iPhoneを使っていると、ふとしたタイミングで「動作が重い」「アップデートに失敗した」「パスワードを忘れた」といったトラブルに見舞われること、ありますよね。
そんな時に頼りになるのが、iTunes(ミュージック)を使った復元です。でも「なんか難しそう」「データが消えたらどうしよう」と不安に思っている人も多いはず。
実は手順さえ正しく理解すれば、iPhoneのiTunes復元は決して難しいものじゃありません。この記事では、バックアップの取り方から初期化、そして万が一失敗した時の対処法まで、まるごと解説していきます。
iPhoneの復元でまず知っておきたい「2つの意味」
iTunesでiphoneをパソコンに繋いだ時、「復元」というボタンを見たことはありませんか?
実はこの「復元」、2つの全く違う意味があるんです。これを混同すると大変なことになるので、最初にしっかり押さえておきましょう。
「iPhoneを復元」=工場出荷状態に戻すこと
これはいわゆる初期化です。iphoneの中のデータがすべて消えて、新品同様の状態になります。
「動作が重くてどうにもならない」「パスワードを忘れてロックが解除できない」といった場合に実行するのがこちらの復元です。
「バックアップを復元」=保存したデータを戻すこと
こちらは事前に保存しておいたバックアップデータから、iphoneに写真やアプリ、設定を戻す作業です。
新しいiphoneを買った時に、古いiphoneのデータを移行する時に使うのがこちらですね。
重要なのは、この2つはセットで行うことがほとんどだということ。まず「iPhoneを復元」(初期化)して、その後「バックアップを復元」(データ復旧)する、という流れになります。
iTunes復元で絶対に外せない3つの事前準備
「よし、復元しよう!」と勢いで始めるのは危険です。失敗しないためには準備が9割。以下の3つは必ずチェックしておきましょう。
1. 必ずバックアップを取る(暗号化がおすすめ)
復元(初期化)すると、iphoneの中のデータはすべて消えます。写真や連絡先が消えてしまうのは本当に辛いですよね。
そこで必須なのがバックアップです。
iTunesでiphoneを接続したら、「今すぐバックアップ」をクリック。この時、「iPhoneを暗号化」にチェックを入れるのがポイントです。
暗号化すると何が違うのかというと、
- パスワード情報が保存される
- ヘルスケアのデータも保存される
というメリットがあります。パスワードまで保存されると、復元後の各種ログインがスムーズですよ。
2. 「iPhoneを探す」をオフにする
これは絶対に忘れてはいけない設定です。
iphoneの「設定」→「自分の名前」→「探す」→「iPhoneを探す」をタップして、オフにしましょう。
Apple IDのパスワードを求められるので、入力してください。これをオフにしないと、iTunesでの復元が途中でエラーになって止まってしまいます。
3. パソコンとケーブルの状態を確認する
意外と見落としがちなのが、パソコン側の準備です。
- iTunesは最新バージョンにアップデートしておく
- ケーブルは純正またはMFi認証(Appleが純正と同じ品質と認めたもの)を使う
- 可能であればノートPCは電源に繋いでおく
- セキュリティソフトが動作していると、復元を妨害することがあるので、一時的にオフにしてもOK
これらをチェックするだけで、エラーの確率はグッと下がります。
【状況別】iTunesを使った復元の完全手順
ここからは、iphoneの状態別に、具体的な復元手順を解説します。
ケース1:iPhoneが普通に使える場合(通常復元)
- iphoneとパソコンをケーブルで繋ぐ
- iTunes(またはFinder)を開き、iphoneのアイコンをクリック
- 「iPhoneを復元」というボタンをクリック
- 確認のポップアップが出るので、「復元」を選択
あとは自動的に最新のiOSがダウンロードされて、iphoneが初期化されます。画面にAppleロゴとプログレスバーが出ていたら、それは正常に進んでいる証拠です。
ここで注意したいのが復元にかかる時間。回線速度やパソコンの性能にもよりますが、30分から1時間以上かかることもあります。「止まってる?」と不安になるかもしれませんが、気長に待つことも大切です。
ケース2:iPhoneが起動しない・ループしている場合(リカバリーモード)
画面が真っ暗のまま、またはAppleロゴが出たり消えたりを繰り返す…そんな時はリカバリーモードを使います。
手順はiphoneのモデルによって少し違うので、自分の機種に合わせて試してみてください。
【Face ID搭載機種(iPhone X以降)】
- パソコンにケーブルを繋ぎ、iTunesを起動
- 音量を上げるボタンを素早く押して離す
- すぐに音量を下げるボタンを素早く押して離す
- そのまま本体右側のサイドボタンを押し続ける
- 画面に「パソコンに接続」マークが出たら、サイドボタンを離す
【ホームボタン搭載機種(iPhone SEなど)】
