「タブレットのCPU、どれを選べばいいの？」
2025年の今、そんな疑問を持つ人が増えています。
動画編集やゲーム、学習用、電子書籍閲覧など、タブレットの用途は本当に多様。だからこそ、性能を決める“頭脳＝CPU（SoC）”の選び方が重要になってきています。
この記事では、2025年最新版のタブレットCPUベンチマークをもとに、性能ランキングと選び方のポイントをわかりやすく解説します。数値の比較だけでなく、「実際にどんな使い方に向いているのか」というリアルな視点から見ていきましょう。
CPUベンチマークとは？数値だけでなく“体感”の目安
ベンチマークとは、CPUやGPUなどの性能を数値化した指標のこと。
主に「AnTuTu」や「Geekbench」といったアプリが使われ、タブレットの総合力や処理能力を測るのに役立ちます。
例えばAnTuTuでは、CPU・GPU・メモリ・UX（操作体験）などを総合的に評価し、点数が高いほど処理能力が高いとされています。Geekbenchでは、CPUの単体性能（シングルコア）と並列性能（マルチコア）を測定。より純粋な計算力を比較するのに向いています。
ざっくりとした目安は次の通りです。
- 30〜60万点：SNSや動画視聴など日常用途向け
- 80〜120万点：マルチタスクや高画質動画再生も快適
- 120万点以上：ゲームやクリエイティブ作業も余裕
- 200万点超：プロ用途や映像編集まで対応可能
もちろん、スコアが高い＝体感が常に速いとは限りません。
冷却設計やOSの最適化など、実際の使い心地には他の要素も大きく関わります。
2025年版・タブレットCPU性能ランキング
Apple M5 — タブレット界の頂点に立つ怪物チップ
2025年現在、性能面で頭ひとつ抜けているのがAppleのM5チップです。
iPad Proシリーズに搭載され、AnTuTuで300万点台後半という驚異的なスコアを記録。これは多くのノートPCすら凌駕するレベルです。
10コア構成のCPUに加え、AI処理や動画編集などの重い作業でも余裕の動作。
クリエイターやプロフェッショナル用途では、M5搭載iPad Proが圧倒的な選択肢となっています。
加えて、iPadOSの最適化も進んでおり、アプリの安定性・反応速度・省電力性のバランスも非常に優秀です。
Snapdragon 8 Elite Gen5 — Android勢の最強王者
Androidタブレット陣営では、Qualcommの「Snapdragon 8 Elite Gen5」が最上位に位置します。
CPU性能・GPU性能・電力効率のすべてが大きく進化し、AnTuTuでは400万点を超える機種も登場。
特にLenovo Legion Pad Y700 Gen4やRed Magic Pad 3 Proなど、冷却機構を強化したゲーミングタブレットではその性能をフルに発揮。高負荷な3Dゲームでも安定したフレームレートを維持します。
同じチップを搭載していても、筐体設計や熱制御によって実測値は変化します。冷却が甘い機種では性能が持続せず、発熱でクロックが下がるケースも。ベンチマークを見る際は、実機のレビューも参考にするのがおすすめです。
MediaTek Dimensity 9400+ — 実用重視の高コスパチップ
MediaTekのDimensityシリーズも着実に進化しています。
最新のDimensity 9400+は、AI処理性能が強化され、電力効率に優れたバランス型のSoC。
Galaxy Tab S11 Ultraなどにも採用され、4K動画編集やマルチタスクでもストレスを感じにくいレベルです。
Snapdragonほどのピーク性能はないものの、価格とのバランスが良く、ハイエンド寄りのミッドレンジ機を選びたい人に向いています。
実測ランキングから見る人気タブレット
2025年のAnTuTu v11（最新版）で高スコアを記録したタブレットをいくつか挙げておきます。
- Lenovo Legion Pad Y700 Gen4：約4,132,000点
