最近「タブレットをサブディスプレイにできる」と聞いて気になっている人も多いのではないでしょうか。
新しいモニターを買うのはちょっと…でも、使っていないタブレットなら家にある、という方も多いはず。
実はそのタブレット、少しの設定だけでPCのサブモニターとして生まれ変わります。今回は、その方法と、なぜ作業効率が驚くほど上がるのかを分かりやすく紹介します。
サブディスプレイってそもそも何?なぜ必要なの?
「サブディスプレイ」とは、メインの画面とは別にもう1枚のディスプレイを使うこと。
一つの画面だけだと、資料を見ながら文章を書いたり、動画編集をしながらファイルを探したりするのが難しくなります。
サブディスプレイを導入すると、例えば次のような使い方ができます。
- メイン画面で作業しながら、サブ画面で資料を開く
- メイン画面で会議、サブ画面でメモをとる
- サブ画面にチャットやメールを常時表示
この「画面を分けるだけ」で、ウィンドウの切り替えやスクロールが減り、結果的に作業効率がぐんと上がります。
ある調査では、デュアルディスプレイの環境にすることで作業効率が約40%アップしたという結果もあります。
タブレットをサブディスプレイ化する2つの方法
実は、タブレットをサブディスプレイとして使う方法は大きく2種類あります。
- 公式機能を使う
- 専用アプリを使う
それぞれ順に説明していきます。
① MacとiPadなら「Sidecar」が最強
Apple製品を使っている人なら、Sidecar を使うのが一番簡単です。
MacとiPadを同じApple IDでログインし、BluetoothとWi-Fiをオンにした状態で「ディスプレイを追加」からiPadを選ぶだけ。
USBケーブルでつなぐと遅延もほとんどなく、ワイヤレスでも比較的安定しています。
しかも、iPadをタッチパッドやペン入力デバイスとしても使えるので、クリエイティブな作業にも向いています。
② Windowsユーザーは「Spacedesk」や「Duet Display」を活用
Windowsの場合、標準ではサブディスプレイ化の機能がありません。
その代わり、アプリを使うことで同じことが実現できます。
Spacedesk(無料)
- Windows PCとタブレットの両方にアプリを入れるだけ
- 同じWi-Fiに接続しておくと、自動でPCが検出される
- 無料で使えるので入門にもおすすめ
ネットワーク経由で画面を拡張するタイプですが、思った以上に滑らかです。
一方で、ネット環境によっては多少の遅延が出ることもあります。
Duet Display(有料)
- USB接続にも対応しており、安定性が高い
- 画質がきれいで遅延も少ない
- MacとWindowsどちらでも使える
有料アプリですが、映像の滑らかさや安定性を求める人にはこちらが向いています。
USBケーブルでつなぐだけで、すぐにタブレットが拡張ディスプレイに早変わりします。
無線と有線、どっちがいいの?
使ってみると分かりますが、接続方式にはそれぞれ特徴があります。
- 無線(Wi-Fi)
ケーブルが不要で設置が自由。ただし、遅延や画面の乱れが出ることも。
移動しながら使う場合には便利です。 - 有線(USB)
安定性が高く、応答速度も速い。映像のカクつきがほとんどない。
デスク上で固定して使うならこちらが快適。
迷ったら、まずは無線で試して、使い勝手が良ければそのまま。
もし遅延が気になるなら有線に切り替える、という流れがおすすめです。
接続の基本手順
どのアプリを使う場合も、設定の流れはほとんど同じです。
- PCに「サーバーソフト」をインストール(SpacedeskならDriver)
- タブレットに「クライアントアプリ」をインストール
- 同じネットワーク(またはUSB)で接続
- PCのディスプレイ設定で「表示を拡張」に変更
これで、メイン画面の右や左にタブレットの画面が拡張されます。
マウスをスッとスライドさせるだけで別画面へ移動できるので、体感的にも自然です。
タブレットをサブディスプレイにするメリット
「画面が増える」ことの効果は、想像以上です。
実際に使ってみると、次のようなメリットを感じるはずです。
作業効率が大幅アップ
一番のメリットはこれ。
資料を見ながら文章を書いたり、動画を再生しながらノートを取ったりと、“ながら作業”が圧倒的にしやすくなります。
ウィンドウを切り替えるたびに思考が途切れていた人ほど、その変化を実感できます。
特に、リモートワークや在宅作業が増えた今、サブディスプレイの効果は非常に大きいです。
低コストでデュアル環境を実現
専用モニターを買うと数万円かかりますが、タブレットなら追加投資ゼロ。
古いiPadやAndroidタブレットでも十分使えるので、使わなくなった端末の再利用にもなります。
設置スペースを取らない
タブレットは薄くて軽いので、スタンドに立てるだけでOK。
デスク周りを圧迫せず、持ち運びもしやすいのが魅力です。
ノートPCと一緒に外に持ち出して、カフェでもデュアルモニター環境を作れます。
注意したいポイント
便利な一方で、知っておくと役立つ注意点もあります。
- Wi-Fi接続では遅延が出ることがある
動画編集やゲーム用途ではやや不向き。
文書作成や資料参照などの軽作業に向いています。 - バッテリー消費が早い
長時間使うなら、タブレットを電源につないでおくのがおすすめ。 - 解像度や画面比率に差がある
文字が小さく見えたり、配置がズレたりすることも。
ディスプレイ設定で位置を微調整しておくと快適です。
こんな使い方もおすすめ
実際に使ってみると、応用の幅が広いことに気づきます。
- メインで資料作成、サブでチャットを表示
- 写真や動画編集時に、プレビュー用画面として利用
- 音楽再生アプリやタスク管理ツールを常時表示
- オンライン会議中にメモをサブ画面に取る
「見たい情報を常に横に置いておける」だけで、作業の流れが途切れません。
タブレットをサブディスプレイにして世界が変わる
一度使い始めると、もう一画面には戻れない——そう感じる人がほとんどです。
限られたスペースでも、使っていないタブレットを活かせば、快適な作業環境がすぐ手に入ります。
わざわざモニターを買い足す必要もありません。
無料アプリでも十分試せるので、今日から始めてみる価値は大いにあります。
タブレットをサブディスプレイ化する方法で作業効率を変える
タブレットをサブディスプレイ化する方法は、誰でも簡単に実践できます。
SidecarやSpacedeskなどを活用すれば、数分でセットアップ完了。
一度慣れてしまえば、タブレットをただの“余りデバイス”として放置しておくのがもったいなく感じるはずです。
あなたのデスクワークを次のレベルへ引き上げる第一歩、ぜひ今日から試してみてください。
