「友達と同じ音楽を同じタイミングで聴きたい」「映画や動画を2人で一緒に楽しみたい」。そんなときに活躍するのが“2台同時再生できるワイヤレスイヤホン”。最近は「マルチポイント接続」や「デュアルオーディオ」など、複数機器との同時接続に対応したモデルが増えてきています。
この記事では、2台同時再生やシェア再生ができるワイヤレスイヤホンの仕組み、選び方、そしておすすめモデル5選を紹介します。
2台同時再生とは?マルチポイントとシェア再生の違い
まず整理しておきたいのが、「2台同時再生」と「マルチポイント接続」の違いです。
名前は似ていますが、実際の意味は少し異なります。
マルチポイント接続とは、1つのイヤホンが2台のデバイス(スマホ・PCなど)に同時に接続できる機能。たとえば「スマホで音楽を聴いていたら、PCの通話がかかってきて自動で切り替わる」といった使い方ができます。
一方、**2台同時再生(シェア再生)**は、1台の音源(スマホなど)から2つのイヤホンへ同じ音を同時に送信する仕組み。つまり、2人が同じ曲を同時に聴けるというわけです。
iPhoneの「オーディオ共有」や、Galaxyシリーズの「Dual Audio」がこれに該当します。AndroidでもBluetooth 5.0以降で対応する機種が増えており、同時出力が手軽に楽しめるようになっています。
同時再生を実現する技術のポイント
1. スマホ側の機能
スマホやタブレットが「Dual Audio」や「オーディオ共有」に対応していることが前提です。
たとえばGalaxyなら設定画面からBluetoothメニュー内で「Dual Audio」をオンにするだけ。
iPhoneなら「オーディオ共有」を使えば、AirPodsやBeats製品で2人同時再生が可能です。
2. イヤホン側の対応
すべてのワイヤレスイヤホンがこの機能に対応しているわけではありません。特に安価なモデルでは、同時出力に非対応な場合も多いです。
また、マルチポイント対応と書かれていても「音を2人で同時に聴ける」とは限らない点に注意が必要です。マルチポイントは「2台と同時接続」ではあっても、「同時再生」ではないことがあるからです。
3. Bluetooth LE AudioとAuracast
最新のトレンドとして注目されているのが「Bluetooth LE Audio」と「Auracast」。
これは、1台のデバイスから複数のイヤホン・ヘッドホンに音声を同時配信できる次世代規格です。
これが普及すれば、イベント会場やカフェで「同じ音楽を複数人で共有する」ことがより簡単になります。今後対応イヤホンも増えると予想されています。
2台同時再生できるイヤホンの選び方
1. 接続の安定性
2人同時に使うため、通信が不安定だと音が途切れる原因になります。Bluetooth 5.2以上に対応したイヤホンを選ぶと安心です。
2. 対応機能をチェック
「Dual Audio対応」や「オーディオ共有対応」といった記載があるかを確認しましょう。製品説明欄に「マルチポイントのみ」と書かれている場合は、同時再生ができないこともあります。
3. 音質と遅延
2台同時再生では、わずかな遅延が気になるケースがあります。特に動画や映画を観る際は、低遅延モード(ゲームモードなど)があるモデルがおすすめです。
4. バッテリー性能
2人で長時間使うとバッテリーの消耗も早くなります。再生時間が7時間以上あるもの、ケース込みで20時間以上のモデルを選ぶと安心です。
5. 使いやすさ
ペアリング操作が簡単なモデルや、スマホアプリで接続先を管理できるイヤホンはストレスが少なくおすすめです。
2台同時再生できるおすすめワイヤレスイヤホン5選
ここからは、実際に2台同時再生やシェア再生ができる注目モデルを紹介します。
1. Apple AirPods Pro(第2世代)
iPhoneとの相性が抜群。
「オーディオ共有」に対応しており、もう1台のAirPodsやBeatsシリーズと同じ音を同時再生できます。音質・ノイズキャンセリング・装着感すべてが高水準。
映画や音楽を2人で楽しむなら、iPhoneユーザーにとってベストな選択です。
2. Sony WF-1000XM5
ソニーのフラッグシップモデル。
Bluetooth LE Audio(Auracast)対応が予定されており、今後のアップデートで複数人同時再生が可能になる見込みです。
また、マルチポイント接続にも対応しており、スマホとPCを同時に繋いで使うことも可能。音質重視派にもおすすめ。
3. Samsung Galaxy Buds2 Pro
Galaxyスマホと組み合わせると、Dual Audio機能で2台同時再生が可能。
高音質コーデック「Samsung Seamless Codec」に対応しており、音質も良好。
Galaxyユーザーなら、最も快適にシェア再生を楽しめるモデルのひとつです。
4. JBL Tour Pro 2
JBLの最新モデルで、Bluetooth 5.3・マルチポイント対応。
同時再生こそスマホ側の機能に依存しますが、安定した接続性能と使いやすいタッチスクリーンケースが特徴。
複数デバイスを使う人にもおすすめです。
5. Anker Soundcore Liberty 4
コスパ重視派に人気のAnker。
マルチポイントに対応しており、スマホ・PCの切り替えがスムーズ。
一部のAndroid端末ではDual Audio機能と組み合わせて2台同時再生も可能です。
音質・デザイン・価格のバランスが良く、初めてのワイヤレスイヤホンとしてもおすすめ。
実際に2台同時再生する手順(例)
iPhoneの場合
- AirPodsを接続した状態で「コントロールセンター」を開く
- 音楽再生画面で「AirPlay」アイコンをタップ
- 「オーディオを共有」を選択し、2台目のAirPodsを近づける
- 接続完了後、それぞれ音量を独立して調整可能
Galaxy(Android)の場合
- 設定 → 接続 → Bluetooth を開く
- 「Dual Audio」をオンにする
- 2台目のBluetoothイヤホンを接続
- メディア出力メニューから両方を選択すればOK
環境によっては音の遅延やズレが生じることもあるため、動画視聴よりは音楽再生に向いています。
シェア再生の注意点と活用シーン
注意点
- 機種やOSによっては非対応
- 同時接続時に片方が切れることがある
- 遅延が発生することもある
- イヤホンの組み合わせによって音量バランスが異なる場合も
これらを踏まえ、購入前に「対応機種」「OSバージョン」「メーカー公式サイトの対応表」を確認しておきましょう。
活用シーン
- 恋人や友人と音楽・映画を一緒に楽しみたいとき
- 語学学習を2人で行うとき
- 旅行先やカフェで同じプレイリストを共有したいとき
シェア再生は、単なる便利機能ではなく「音を共有する楽しさ」を広げてくれます。
これからの“音のシェア”をもっと自由に
今後はBluetooth LE Audioの普及により、「1台のスマホで複数のイヤホンに同時配信」がより一般的になります。
映画館やライブ会場など、同じ空間で複数人が同じ音を共有する未来もすぐそこまで来ています。
今からイヤホンを選ぶなら、マルチポイントやDual Audioに対応しているモデルを選んでおくのが賢い選択。
今日紹介した5モデルは、どれも安定性と実用性を兼ね備えたおすすめの製品ばかりです。
まとめ:2台同時再生できるおすすめワイヤレスイヤホン5選!シェア再生に最適
2台同時再生やシェア再生は、音楽の楽しみ方を広げる機能です。
大切なのは、「スマホ側の機能」と「イヤホン側の対応」を両方確認すること。
マルチポイント・Dual Audio・オーディオ共有などの機能を理解すれば、2人で快適に音を共有できます。
お気に入りのイヤホンで、誰かと音楽を“分け合う時間”を楽しんでみてください。
