「お絵かきを始めたいけれど、どのタブレットを選べばいいのかわからない」。
そんな声を最近よく耳にします。タブレットの種類は年々増え、価格も性能もピンキリ。失敗したくない初心者ほど、何を基準に選べばいいか迷ってしまいますよね。
この記事では、これからデジタルイラストを始めたい人に向けて、タブレット選びの基本から、実際に人気のモデル10選までをわかりやすく紹介します。
まず知っておきたい「お絵かきタブレット」の種類
お絵かきタブレットは、大きく3タイプに分かれます。ここを理解するだけでも、選択肢がぐっと絞りやすくなります。
1. 板タブ(ペンタブレット)
PCに接続して使うタイプで、画面はなく、ペン入力した内容がモニターに表示されます。価格が安く、軽量で設置も簡単。
ただし、手元を見ずに描くため、最初は少し慣れが必要です。とはいえ、慣れれば正確な線を引けるようになり、アニメーターやデザイナーでも愛用者は多いです。
おすすめ例:
- XP-Pen Deco 01 V2(コスパ最高の入門機)
- One by Wacom small(安定性・描き心地の定番)
- Ugee S640PP(手軽に始めたい人にぴったり)
2. 液晶タブレット(液タブ)
画面付きで、直接描き込めるタイプ。視線とペン先が一致するため、自然な描き心地が魅力です。
価格はやや高めですが、リアルに近い感覚で絵を描きたい人には最適です。
おすすめ例:
- HUION Kamvas 13(コスパと品質のバランスが秀逸)
- BT-101A ポータブル液晶タブレット(初めての液タブにちょうどいい価格帯)
3. スタンドアローン型(iPad・Androidタブレット)
パソコン不要で、これ1台で描ける便利なタイプ。アプリを使ってどこでもお絵かきでき、持ち運びにも最適です。
ただし、価格帯は広く、モデルによって性能差が大きいため、アプリとの相性を確認しておくと安心です。
おすすめ例:
- iPad(第10世代):ProcreateやCLIP STUDIO PAINTが使える定番
- XPPen Magic Drawing Pad:Android OS搭載の高性能モデル
- Galaxy Tab S9:Sペンの精度が高く、描き味が自然
初心者がまず押さえるべき選び方のポイント
タブレット選びで後悔しないために、以下の6つの視点をチェックしておきましょう。
1. 何に使うかを決める
イラストを趣味で描きたいのか、仕事や勉強に使いたいのか。目的によって必要な性能は大きく変わります。
・趣味・練習なら板タブや手頃な液タブで十分。
・SNS投稿や副業を見据えるなら、描きやすさ重視で液タブやiPad系を検討すると快適です。
2. 筆圧検知とペン性能
筆圧レベルが高いほど、線の強弱や繊細なタッチが表現しやすくなります。
現在主流は「8,192段階」以上。さらに「傾き検知機能」付きなら、鉛筆や筆のような描き味を再現できます。
3. 画面サイズと解像度
「大きければ描きやすい」と思いがちですが、持ち運びや作業スペースも考慮が必要です。
・板タブ:A5〜A4サイズが扱いやすい
・液タブ:13インチ前後が初心者に人気
・iPad:10〜13インチがベストバランス
4. 対応ソフトとOSの相性
iPadならProcreateやCLIP STUDIO PAINT、PCならPhotoshopやIllustratorなど。
描きたいアプリが使えるか確認するのは意外と盲点です。
特にCLIP STUDIO PAINTは、ほとんどの環境で使える万能ソフトとして人気です。
5. PCやメモリ性能にも注意
PC接続型の場合はパソコンのスペックが快適さに直結します。
また、iPadやAndroidタブレットはメモリ6GB以上が目安。
レイヤーを多用する本格的な絵を描きたい人は、ワンランク上のモデルを選びましょう。
6. 予算とコスパ
価格帯の目安は以下の通り。
- 板タブ:5,000〜10,000円
- 液タブ:30,000〜60,000円
- iPad・高性能タブレット:50,000〜150,000円
無理に高価なモデルを選ぶ必要はありません。最初の1台は「続けられそうか」を重視しましょう。
初心者におすすめのお絵かきタブレット10選
ここからは、価格帯・タイプ別におすすめできる10モデルを紹介します。描き心地、安定性、コスパのバランスを考えて厳選しました。
- XP-Pen Deco 01 V2
筆圧感知8,192段階、反応速度も良好。1万円以下でこの性能は驚きです。 - One by Wacom small
老舗ブランドの信頼性。ドライバが安定しており、初めてでも扱いやすい。 - Ugee S640PP
小型軽量でノートPCとも相性良し。持ち運びやすく練習用に最適。 - HUION Kamvas 13
鮮やかな液晶とペンの追従性が優秀。入門液タブとして定番。 - BT-101A ポータブル液晶タブレット
コスパ抜群。液晶付きの描きやすさをリーズナブルに体験できる。 - XPPen Artist 12 (2nd Gen)
デザイン性が高く、ショートカットキーも使いやすい。コンパクト派におすすめ。 - iPad(第10世代)+Apple Pencil(第1世代)
アプリの豊富さが魅力。描く・保存する・共有するまで1台で完結。 - iPad Air(第5世代)+Apple Pencil(第2世代)
軽量で画面も広く、Procreateユーザーの定番。 - XPPen Magic Drawing Pad
Androidベースでスタンドアローン動作。ペン性能も高く、手軽に始めたい人向け。 - Galaxy Tab S9
Sペンの書き味が非常に滑らか。発色も美しく、アート用途に強い。
失敗しないためのチェックリスト
- 自分の使いたいアプリが動くか確認する
- PC接続型ならパソコンの性能を確認
- ペンの替え芯や保護フィルムなど、周辺アクセサリの入手性も調べておく
- 店頭で描き心地を試すか、レビュー動画をチェック
- 安すぎる無名メーカーはサポート体制も要確認
特に初心者にありがちな「スペック重視で買っても使いこなせない」パターンは避けたいところ。
自分のペースで練習を続けられる機種を選ぶのが、一番の近道です。
お絵かきタブレットを長く楽しむために
デジタルイラストは、環境を整えると上達のスピードが格段に上がります。
タブレットを選ぶときは、性能や価格だけでなく「描くことが楽しくなるか」を基準にしてみてください。
タブレットはあくまで道具。上手く使いこなせば、紙とペンでは味わえない新しい表現が広がります。
今日からあなたも、自分だけのキャンバスを手のひらに広げてみましょう。
初心者におすすめのお絵かきタブレット10選!選び方と失敗しないポイント(まとめ)
改めてまとめると、初心者がタブレットを選ぶときのポイントは以下の3つです。
- 用途と予算を明確にする
- ペン性能と描きやすさを重視する
- 続けやすい環境を整える
最初の1台は、完璧でなくて構いません。大切なのは「描きたい!」という気持ちを形にできること。
あなたにぴったりのお絵かきタブレットを見つけて、デジタルアートの世界を思いきり楽しんでください。
