iPhone Xの画面サイズは、5.8インチです。 これは、2017年に「未来のスマホ」として登場し、今のiPhoneの基本形を作った記念すべきモデル。でも、2026年の今、この「5.8インチ」を検索しているあなたは、もしかしたら、中古で安く手に入るiPhone Xを「今から使ってみよう」と考えていませんか?
その気持ち、とてもよくわかります。おしゃれなデザインと手に馴染む大きさは、今見ても魅力的ですよね。でも、ちょっと待ってください。9年前の機種を今から使い始めるには、知っておくべき「現実」があります。この記事では、単なるスペックの紹介ではなく、2026年現在のiPhone Xを「使う」という視点で、メリットとデッサリ、そして本当にあなたに合っているかどうかを、一緒に考えていきます。
iPhone Xの基本スペックと「5.8インチ」の意味
まずは基本情報から整理しましょう。
- 画面サイズ(ディスプレイ):5.8インチのSuper Retina HDディスプレイ(OLED)
- 発売時期:2017年11月
- 特徴:ホームボタンを廃止したフルスクリーンデザインと、Face ID(顔認証)をiPhoneで初めて搭載した画期的なモデルです。
この「5.8インチ」というサイズは、当時のラインナップではプレミアムなコンパクトサイズでした。同じ年に発売されたiPhone 8 Plus(5.5インチ)と比べると、ボディはほぼ同じ大きさながら、画面は大きく進化しています。片手でなんとか持てる心地よい大きさと、没入感のある画面を両立させた、バランスの良さが魅力でした。
2026年、iPhone Xを使う前に知るべき「3つの現実」
スペックだけ見るとまだまだ使えそうな気がしますが、2026年となると話は別です。今から使い始める際に、必ず理解しておくべき現実的な課題があります。
1. 公式のOSサポートは終了している
これが最も重要な点です。iPhone Xは、対応する最新のOSがiOS 16で止まっています。Appleは2023年9月にiOS 17をリリースしており、それ以降のアップデートは提供されていません。
- セキュリティリスク:OSのアップデートには、新たに見つかった脆弱性を修正するセキュリティアップデートが含まれます。サポートが終了すると、こうした重要な更新を受け取れなくなるため、理論上のリスクは年々高まります。
- アプリの互換性問題:多くのアプリ開発者は、最新のOSに対応したアプリ作りを進めます。近い将来、人気アプリの新機能が使えなかったり、最悪の場合インストール自体ができなくなったりする可能性があります。
2. 修理や保証が非常に困難
Appleは、発売から5年が経過した製品を「ビンテージ製品」、7年以上経った製品を「旧式製品」として分類します。iPhone Xは明らかにこの範囲に入り、公式の修理サービスで必要な純正部品が手配できないケースがほとんどです。
バッテリー交換などの基本的なメンテナンスでも、Apple Storeや正規サービスプロバイダーでの対応を期待するのは難しく、第三者の修理店に頼ることになります。その場合、部品の品質や修理技術にはバラつきがあるのが実情です。
3. 性能面での限界を実感する場面がある
当時としては最速を誇ったA11 Bionicチップですが、最新のアプリや、特に3Dゲームなどを快適に動かすには、もはや力不足な場面が出てきます。また、カメラ性能も、夜景モードやDeep Fusionといった近年の画像処理技術には対応しておらず、最新機種と比べると撮影結果の差は明白です。
「メッセージや通話、ネット閲覧だけ」といったシンプルな使い方であれば問題ないかもしれませんが、「最新のモバイルゲームを楽しみたい」「SNSに映える写真を撮りたい」という欲求があるなら、物足りなさを感じることは避けられません。
それでも中古iPhone Xが「アリ」な人、絶対に「ナシ」な人
以上の課題を踏まえると、現在のiPhone Xは特定の条件下でのみ選択肢になり得ます。あなたがどちらに当てはまるか、考えてみてください。
こんな人には、状況によって「アリ」かも
- サブ機や子供用の端末として考えている人:高価な最新機種を子どもに持たせるのは心配、という場合や、仕事用とプライベート用で端末を分けたい場合。使用用途が限定的であれば、コストを大幅に抑えられる選択肢です。