- Red Magic Pad 3 Pro：約4,098,000点
- Galaxy Tab S11 Ultra：約4,050,000点
- iPad Pro（M5）：約3,900,000点前後
数値だけ見るとAndroid勢が上に見えますが、iPadはOS最適化によって体感速度が非常にスムーズ。アプリの安定性や操作レスポンスでは今もトップクラスです。
ベンチマークスコアだけで選ぶと失敗する理由
「スコアが高ければ速いでしょ？」
確かにその通りですが、実際の使用感には“数字に現れない要素”が多く存在します。
- 発熱とスロットリング
高性能CPUは発熱しやすく、連続使用でクロックダウンが起こることも。 - ストレージ速度
CPUが速くても、保存領域（UFS 4.0など）が遅ければ処理待ちが発生。 - ソフトウェア最適化
AppleはハードとOSを自社開発しており、他社より効率が良い。 - バッテリー持ち
高スコア機ほど電力消費も大きく、持ち時間とのバランスが重要。
だからこそ、ベンチマークは「参考指標の一つ」として捉えるのが正解です。
数値と実際の体感、両方を見て自分の使い方に合うタブレットを選びましょう。
用途別おすすめ性能の目安
タブレットをどう使うかによって、必要なCPU性能はまったく変わります。
- 動画・SNS・学習用：AnTuTu 40〜70万点
→ 軽量アプリ中心なら十分。 - 複数アプリを同時に使う：100万点以上
→ メモリ容量にも注目。 - ゲーム・クリエイティブ用途：200万点以上
→ GPU性能と冷却性能を重視。 - ビジネス・編集作業：Apple Mシリーズ推奨
→ 処理速度と安定性の両立が鍵。
性能を上げすぎると価格も跳ね上がるので、「今の用途で本当に必要か」を考えて選ぶのがコツです。
選び方のポイント：数値より“使い方との相性”を
タブレット選びで迷ったら、まず自分の使い方を整理してみましょう。
- どんなアプリを使う？
- 外出先で使う時間は長い？
- ペン入力や動画編集をする？
- ゲームはどの程度プレイする？
たとえば、SNSや読書メインなら、エントリー〜ミドルクラスでも快適。
一方で動画編集やイラスト制作を行うなら、ハイエンドモデルが安心です。
CPUは確かに重要ですが、「ディスプレイの発色」「ペンの書き味」「重量バランス」など、総合的な使い勝手も選ぶうえで欠かせません。ベンチマークはあくまで“性能の地図”。その上で、自分の生活スタイルに合う道を探すのが大切です。
2026年以降の進化にも注目
今後はAI処理の強化がさらに進み、CPUとGPUの垣根が曖昧になっていくと言われています。
QualcommやMediaTekは次世代の「AIアクセラレーター」を搭載したSoCを開発中。AppleもM6チップでAIモデルのローカル処理を強化すると予想されています。
つまり、これからのタブレットは「単なるCPU性能」だけでなく、「AI性能」や「省電力設計」も選択基準になっていくでしょう。
次世代のタブレットは、より“賢く”“長持ち”するデバイスへと進化していきます。
タブレットCPUベンチマーク比較2025！性能ランキングと選び方のポイント
ここまで紹介してきた内容を整理すると、2025年のCPU性能傾向はこうです。
- Apple M5：総合性能でトップクラス。プロ用途に最適。
- Snapdragon 8 Elite Gen5：Android最強のパフォーマンス。
- Dimensity 9400+：価格・効率のバランスが優秀。
ベンチマークスコアは確かに大事。でも、本当に重要なのは「自分にとって快適に動くかどうか」です。
同じCPUでも、設計やソフトの作り込みで体感は変わります。
タブレットは“数字で選ぶ機械”ではなく、“生活の相棒”です。
性能比較のデータを参考にしつつ、自分の使い方に合った一台を見つけてみてください。
そして、次に買うときにはまた新しいベンチマークが待っています。
テクノロジーは常に進化中。2025年のタブレット選びを、ぜひ楽しみながらアップデートしていきましょう。