- パソコンにケーブルを繋ぎ、iTunesを起動
- ホームボタンを押し続ける
- 画面に「パソコンに接続」マークが出たら、ホームボタンを離す
リカバリーモード画面になったら、iTunesに「問題が発生しました。アップデートまたは復元」というメッセージが出ます。「復元」を選べば初期化が始まります。
ケース3:どんな手を使ってもダメな場合(DFUモード)
リカバリーモードでも復元できない。そんな最終手段がDFUモードです。
DFUモードは、iphoneのファームウェア(ソフトの核の部分)を強制的に書き換えるモード。かなり深いレベルの復元ができます。
ただし、操作がシビアで失敗すると余計に悪化する可能性もあるので、「ここまでやってもダメなら修理に出す」くらいの気持ちで臨んでください。
【DFUモードの入れ方(代表的な方法)】
- iphoneをパソコンに繋ぎ、iTunesを起動
- 音量を上げるボタンを押してすぐ離す
- 音量を下げるボタンを押してすぐ離す
- サイドボタンを3秒間長押し
- サイドボタンを押したまま、音量を下げるボタンを10秒間同時押し
- 10秒後、サイドボタンのみ離す(音量を下げるボタンは押し続ける)
- さらに5秒間、音量を下げるボタンを押し続ける
成功すると画面は真っ暗なまま。iTunesに「iphoneを復元します」と表示されれば成功です。
エラーコード別・トラブルシューティング
復元中にエラーコードが出て止まってしまう…これ、実はとてもよくあることです。代表的なエラーと対処法をまとめました。
エラー4013 / 9 が出た場合
原因: ケーブルやUSBポートの問題、またはセキュリティソフトの影響であることが多いです。
対処法:
- まずは純正ケーブルに変えてみる
- 別のUSBポート(できればパソコン本体の背面)に挿す
- セキュリティソフトを一時的に無効にする
- 別のパソコンで試す
エラー14 / 2001 が出た場合
原因: iOSのダウンロードファイルが壊れている、またはハードウェアの接触不良
対処法:
- パソコンを再起動してからもう一度
- ケーブルを抜き差ししてみる
- それでもダメなら、別のネットワーク(Wi-Fi変えるなど)で試す
エラー2003 / 2005 / 2006 が出た場合
原因: USB接続が不安定なことがほとんど
対処法:
- 他のUSB機器を一度全部外す
- ハブを使わず、パソコン本体に直接挿す
- ケーブルを短めのものに変える
復元中にフリーズしたように見える場合
「2時間経っても進まない…」という声をよく聞きます。でも、実は正常に動いていることも多いんです。
特にプログレスバーが途中で止まっているように見えるのは、iphoneとAppleのサーバーが通信しながら作業しているから。Wi-Fi環境が遅いと、どうしても時間がかかります。
判断基準としては、
- パソコンがスリープしていないか
- iTunesが「応答なし」になっていないか
- iphoneの画面が消えていないか
これらを確認して大丈夫なら、もう少し待ってみましょう。
復元が成功したら、次はデータ復元
無事にiphoneが初期化され、起動画面が出てきたら、次はデータを戻す作業です。
- 言語やWi-Fiなど、初期設定を進める
- 「Appとデータ」の画面で「iTunesバックアップから復元」を選ぶ
- パソコンに繋ぎ、iTunesでこのiphoneを選択
- 「バックアップを復元」をクリックし、先ほど取ったバックアップを選択
復元にはまた少し時間がかかります。終わると、見慣れたホーム画面が戻ってくるはずです。
ここで注意したいのがLINEなどのアプリ内データ。iTunesバックアップから復元すれば、基本的にトーク履歴も戻ります。でも、LINEはアプリ自体をApp Storeから再ダウンロードするので、復元完了後にLINEを開いて「トーク履歴を復元」をタップする必要がある場合も。事前にLINEの引き継ぎ設定を確認しておくと安心です。
どうしても復元できない時は
ここまで試しても「エラーが出る」「復元が進まない」という場合、ハードウェアの故障も考えられます。
特に、
- 水没させたことがある
- 画面を割ったことがある
- バッテリーの減りが極端に早い
といったiphoneは、内部の部品が壊れている可能性が高いです。
そうなると、自分でどうこうできる領域ではありません。Appleサポートに連絡しましょう。
連絡方法は、
- Appleの公式サイトからサポートに電話
- チャットで問い合わせ
- 近くのApple Storeや正規サービスプロバイダを予約して直接持ち込む
の3つがあります。予約制なので、行く前にWebで予約しておくのがスムーズですよ。
iphoneのiTunes復元は、正しい知識があれば怖くない作業です。この記事の手順を一つずつ確認しながら進めれば、きっとうまくいきます。
どうしてもダメな時は、専門家に任せるのも一つの方法。自分だけで抱え込まずに、サポートを頼ってくださいね。
あなたのiphoneが、また快適に動くようになりますように。