- 最新モデル購入までの「つなぎ」が必要な人:どうしても今すぐスマホが必要で、予算が限られている場合の、一時的な代替機として。
- コレクターやマニアとして楽しみたい人:iPhoneの歴史を感じられる一台として、実用メインではなく趣味の一環として所有する場合。
こんな人には、ほぼ間違いなく「ナシ」です
- メイン端末として、これから2〜3年安定して使いたい人:セキュリティやアプリの互換性は、日常的に使う端末にとっては生命線です。長期使用を前提にするなら、サポートが続いているモデルを選ぶべきです。
- 最新の機能やパフォーマンスを求める人:カメラ、処理速度、バッテリー持続時間など、あらゆる面で最新機種との差を感じることになり、ストレスが溜まるでしょう。
中古購入を決断する場合のチェックリスト
どうしてもiPhone Xが良い、と判断した場合、中古購入時には以下のポイントを必ず確認してください。
- バッテリーの状態:設定画面から「バッテリー」→「バッテリーの状態」で「最大容量」を確認します。80%を切っていると、すぐに交換が必要なレベルです。できれば交換済み、または90%以上を保っているものを選びましょう。
- 画面の状態:タッチが正常に反応するか、色むらや焼付き(残像)がないか、傷や割れはないかを厳しくチェックします。OLED画面は経年劣化で焼付きが起きやすい部分です。
- Face IDの動作:顔認証が問題なく設定でき、ロック解除がスムーズにできるか確認します。この部分の修理は高額になりがちです。
- 信頼できる販売元で購入する:可能な限り、実店舗や信頼できるオンライン中古店で、保証期間が設けられているものを購入しましょう。説明文だけでなく、実物写真がしっかり掲載されているかもポイントです。
iPhone Xの「5.8インチ」が好きなら。より現実的な代替機3選
「5.8インチ」というコンパクトでバランスの良いサイズ感が好きで、かつ現実的に長く使えるモデルが欲しいなら、少し予算を上乗せして、以下の後継モデルを検討することを強くお勧めします。
- iPhone XS:最もスムーズな移行先
外観デザインと5.8インチのサイズはiPhone Xとほぼ同一。しかし、CPUが一つ世代新しく、OSサポートがiOS 18まで(2024年9月時点)延長されています。これだけで、将来性が大きく変わります。中古市場でも、価格差はそれほど大きくないことが多く、最も賢いアップグレード先と言えるでしょう。 - iPhone 11 Pro:機能面で飛躍できる選択肢
こちらも5.8インチを継承。カメラが3眼レンズにパワーアップし、夜景モードが使えるなど、写真撮影の楽しさが段違いです。バッテリー持ちも改善され、A13チップの性能はまだ現役レベル。Xから一段階上の体験を求める人に最適です。 - iPhone 12 mini / iPhone 13 mini:究極のコンパクトを求める人へ
「5.8インチよりもさらに小さい本体がいい!」という方には、5.4インチ画面の「mini」シリーズが答えです。フラットデザインになり、5G通信にも対応。最新の機能を、最も小さなボディで楽しみたい人向けです。
まとめ:iPhone Xは何インチ? その答えと、未来を見据えた選択
改めてお伝えすると、iPhone Xの画面サイズは5.8インチです。これは、革新的なデザインと手になじむ使いやすさを両立した、歴史に残るサイズでした。
しかし、2026年の今日、この数字だけを見て購入を決めるのは少し危険です。その背景には、OSサポートの終了という大きな壁が待ち受けています。中古市場で手軽に手に入る魅力は確かにありますが、それは「最新のセキュリティとアプリの進化から取り残される可能性」と引き換えであることを、どうか忘れないでください。
「5.8インチ」という心地よいフィーリングがお好きなのであれば、iPhone XSやiPhone 11 Proといった、同じ魅力を引き継ぎながらも、まだ現役で走り続けられるモデルを探してみてはいかがでしょうか。スマートフォンは、長く付き合う相棒です。少し視点を未来に向けて、後悔のない選択をされることを願っています。
