスパの高さは本物か？
「コスパが良い」と言われても、実際どの程度なのか気になるだろう。
Buds 6は、海外で約5,000円前後という価格ながら、ANC・防水・アプリ連携など上位機に匹敵する機能を持つ。
しかも音質も一定以上の水準を維持している。
他ブランドの同価格帯イヤホンと比較しても、
「これだけの仕様がそろっていてこの価格」は稀だ。
そのため、エントリーモデルとしての完成度は非常に高く、「初めてのワイヤレスイヤホン」としてもおすすめできる。
どんな人に向いている？
Buds 6が特におすすめなのは、次のような人だ。
- 通勤・通学中に音楽や動画をよく聴く人
- コスパを重視したい人
- 長時間の装着でも疲れにくいイヤホンを探している人
- 軽い運動や外出中にも使いたい人（防滴仕様）
- ノイズキャンセリングを試してみたい初心者
逆に、ハイレゾ音源やゲーム用の低遅延性能を重視する人、ワイヤレス充電を使いたい人は上位モデルの「Buds 6 Pro」などを検討すると良い。
XiaomiワイヤレスイヤホンBuds 6の実力を総まとめ
Buds 6は、明らかに価格以上の実力を持ったワイヤレスイヤホンだ。
音質・ANC・デザイン・装着感・バッテリーのすべてが高水準で、日常使いにおいて大きな不満はほとんどない。
特に「価格を抑えつつ良い音を楽しみたい」という人にとって、現時点でかなり有力な選択肢と言える。
“高音質とコスパの両立は本当か？”という問いに対して答えるなら、
「はい、価格を考えれば間違いなく両立している」と言っていい。
もちろんハイエンド機のような繊細さや上質なノイズ処理はないが、
日常のリスニングで不満を感じる人は少ないはずだ。
結論として、Buds 6は“誰でも手軽に良い音を楽しめるイヤホン”として非常に完成度が高い。
Xiaomiのものづくり哲学が凝縮された、まさに「価格以上の価値」を感じられる一台だ。
