スマホやパソコンを使わなくても、タブレットからそのまま印刷できたら便利ですよね。写真やPDF、仕事の書類を「プリンターに送りたい」と思ったことがある人は多いはず。でも、実際にやろうとすると「設定が難しそう」「どんなプリンターが必要?」とつまずいてしまう方も少なくありません。
そこで今回は、初心者でも迷わずできる「タブレットからWi-Fiで印刷する方法」を、基本からわかりやすく解説します。
タブレットから印刷するにはどんな準備が必要?
まず押さえておきたいのは、印刷できる環境を整えること。
タブレットで印刷するためには、次の3つを準備しましょう。
- Wi-Fi対応プリンター
最近のプリンターはほとんどが無線LANに対応しています。箱や本体に「Wi-Fi」や「無線LAN対応」と書かれていればOKです。古いプリンターでも、後述する方法で無線化できる場合があります。 - Wi-Fiネットワーク
自宅やオフィスのルーターの電源を入れて、プリンターとタブレットを同じネットワークに接続しましょう。SSID(ネットワーク名)とパスワードを確認しておくとスムーズです。 - 印刷したいファイルやアプリ
写真、PDF、Wordファイル、ウェブページなど、印刷したいデータを開けるアプリを使います。ブラウザやギャラリー、ファイルアプリなど、普段使っているもので大丈夫です。
Androidタブレットで印刷する方法
Androidタブレットには「印刷」機能が最初から備わっています。特別なアプリを使わなくても、Wi-Fiプリンターが同じネットワークにあれば簡単に印刷できます。
手順の流れ
- Wi-Fiに接続
設定アプリを開き、「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」から、自宅のルーターを選んで接続します。 - プリントサービスを確認
設定内の「印刷」または「接続済みデバイス」から「印刷サービス」を開きます。
標準で「Mopria Print Service」や「サービスを追加」といった項目があるので、有効にしましょう。 - 印刷したいファイルを開く
写真やPDFを開き、右上のメニュー(三点リーダー)または共有ボタンをタップして「印刷」を選択します。 - プリンターを選択して印刷
同じWi-Fi内にあるプリンターが自動で検出されます。印刷部数や用紙サイズを設定し、「印刷」をタップすれば完了です。
プリントサービスを追加したいとき
もしプリンターが認識されない場合は、Google Playから「Mopria Print Service」または各メーカーの印刷アプリ(Epson、Canon、Brotherなど)をインストールしてみましょう。
アプリを追加することで、対応機種の検出精度が上がり、より安定して印刷できます。
iPadで印刷する方法(AirPrint)
Apple製のiPadやiPhoneでは、AirPrintという機能で簡単に印刷できます。ドライバーや専用アプリを入れる必要はありません。
AirPrint対応プリンターが同じWi-Fiネットワーク上にあれば、数タップで印刷できます。
手順の流れ
- Wi-Fiをオンにする
「設定」アプリからWi-Fiをオンにし、プリンターと同じネットワークに接続します。 - 印刷したいアプリを開く
Safariや写真アプリ、メールなど、印刷したい画面を開きます。 - 共有ボタンから印刷を選択
共有アイコン(□に↑)をタップし、「プリント」を選択。AirPrint対応プリンターが自動で表示されます。 - 設定して印刷
プリンターを選び、部数やページ範囲を設定して「プリント」を押せばOKです。
AirPrintはシンプルですが、非対応プリンターを使っている場合は、メーカーの専用アプリを使う必要があります。
Wi-FiルーターがなくてもOK!Wi-Fi Direct印刷
Wi-Fiルーターがない環境でも、**Wi-Fi Direct(無線ダイレクト)**に対応したプリンターなら直接接続して印刷できます。
プリンターが発する専用のWi-Fiにタブレットを接続するイメージです。
手順の流れ
- プリンターのWi-Fi Directを有効にする
プリンター本体のメニューから「Wi-Fi Direct」または「ダイレクト接続」をオンにします。 - タブレットでプリンターのネットワークに接続
Wi-Fi設定を開くと、プリンター名がSSIDとして表示されるので、それを選択して接続します。パスワードはプリンター画面や説明書に記載されています。 - 印刷操作をする
通常通り「印刷」を選択すれば、直接接続で印刷できます。
Wi-Fi Directは、カフェや外出先などルーターがない場所でも便利です。
専用アプリを使えばさらに便利
各プリンターメーカーは、スマホやタブレット向けに専用アプリを提供しています。印刷だけでなく、スキャンやインク残量チェック、クラウド連携なども可能です。
- Epson iPrint:写真やPDFの印刷、スキャンも対応
- Canon PRINT:AirPrint非対応機種でも印刷OK
- Brother iPrint&Scan:印刷・スキャン・ファクス送信に対応
- HP Smart:印刷ジョブの管理やWi-Fi接続設定も簡単
アプリを使うと、印刷プレビューやサイズ調整、トリミングなどもスムーズに行えます。
プリンターがWi-Fi非対応のときは?
古いプリンターやUSB専用機を使っている場合でも、いくつかの方法でタブレット印刷が可能です。
- 無線プリントサーバーを使う
プリンターのUSBポートに無線プリントサーバーを接続し、Wi-Fi対応に変換します。安価なものも多く、簡単にワイヤレス化できます。 - パソコン経由で印刷する
パソコンにプリンターを接続し、同じネットワークにあるタブレットから「共有印刷」として利用する方法です。少し手間はかかりますが確実です。 - コンビニプリントサービスを使う
セブン‐イレブンの「ネットプリント」やローソン・ファミマの「PrintSmash」などを利用すれば、アプリ経由でデータをアップロードして店頭で印刷できます。プリンターがなくても安心です。
印刷できないときのチェックポイント
「接続したのに印刷できない…」という場合は、以下を確認してみましょう。
- タブレットとプリンターが同じWi-Fiネットワークに接続されているか
- プリンターの電源やインク残量は正常か
- AirPrintやMopriaなど、印刷サービスが有効になっているか
- 専用アプリを使う場合は、最新版にアップデートされているか
設定を見直すだけで、意外とすぐに解決するケースが多いです。
タブレットから印刷をもっと快適にするコツ
- ルーターを再起動:長時間使っていると接続が不安定になることがあります。
- プリンターのファームウェア更新:メーカー公式サイトで最新の更新情報を確認しましょう。
- クラウド連携を活用:GoogleドライブやDropboxなどのファイルを直接印刷できるアプリもあります。
- 印刷設定を保存:頻繁に使う場合は設定を保存しておくと毎回の手間が省けます。
まとめ|タブレットから印刷するにはWi-Fi環境がカギ
タブレットから印刷するには、Wi-Fi対応プリンターと同じネットワーク環境があれば難しい設定は必要ありません。
AndroidならMopriaや専用アプリ、iPadならAirPrintを活用することで、写真も書類も簡単に印刷できます。
もしプリンターがWi-Fi非対応でも、無線プリントサーバーやコンビニプリントを使えば代替可能です。
自宅でも外出先でも、タブレット1台で手軽に印刷できる環境を整えて、日常や仕事をもっと快適にしてみてください。
