小型でスタイリッシュ、しかも高コスパなことで人気のGMKTECミニPC。デスク周りをすっきりさせたい人や、省スペースで快適な作業環境を求める人に支持されています。
しかし、ある日突然「電源を押しても起動しない」「ランプがつかない」「画面が真っ暗なまま」といったトラブルに見舞われることがあります。
この記事では、そんなときに慌てず対処できるよう、GMKTECミニPCが起動しない原因と具体的な解決方法をわかりやすく解説します。
PC初心者でも一歩ずつ確認できる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
電源が入らないときにまず確認すべきポイント
最初に注目すべきは「本当に電源が供給されているか」です。意外と単純なミスで電源が入らないことも多いものです。
- コンセントや電源タップが正しく差し込まれているか
- 電源アダプタが純正品か、出力(電圧・電流)が合っているか
- ケーブルが断線していないか
- 電源ボタンを10秒以上長押しして“放電リセット”を試したか
GMKTECのミニPCはコンパクトな分、電源端子が繊細です。アダプタの接触が甘いだけでも、起動しないように見えることがあります。
また、電源タップを経由している場合は、壁のコンセントに直接差してみましょう。それだけで復旧するケースもあります。
画面が映らない・ロゴで止まるときのチェック
電源ランプやファンが動いているのに画面が真っ暗、あるいはロゴ画面で止まってしまう場合。
そのときは「信号出力」や「BIOS設定」の問題を疑いましょう。
- HDMIケーブルやモニターの入力切替を確認する
- 別のケーブルや別のモニターで試してみる
- 外部GPU出力がないモデルでは、メインポートに正しい端子を接続しているか確認する
- BIOSにアクセスできるかを試す(電源投入後すぐに「Del」キーか「F2」キーを連打)
もしBIOS画面すら出ない場合、BIOS設定が壊れている可能性があります。
GMKtec NucBox G3など一部モデルには「BIOSリセットピンホール」があり、細いピンで押し込むことで初期化できます。これで再び起動できたという報告もあります。
起動ドライブが見つからない・Windowsが立ち上がらない場合
「GMKTEC」シリーズの多くはM.2 SSDを採用しています。このストレージが認識されないと、Windowsが起動できません。
症状としては以下のようなものがあります。
- BIOSに入ってもストレージが表示されない
- 「No Bootable Device」「OS not found」と出る
- 起動ロゴが出た後に再起動を繰り返す
この場合、まずはSSDがしっかり装着されているか確認しましょう。内部でズレている、あるいは接点が酸化していることもあります。
もし他のPCで認識できる場合はSSDそのものは正常で、マザーボード側の接触不良が原因の可能性もあります。
さらに、BIOSのブート順設定がずれている場合もあります。USBメモリなどを挿したまま電源を入れると、そちらを優先的に読み込み、結果的に起動できなくなることがあります。
メモリ(RAM)の接触や相性トラブルにも注意
GMKTECミニPCの一部モデルはユーザーがメモリを交換・増設できる仕様です。
しかし、交換後に「起動しなくなった」「電源は入るが画面が出ない」といった報告も少なくありません。
考えられる原因は次のとおりです。
- メモリ規格(DDR4/DDR5)が対応していない
- クロック数(例:3200MT/sなど)が異なる
- モジュールが正しく奥まで差し込まれていない
メモリを一度抜き差ししてみるだけで改善することもあります。もし複数枚挿している場合は、1枚ずつにして動作を確認してみましょう。
また、純正構成の状態に戻して起動できるかどうかを試すのも有効です。
外部機器が干渉しているケース
USB機器やSDカード、外付けストレージなどを複数つないでいると、それらが起動を妨げる場合があります。
特に、USBメモリを挿したままにしていると、BIOSがそのデバイスを「起動ディスク」と誤認して固まることがあります。
一度すべての外部機器を外し、最小構成(電源・モニター・キーボードのみ)で起動してみましょう。
これで正常に起動するなら、原因は周辺機器側です。
BIOSが壊れている・設定が原因の可能性
BIOS設定が崩れていたり、ファームウェアの更新がうまくいっていない場合も、起動不良につながります。
一時的な対処としては、以下の方法があります。
- BIOS画面に入れる場合:「Load Optimized Defaults」で初期化する
- BIOSに入れない場合:リセットピンホールで工場設定に戻す
- 公式サイトから最新版BIOSを確認し、慎重に更新する
ただし、BIOSアップデートはリスクを伴います。電源が落ちたり、誤ったファイルを適用すると二度と起動しなくなることもあります。
この操作に不安がある場合は、メーカーサポートや販売店に相談するのが安全です。
ハードウェアの故障・経年劣化も無視できない
すべての手順を試しても改善しない場合、ハードウェアの故障を疑いましょう。
実際にユーザーの報告では、次のような事例があります。
- 内部コンデンサのショートによるマザーボード故障
- 電源回路の異常で通電しない
- 長期使用による熱ダメージでチップが劣化
- SSDの寿命による読み込みエラー
特にミニPCは冷却性能が限られるため、熱によるダメージを受けやすい構造です。
数年使用していて再起動を繰り返すようになった場合は、内部清掃やグリスの塗り直しも検討してみましょう。
修理・保証対応を検討するタイミング
GMKTECは比較的新しいメーカーですが、Amazonや公式サイトで購入した製品は1年保証が付いているケースが多いです。
起動しない状態が続く場合は、自分で分解・改造を行う前に、サポートへ問い合わせることをおすすめします。
修理に出す前に整理しておくと良い情報:
- 購入日と販売店
- モデル名・型番(例:GMKtec NucBox G3)
- 症状の詳細(ランプ点灯の有無、ファンの動作、画面表示など)
- これまで試した対処法
これらを伝えることで、サポート側もスムーズに対応してくれます。
もし保証期間を過ぎていても、パーツ交換で復旧できる場合があります。
予防のためにできる日常メンテナンス
トラブルを未然に防ぐためには、日頃からちょっとした注意が大切です。
- 定期的に埃を取り除き、通気を確保する
- 熱がこもらない場所に設置する
- OSやドライバを最新に保つ
- BIOSやファームウェアの更新情報をチェックする(必要に応じて)
- 外付け機器は起動後に接続する
また、大切なデータはクラウドや外部ストレージにバックアップを取っておきましょう。
万一、ストレージやマザーボードが故障しても安心です。
GMKTECミニPCが起動しないときの原因と対処法を徹底解説
GMKTECミニPCが起動しないとき、原因は必ずしも深刻なものとは限りません。
電源やケーブルの接触、外部機器の影響、設定のズレといった単純な要因も多く、落ち着いて順番に確認することが大切です。
電源まわり → 外部機器 → BIOS → ストレージ → メモリ → ハード故障
この順でチェックしていけば、ほとんどのケースで原因が見えてきます。
もしどうしても解決しない場合は、メーカーサポートや専門業者に相談し、安全な方法で修理・交換を行いましょう。
あなたのGMKTECミニPCが再びスムーズに起動し、快適な作業環境を取り戻せることを願っています。
